逮捕された元妻がドン・ファンの通夜で見せた「奇妙な行動」 | FRIDAYデジタル

逮捕された元妻がドン・ファンの通夜で見せた「奇妙な行動」

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<2018年5月24日に亡くなった紀州のドン・ファンこと野崎幸助氏と生前から交流があり、彼を取材し続けたジャーナリスト・吉田隆氏による「深層レポート」。今回は、葬儀直前に須藤早貴容疑者が見せた違和感のある行動について回想する。>

2018年5月24日夜に遺体となって発見された「紀州のドン・ファン」こと野﨑幸助氏(享年77)。駆け付けた救急隊員や警察の判断によって、遺体は自宅がある和歌山県田辺市から約100キロ離れた和歌山市内の県立医科大に運ばれて解剖された。

27日、遺体は医科大から田辺警察署に運ばれ、その夜、ドン・ファンはようやく自宅に戻ってきた。遺体は1階リビングに置かれ、葬儀社の方がやってきて、そこに簡単な祭壇が置かれた。

「仏様の前にご飯を供えて下さい」

葬儀社の係員はそう言い残して去っていった。早貴容疑者が仏様に備えるために用意したのが「レンジでチン」タイプのご飯だったので、私は唖然としたのを覚えている。いまはそういう時代になったのか…?という気持ちだった。

遺体の脇で家族・遺族が見守るのは全国共通の習わしであろう。早貴容疑者と、長らくドンファンの家政婦を務めた木下さんは、前々日に警察に一旦押収されていた携帯電話が返還されるという連絡を受けていたので、昼過ぎに警察署へ二人で向かった。

数時間経っても2人は帰ってこなかった。弔問に来たドン・ファンのお兄さん夫婦に対応したのは留守番の私一人だった。その後、顔なじみのドン・ファンの会社の番頭さんが、夕方に顔を出した。

「なんで~ぇ、吉田さん一人かい?」

「そうなんですよ。ボクもどこにも出かけられないし、困ったもんです」

彼女らが携帯電話を受け取りに警察署に行ったことを説明すると、

「やっぱりそうか。ウチの従業員が警察署近くの喫茶店で2人が仲良く食べていたのを見たって言っていたけど、ホンマやったんやな」

弔問に来る方がいるのはわかっているのに、喪主である妻は市内の喫茶店でおしゃべりを楽しんでいたのには呆れてしまった。

サイコロステーキを頬張る

翌日も私はドン・ファンの遺体の脇に座っていた。重苦しい空気がリビングを覆っていた。ロウソクの火が絶えないようにし、線香も煙を上げている。お兄さん夫婦は今日も顔を出して、棺桶に横たわっているドン・ファンの顔を撫でて声を掛けていた。私はそれを見守っているだけであったが、肉親の情というものを感じて涙腺が緩くなったのを覚えている。

家政婦の木下さんも線香を上げながら「社長、なんで死んだの?」と声を掛けていたが、早貴容疑者が遺体に手を合わせたことはなかったし、遺体に手を触れることもなかった。

その晩になって早貴容疑者は自らスーパーで買ってきたという肉のパックをリビング脇のキッチンで焼き、棺桶脇のリビングのテーブルで食べ始めたのである。風習や常識云々を言いたいわけではないが、その神経に私は度肝を抜かれてしまった。私はドン・ファンが亡くなってから食欲はほとんどなかったのに、彼女の食欲に驚いた。

「さっちゃんは若いからね」

木下さんがフォローしたが、棺桶から1メートルも離れていないテーブルでサイコロステーキをほおばる神経は私には理解できなかった。

通夜でも

29日夜、斎場で通夜が営まれた。それがお開きとなり、斎場の上の階で親族ら故人の親しい方々が集まって個人を偲んだ。テーブルの上には大きな桶の寿司が置かれ、ビール瓶などが並んでいた。これは葬式ではおなじみの光景である。

「皆さん、兄がお世話になりました。ありがとうございます」

横浜居住のドン・ファンの妹さんが会社の従業員の前で挨拶をした。喪主の早貴容疑者は木下さんと席の端に座って皆の前で挨拶もせず、スマホをいじくっていた。誰も箸をつけていないのに真っ先に寿司桶から摘まんだのを見て、私は信じられない思いだった。

結局彼女は、最後まで、列席した方々に挨拶することもせず、木下さんと楽しそうにおしゃべりをしていたのである。彼女の前にあった寿司桶は空っぽになっていた。驚きを通り越して、この状況でその食欲はどこからくるのだろうかと感じたものだ。

逮捕されて3日。彼女がこれからなにを語るのか。何を主張するのかには私も注目している。私が知らないことも出てくるだろう。しかし、これだけはいえる。ドン・ファンの葬儀の場で、悲しみにくれる喪主の姿はなかったのだ。

  • 取材・文吉田隆

    ジャーナリスト

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