世界最強のアクション俳優が語る「撮影に命を懸ける本当の理由」 | FRIDAYデジタル

世界最強のアクション俳優が語る「撮影に命を懸ける本当の理由」

坂口拓 ! リアルを追求するあまり、撮影開始から5分で歯4本、指と肋骨を骨折し腕には無数の切り傷が……

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坂口は作中では「ラスボス」を演じることが多い。「僕の土台は高校時代に出会った路上生活者から伝授してもらった八極拳です」

「素人なら1秒で3人殺せます」

アクション俳優・坂口拓(46)は、そう豪語する。世界一と評される〝リアリズムアクション〟の担い手として、演技に活かすための暗殺術にも精通する。

意外なことに、学生時代は引っ込み思案で、いじめられっ子だったという。俳優の真田広之(60)の演技に感銘を受け、アクション俳優養成所の門を叩くが、わずか半年で退所。憧れたアクションの世界は虚飾に満ちたものだったのだ。

「アクション業界には『アクションはウソでいい』という考えが浸透しきっていた。でも、なぜウソでいいかを誰も説明できないんです。本当の殺し合いをしたことがないのに、偉そうに技術を語る業界に嫌気が差しました。だったら自分で作ってしまおうと思ったんです」

愚直なまでに〝リアル〟を追い求めるゆえ、撮影は常に命がけだ。身体には無数の切り傷が刻まれている。

「リアルでやると怪我はつきものです。去年はコロナのおかげで唯一骨を折らない1年でした。3年前には、眼底骨折と、片側の肋骨(ろっこつ)をすべて折ったこともあります。医者からは『入院しろ』と言われましたが、歩いて帰りました(笑)」

’11年、主演映画『狂武蔵(くるいむさし)』の撮影を最後に坂口は一度俳優を引退している。77分ワンカットの過酷な演技で、撮影開始5分で歯を4本折り、指と肋骨を骨折。命がけの撮影後、坂口は俳優人生で初の涙を流したという。それは達成感からではなかった。

「残ったのはむなしさだけでした。命を懸けて作品を作ろうが結局は自己満足で、他人には伝わらない。映画関係者にすら『なんか暴力的だな』とこぼされる始末です。そこでアクションを本物に見せるためには、本当の〝殺し〟を知ったうえで相手役にケガをさせない技術を身につけるべきだと気づいたんです」

坂口は休養期間中に、肩甲骨を360度操る身体操作「ウェイブ」と、暗殺術「零距離戦闘術」をマスター。復帰作の主演映画『RE:BORN』では、本物の暗殺術を使用した〝真のアクション〟を披露した。今ではハリウッド映画でアクション指導を任されるまでとなった。

「今年、リアリズムアクション映画を1本作って、来年にはいよいよ侍の映画をやるつもりです。皆さんがこれまで見てきたものは〝チャンバラ〟です。僕が本物の侍と殺し合いをお見せします。この作品がキャリアの集大成となるでしょう」

そう意気込む坂口の眼光は暗殺者そのものだ。映画史に伝説を刻めるか――。

坂口拓 46歳、石川県出身。俳優業のほか、アクション監督、ユーチューバーとしても活動。異名は「現代の忍者」
YouTubeチャンネル『狂武蔵たくちゃんねる』でも暗殺術を紹介。「昔、新宿で本物のナイフを持ったヤツに襲われました。制圧しましたけどね」
本誌未掲載カット 坂口拓 世界最強のアクション俳優が語る「撮影に命を懸ける本当の理由」
本誌未掲載カット 坂口拓 世界最強のアクション俳優が語る「撮影に命を懸ける本当の理由」

『FRIDAY』2021年4月23日号より

  • 撮影小川内孝行

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