東京大停電でスマホの充電難民にならないための「緊急電源マップ」

北海道地震の被災者は「電気があれば生きられる」と証言。だから、いざというときに向かうべき場所を大調査

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札幌市の繁華街すすきのの交差点(9月6日夜)。停電が続き、明かりは車のライトと自家発電中の信号しかない

「地震のあと、テレビを見ようとしたら、ぱっと電気が消えて停電してしまいました。部屋のテレビは使えないので、車のあるガレージに行き、カーナビのテレビでようやく事態を把握。一番心配だったのはスマホの充電です。災害時に一番必要なのは”電気”なのだと痛感しました」(札幌市豊平区30代男性)

9月6日未明に北海道を襲った最大震度7の巨大地震の影響で、震源地に近く、北海道の半分の電力を供給していた苫東厚真(とまとうあつま)火力発電所が緊急停止。一気に北海道内全域の約295万戸が停電した。

今回の北海道地震はマグニチュード6.7。同じ規模の大地震は東京でも十分に起こり得る。立命館大学環太平洋文明研究センターの高橋学氏が警告する。

「2年以内に最大マグニチュード7以上の大地震が関東で起きると見ています。そうなった場合、東京でも地盤の弱いところだと最大震度は7になるでしょう」

そんな「首都直下型地震」が起きた場合に懸念されるのが停電だ。北海道地震でも、地域によっては2晩にわたり停電が続き、スマホの”充電難民”が続出した。

本誌は、「ネット時代のサバイバルグッズ」を、防災・危機管理ジャーナリストの渡辺実氏に取材。さらに、北海道現地の声をもとにピックアップした。

被災した際、スマホが使えるかどうかが、正しい情報を得るための命綱となる。実際、北海道の被災地では、車から充電したり、モバイルバッテリーから充電したりしている人が目立った。

「防災グッズとして購入していた手回し充電器は、いくら回してもなかなか充電されない。車のシガーソケットから給電し、スマホを充電しました」(札幌市中央区50代女性)

渡辺氏も車を強く推薦する。

「車はバッテリーを搭載しているので、ひとまずスマホを充電するのに役立ちます。中でもハイブリッドカーは、大容量のバッテリーを搭載しているので、長時間の充電も可能。ガソリンさえあれば発電できるので、長期間の停電にも対応できます」

部屋の電気もつかないので、日が落ちると生活もままならない。そんな時に役立つのがLEDランタンだ。

「停電中の夜はずっと使っていましたが、電池が切れる様子もなく常用灯として重宝しました。太陽光でも充電できるタイプなので、日中は外に置いて充電。バッテリー内蔵型なので、スマホの充電もできました」(札幌市厚別区40代男性)

スマホでネットに接続できていれば、緊急の救助要請やSNSを使った家族の安否確認も可能。本誌の調査をもとに作成した非常用電源マップを掲載した。非常時に電源を確保するための準備をしておくべきなのだ。

ここに行けば充電できる

東京で大停電が起きた際、どのようにして電気を確保すればいいのだろうか。上のマップを見ていただきたい。これは、巨大地震による大規模停電があったとしても、充電ができる施設の地図だ。

東京都防災計画課の担当者は停電被害をこう予測する。

「首都直下型地震が起きた場合、23区内の25%が停電すると想定しています。遅くとも7日で電気は復旧する予定ですが、それまではご自身で必要な電気を確保していただく必要があります。都が指定している災害時の帰宅困難者向け『一時滞在施設』のほか、避難所に指定されている施設にも自家発電装置を有している場合が多く、一定程度までは、電気を供給できるはずです」

都が指定している施設以外にも、たとえば六本木ヒルズや表参道ヒルズ、虎ノ門ヒルズ、GINZA SIXを管理・運営する森ビル株式会社も避難民への給電に前向きだ。

「六本木ヒルズは常時自家発電なので、東京電力が停電しても関係なく電気を供給できます。災害時には最大約5000人の帰宅困難者を受け入れる体制ができております」(森ビル広報担当者)

他にも、東京駅周辺の丸の内エリアで、丸の内ビルディングや新丸の内ビルディング、有楽町ビル、大手町ビルなどのオフィスビルを多数保有している三菱地所株式会社も、被災者の一時受け入れが可能だという。

「丸の内エリアの16棟のビルで、被災者の一時受け入れを実施します。電気の供給の他、NTTの災害時優先電話も設置していますし、3日分の水や食糧の提供も行います」(三菱地所広報担当者)

停電時、これらの施設に一時的に避難することで、ひとまずはスマホの充電を確保することができる。

「停電が起きると、電車が止まり、帰宅困難者が街にあふれかえります。避難誘導灯は古いものだと30分以上持たないものもある。そうなると自分のスマホを明かりとしなければなりません。情報収集や連絡はもちろんですが、スマホの充電が停電時の頼りになるのです」(防災・危機管理ジャーナリストの渡辺実氏)

災害時、特に外出中に被災した場合、電池切れのスマホでは、家族への連絡はおろか、緊急の救援要請もできない。「電気があるかどうか」があなたと家族の生死を左右する。

写真:毎日新聞社/アフロ

図版作成:アトリエ・プラン

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