田中将大と楽天 2度も登板延期「それぞれの思惑とジレンマ」

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地元・仙台でトレーニング器具を使って練習する田中。4月17日の復帰登板がようやく決まった(画像:時事通信社)

「今のところ何の問題もなく順調にやっているので。17日に投げると思います」

ようやく楽天・田中将大(32)の復帰登板が決まった。4月14日に報道陣から田中の登板日を聞かれ、楽天の石井一久GM兼監督は4月17日(日本ハム戦)と明言したのだ。

田中の8年ぶり楽天復帰が決定してから約3ヵ月――。地元・仙台を中心に日本中のファンが沸いたが、シーズンに入ってからマウンドでの雄姿がなかなか見られない。当初は開幕2戦目(3月27日の日本ハム戦)の登板が予定されていたが、直前に回避。4月10日(ソフトバンク戦)の先発を目指すも、さらにズレこむことになったのだ。

「3月25日の練習中に、右ヒラメ筋(ふくらはぎ奥の筋肉)を傷めたんです。ただ重症ではありません。40mほどのキャッチボールやゴムチューブを使った練習など、連日予定どおりの練習メニューをこなしていますから」(球団関係者)

また同じ右脚……

軽傷なら、なぜ2度も登板を延期したのだろう。背景には田中と楽天、それぞれの思惑があった。

「田中は、来季のメジャー再挑戦を目指しています。もちろん、お世話になった日本のファンへ恩返しをしたい気持ちは強いでしょう。しかしムリをして、メジャーへの復活が難しくなる事態は避けたい。前回の楽天時代やヤンキースに在籍していた時にも、右脚をケガしています。今回痛めたのは同じ右脚で、ナーバスになるのは当然だと思います。

ただ、悠長にかまえているワケにもいかない。日本で成績を残せず長期離脱しては、メジャーの各球団がマイナス評価をして再挑戦の障害になります。焦るわけにもいかず、のんびりもできず……。田中として、悩ましい状況だったでしょうね」(スポーツ紙担当記者)

チームの事情もあった。

「楽天は、涌井秀章、岸孝之など、先発ローテーション投手6人すべてに白星がついています。新人の早川隆久(早稲田大)も期待通りの活躍で、田中がいなくても困らないのが現状。ムリに田中を投げさせ、ケガを悪化させたら大変です。メジャー再挑戦を目指す大投手の青写真を崩す危険はおかしたくなかったのが、石井監督の本音だと思います。

一方で石井監督は、三木谷浩史オーナーの考えも無視できなかったでしょう。年俸9億円プラス出来高という破格の条件で、田中を迎えている。三木谷オーナーは、楽天はメジャーへの『腰かけ』ではないんだぞと考えているはずです。田中が登板すれば、当然集客やグッズの売り上げも想定できる。楽天・本拠地のマウンドも、田中のためだけではないでしょうが、メジャー仕様に近い硬い土に変更しました。登板が2度も延期になり、三木谷オーナーは複雑な心境だったでしょう」(同前)

田中とチーム、それぞれが抱えていた登板時期へのジレンマ。苦悩を乗り越えて、ようやくマー君が日本のマウンドに立つ。

  • 写真時事通信社

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