「パーパー」ほしのディスコ&あいなぷぅが明かす不仲伝説の真実 | FRIDAYデジタル

「パーパー」ほしのディスコ&あいなぷぅが明かす不仲伝説の真実

スペシャルインタビュー お笑いオタクのほしのディスコ&声優志望あいなぷぅが繰り広げる 〝理不尽なカップルコント〟が大人気 「声も聞きたくなくて、本番10 分前にネタ合わせをしていました」

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「仲が悪すぎて、『ネタ合わせしよう』って言うことすらイヤでした」

コンビ結成後、こんな状態が実に2年以上も続いたという。

ほしのディスコ(左)とあいなぷぅ(右)。撮影後「昔ならこんなポーズ取れませんでした!」と笑顔を見せた
ほしのディスコ(左)とあいなぷぅ(右)。撮影後「昔ならこんなポーズ取れませんでした!」と笑顔を見せた

それでも『キングオブコント2017』でファイナリストとなり、人気バラエティ番組『有吉の壁』(日本テレビ系)に出演し続けている実力派コンビ――それが『パーパー』だ。あいなぷぅ(27)がワガママで理不尽なカノジョ、ほしのディスコ(31)が恋人に振り回されるカレ氏を演じる絶妙な間合いのコントが人気なのだが、もう一つの特徴が冒頭で紹介した通り「不仲」なこと。

「最近、関係が改善されて仕事の話も普通にできるようになってきた」と、にこやかに語る二人。いまだからこそ言える〝不仲伝説〟を振り返ってもらった。

コロナ前からソーシャルディスタンス

ほしの「出会いはマセキ芸能社のスクールでした。それまで組んだ男性コンビがしっくりこなくて、最後の手段だと思って女性のあいなぷぅを誘ったんです」

あいなぷぅ「私はお笑いについて何も知らないまま入学しました。もとは声優志望だったので、ネタの作り方なんてまったくわからない。そんな状態でコンビに誘われたので『渡りに船だ! 使えるぞ!』って(笑)」

ほしの「最初はお互い頑張ろうねと言い合って――(遠い目)。最寄り駅で集合してからライブ会場に行ったり、『今日はお疲れさま』ってLINEのやり取りをしたり、仲良くなる努力をしてたんです」

あいなぷぅ「当時、私はまだ地元の名古屋に住んでいて、オーディションやライブのために月1〜2回、夜行バスで東京に来るという状況だったんですよね」

ほしの「マセキに所属が決まったタイミングで、『上京して』とお願いしました。引っ越し後、頻繁(ひんぱん)に会うようになってからですね、歯車が狂い始めたのは――。いま思えば、お笑いオタクの僕とお笑い素人の彼女が合うはずがない。彼女はボケを本気で捉えてましたから。『あいなぷぅ、あんまり可愛くないよね』とボケたら、機嫌が悪くなっちゃったり」

あいなぷぅ「いま考えても、あれは全然お笑いのノリじゃなかった気がする!!」

コンビ仲が険悪なまま、『パーパー』は『キングオブコント』の決勝に進出。そこでさらに亀裂が広がってしまう。

ほしの「初めての決勝の舞台の結果が、10組中9位。あいなぷぅが『もうコントはやりたくない』って言い出した」

あいなぷぅ「もう終わりだ、と思ったわけじゃないんですよ。当時、一公演で出演料は250円しかもらえないのに、毎日ライブ漬け。交通費のほうが高いから、出演本数が増えれば増えるほど赤字になって、家賃も払えなくなっちゃうし……」

ほしの「芸人てそういうものだけどね!?」

あいなぷぅ「いい加減このライブ地獄から解放してくれ、と」

ほしの「価値観が違いすぎましたね……それでさらに仲が悪くなりました。『有吉の壁』に出始めたころだったんですけど、当時は僕があいなぷぅに踏まれるネタばっかりやっていました。あの番組って、現場で即興で笑わせるので、コンビで入念に打ち合わせしないといけないんですよね。でも不仲だから会話もできなくて、体を張るしかなかったんです」

あいなぷぅ「私はSNSでほしのさん本人はもちろん、ほしのさんのことを話題にする人もミュートしてました(笑)」

ほしの「そうだったね(笑)。周りの芸人さんからも『解散だけはしないでください』って随分気を遣(つか)われたね」

あいなぷぅ「ライブの打ち上げのときも、私たちの席は自然に離されてました」

ほしの「僕らはコロナ禍の前から、一足早くソーシャルディスタンスを取り入れていたんですよ」

不仲コンビに伝えたいこと

ほしの「あいなぷぅの声を聞くのもしんどくて、本番10分前に新ネタを1回合わせるだけで本番に出ていました」

あいなぷぅ「彼が直前までネタを仕上げないのが悪いんですよ!」

ほしの「ネタって合わせたときに修正点が見つかるものなんですけど、合わせられないので、自分の中だけで完成させなきゃいけない。そのリスクとプレッシャーで、格段に新作を完成させるスピードが落ちて……負のスパイラルですね」

あいなぷぅ「本番30分前に5分のネタを2本送ってきたときは、めちゃくちゃ腹が立った」

ほしの「当時の僕は、それぐらいやれよ、みたいなスタンスだったんです……」

あいなぷぅ「もう、ちゃんと伝えないとと思って、Web動画の仲直りドキュメンタリー企画で言い合いをしたんです。彼は私に『やる気がないしネタも書かない』と不満を持っていた。でも私としてはお笑いは仕事なわけで。『キングオブコントで優勝したいんでしょ、だったらなんで前日までにネタを書いてくれないの? 仲が悪くても仕事だから関係なくないですか?』って言い返したんです」

ほしの「反論できなくて『僕も更生(こうせい)しよう、しっかりしなきゃ』と反省しました」

あいなぷぅ「それまで私をコントをするだけの〝物〟として見てる感じがあったけど、ちゃんと人として見てくれるようになって、会話できるようになりました」

ほしの「そんなつもりなかったけどね? あいなぷぅこそ僕のことを『そのへんの椅子と同じ』とか言ってたけど?」

お互いへの認識が変わったいま、できるネタの幅も広がっているという。

ほしの「以前はカップルの設定なのに、手をつなぐとかはナシにしてました。でも最近は距離が近いシーンもできるようになってきたし、コスプレ好きのあいなぷぅのために、可愛い服が着れるネタを作ろうかなと考えたりもしています」

あいなぷぅ「コスプレさせるとネタ動画の再生数が上がる、ってだけでしょ?」

ほしの「それは裏設定。これからは楽しんでやってほしいっていう思いだよ。仲が良いとすべてにおいてやりやすいから。僕がそれを言うかという感じですが、不仲コンビ全員に、〝仲が良いほうが絶対良い〟と伝えたいですね(笑)」

プライベートで一緒に食事をしたことは一度もない。二人曰く「いまはまだ関係性を修復するリハビリ期間」とのこと
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本誌未掲載カット 若手実力派『パーパー』ほしのディスコ&あいなぷぅが語る不仲伝説
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『FRIDAY』2021年4月16日号より

  • 撮影鬼怒川毅

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