スルガ銀行・岡野会長が所有する皇居のような大豪邸

不適切な融資は1兆円、巨額資金が創業家に流されていた

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30年以上の長きにわたり、スルガ銀行のトップに君臨している岡野会長

太平洋からの潮風が漂う静岡県内の高台に、その大豪邸は建っている。石垣と高い塀に囲まれ、正面に重厚な木の門がそびえる様子は皇居のようだ――。

第三者委員会の調査で、シェアハウス「かぼちゃの馬車」などへの不適切融資が1兆円規模になると判明した、スルガ銀行・岡野光喜(みつよし)会長(73)の邸宅である。

「スルガ銀行の創業一族である、岡野家の当主が代々住んでいました。敷地は220坪にのぼり、塀には『明治二十八年に岡野喜太郎(岡野会長の曾祖父)が銀行を興した』という主旨の、発祥記が刻まれている。会長は普段、家賃150万円ほどの東京・六本木のタワーマンションに住んでおり、沼津の豪邸は地元で”岡野本家”と言われています。会長が留守の間は、親族の経営する会社が管理しているんです」(近隣の不動産会社社長)

スルガ銀行の経営は火の車だ。’18年3月期決算の純利益は、前年同期比8割減の69億円。岡野家がかかわる複数のファミリー企業に数百億円の巨額資金が流れていた疑いも浮上し、口座解約者が激増。財務状況はさらに悪化する見通しだ。経済ジャーナリストの松崎隆司氏が語る。

「経営が悪化した大きな原因は、岡野会長自身にあります。’85年に当時、地銀史上最年少の40歳で頭取に就任。頭打ちだった法人融資から個人の住宅ローン融資にシフトし、収益を大きく上げカリスマ的存在になりました。その後も経営手法はイケイケで、倒産の恐れのあるスマートデイズ(「かぼちゃの馬車」を手がける不動産会社)などにもどんどん融資してしまった。社内では誰も文句は言えません。オーナー経営者の悪しき例です」

会社が危機的状況にあるにもかかわらず、岡野会長の役員報酬は年間2億円近くになる。松崎氏が続ける。

「全国の銀行の中でもトップクラスです。自社株の配当(24万5000株所有。昨年の年間配当金は1株21円)などもあり、収入は相当な額になるでしょう」

スルガ銀行に創業家企業への巨額融資や岡野会長の経営責任について問い合わせたが、「コメントを差し控えさせていただく」(企画部広報)との回答だった。

スルガ銀行の危機が地銀全体に連鎖すれば、金融システムの崩壊と日本経済の破綻につながる可能性すらあるのだ。

静岡県沼津市にある”岡野本家”と呼ばれる豪邸。目の前には、車4〜5台がとまれる駐車場がある

豪邸の塀に刻まれたスルガ銀行の発祥記。第3代頭取・岡野喜一郎氏により’65年10月に刻印された

撮影:川柳まさ裕

Photo Gallary3

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