体操協会の女帝「引き抜きの手口」を元腹心コーチが告発

速見コーチのビンタ指導は許されないが… 塚原千恵子・女子強化本部長はタチが悪い

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9月6日、自宅から出た千恵子氏。自身の進退については、騒動が収まらなければ「考えたい」としている

「体操という競技は特殊で、選手は一つのクラブで育ち、そのクラブの名を背負って国際大会を目指すもの。だからこそ、やっと芽が出たタイミングで選手を奪う『引き抜き』は、重大な倫理違反。私の知る限り塚原氏のクラブに移籍した選手は、10や20ではききません。実際、私のクラブに所属していた有力選手も声をかけられています」(体操男子元日本代表の池谷幸雄氏)

日本体操協会を揺るがした一連の騒動が、いよいよ大詰めを迎えようとしている。協会は第三者委員会を設置し、塚原千恵子(71)・光男(70)夫妻の「職務一時停止」を発表(9月10日付)。第三者委員会の調査において、重大な争点となるのが、塚原夫妻による「引き抜き」があったのかどうかだ。

宮川紗江選手(19)と速見佑斗コーチ(34)が会見で明言した引き抜き行為を、千恵子氏は真っ向から否定。だが少なくとも、千恵子氏には「前科」があることが、今回、本誌の取材で明らかになった。

「私は何度も何度も、朝日生命体操クラブへ誘われました。口説き文句は、宮川選手と同じ。『ウチなら、もっと大きな大会に出られる』と。塚原夫妻の言う『引き抜きをしたことは一度もない』なんて言葉は、真っ赤な嘘です」

そう語るのは、体操女子元日本代表の吉田千佳さん(仮名・30代)。吉田さんが千恵子氏から勧誘を受けたのは、高校生の頃だという。

「当時、団体の代表メンバーはほとんどが『朝日』の所属でした。同じレベルの演技をしても、『朝日』の選手だけが高得点になり、疑問に思ったことは一度や二度ではありません。ただそれでも、私は千恵子先生のもとには行きたくなかった。すべてが千恵子先生の指示どおりに動く演技は、陰で『ロボット体操』と揶揄(やゆ)されていた。私は千恵子先生のロボットにはなりたくなかったんです」

千恵子氏をよく知る、体操クラブ経営者もこう証言する。この経営者は、千恵子氏とともに日本代表のコーチを務めた経験もある”元腹心”だ。

「千恵子さんは間違いなく引き抜きをしていますよ。というのも、私は彼女から頼まれて、引き抜いた選手を預かったことがありますからね。ある日、千恵子さんから電話があり、『面倒を見る予定の子がいるんだけど、いきなり朝日に移籍させると目立つので、あなたのとこで一時的に預かって』と。私は4名の選手を預かりましたが、1~3ヵ月ほどウチにいた後、朝日に移籍していきました。

 引き抜きは塚原夫妻の指示を受けたコーチが実行するんですが、まず親を口説く。条件は、月謝全額免除、寮費、生活費免除、大学保証です。中国、四国を除く全国各地に、私のクラブのような選手の”預かり所”がありました」

輝かしい実績をあげ、体操界の女帝にまでのぼり詰めた千恵子氏。しかし、彼女が誇るその実績も、他のクラブから強引に引き抜いた選手によって成し遂げられたものなのかもしれない。

速見コーチから暴行を受けている動画を公開された宮川選手は、放送したフジテレビに猛抗議している

会見では言葉に詰まる場面も多かった速見コーチだが、千恵子氏からの引き抜きについては「3度あった」と明言

撮影:蓮尾真司

Photo Gallary3

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