全米オープン覇者・大坂なおみが、日本を棄てて米国籍を選ぶ可能性

日本生まれ、アメリカ育ちの大坂は二重国籍保持者。国籍選択の期限が来年に迫っている

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決勝翌日。滞在していた宿舎から出てきたところでファンに頼まれ、子供を抱いて記念撮影に応じる大坂

「9月8日の全米オープンテニス決勝は異様な雰囲気でした。S(セリーナ)・ウィリアムズが判定に抗議しつつ敗色濃厚になった時からブーイングが鳴り止まない。それでも壁に向かってじっと集中していた大坂なおみ(20)の姿は本当に感動的でした。大坂選手は日本人としてプレーしていますが、実は米国籍との二重国籍保持者で日本の法律では22歳までにどちらかを選択しなければならない。このブーイング事件が大坂の”選択”にどう影響するか、注目が集まっています」(全国紙記者)

日本人として初めてグランドスラムを手にした大坂は今年4月に行われたフェド杯で日本代表としてプレーしており、’20年の東京五輪では米国代表として出場できない。おそらく日の丸をつけて金メダルを目指すことになる。

日本テニス協会は、大坂が頭角を現し始めた15歳頃から支援し、また近年は日本企業がスポンサーにつくなど経済面でのバックアップも増えた。一見、日本と大坂の絆は盤石にも思えるが……。

ハイチからも熱い声援

大坂はハイチ系米国人の父・レオナルド・フランソワさんと日本人の母・環(たまき)さんの間に生まれ、3歳で渡米した。大坂の日本語が拙いことはよく知られているが、その背景には実は大坂の両親が結婚に反対され、日本とは縁を切る覚悟で渡米していたという事情がある。テニスライター・山口奈緒美氏が言う。

「全米優勝を機にニューヨークタイムズ紙がその家族事情を詳細に掲載していました。それを念頭に入れつつ、彼女が日米、そして父の母国であるハイチに対してどんな印象を抱いているかを聞いていると、それぞれの国に対する思いがよくわかるんです。米国に対する表現が一番ドライで、単にテニス(仕事)をするのに好都合であるということ。そして日本は自分の血に繋がるとはいえあくまで休暇で行きたいところであって、ホームグラウンドという意識は持っていない。彼女が最も強いルーツを感じているのは、ハイチなのだろうと思います」

全米オープンでもじつは大坂の応援で一番目立ったのはハイチの国旗だった。

「渡米後の大坂さんは、父の一族であるハイチコミュニティの中で育っており、中学も通信制の学校を選択しています。ハイチはクレオール語とフランス語が母語なので、大坂さんの英語は完全なネイティブとは言い切れない部分もある。レオナルドさんが娘の”テニスにおける国籍”を日本にしたのは、日本の選手層の薄さも考慮したでしょうが、ひとつにはアメリカのメインコミュニティに入りきれていない自分たちでは、米国人選手の中で差別される可能性があると考えたのでしょう」(在米ジャーナリスト)

ただ、全米オープンの覇者になった今、もはや大坂にはテニス界ではマイノリティである日本国籍を選ぶ必然性がなくなった。聡明な彼女は、おそらく最善の道を選ぶだろう。そこには、日本以外の国籍取得という可能性も残されているのだ。

全米オープンテニス決勝、家族席で感極まった母親・環さんのもとに大坂が駆け寄る。父・レオナルドさんはハイチ人応援団のところに

本誌未掲載カット

撮影:真野博正

Photo Gallary3

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