TBSの少女誘拐犯 JCを呼び出した「巧妙な手口」
余卿(よきょう)容疑者(30)は、少女を自宅に連れ込むなどしたとして、札幌で現行犯逮捕された
「社内では”人見知りでおとなしい奴”と思われていて、『苦手だから』と電話を取らないので叱責されていました。一方で、大好きなアニメのことになるとニコニコ生放送に自ら率先して出演し、ペラペラと話していた。そんな二面性の持ち主でした」(容疑者を知るTBS関係者)
9月2日、静岡県に住む女子中学生を渋谷区の自宅に連れ込むなどしたとして、TBSテレビ事業局、映画・アニメ事業部の余卿(よきょう)容疑者(30)が未成年者誘拐容疑で逮捕された。余容疑者は自宅に連れ込んだだけでなく、少女を連れて北海道まで行き、札幌で現行犯逮捕された。
余容疑者は、7月から放送されている深夜アニメ『七星(しちせい)のスバル』のプロデューサーを務めていたが、その裏の顔は、女子中学生を連れ回すとんだロリコン誘拐犯だったというわけだ。
今回の事件は、少女がツイッターで札幌にいることをつぶやいたことが逮捕のきっかけになった。余容疑者と少女の接点も、SNSだったと見られる。いったいどんな巧妙な手口で、30男が中学生を誑(たぶら)かしたのか。
「たとえばツイッターで『#家出』などと調べると、日本全国で家出をしている少女を簡単に見つけることができます。余容疑者も同様の手口を使った可能性が高い。さらに、TBSの社員でアニメに携わっていることをうまく使って、少女を信用させたのかもしれません」(ITジャーナリストの井上トシユキ氏)
同じくITジャーナリストの三上洋氏も、SNSを使った犯罪の手口についてこう指摘する。
「SNSの中には複数のアカウントを容易に作れるものがあります。それらを使って不特定多数の人とも交流できる。そうやってSNS上に網を張り、家出した少女を物色していたんでしょう」
寄る辺のない少女たちが、余容疑者のような人物の網にかかった場合、「泊まるだけ」では済まないケースが多い。元兵庫県警刑事の飛松五男氏はこう語る。
「家出少女を狙った犯行はニュースになっていないだけで、全国で頻発しています。レイプなど性的暴行事件から、さらに凶悪な事件に発展することも多い。’17年10月に発覚した『座間9遺体事件』でも、同様の手口で犯人は女性たちを招き寄せ、次々と惨殺しました」
重大な凶悪事件が未然に防がれたと見るべきだろう。
写真:蓮尾真司(TBS)、本人写真はFacebookより