小池百合子も「ステルス参戦」オンライン署名サイトで五輪バトル | FRIDAYデジタル

小池百合子も「ステルス参戦」オンライン署名サイトで五輪バトル

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このころはまだ、IOCのバッハ会長と笑顔で握手を交わしていた小池百合子(‘18年)
このころはまだ、IOCのバッハ会長と笑顔で握手を交わしていた小池百合子(‘18年)

開幕まで3カ月を切った東京五輪・パラリンピックがカオス状態だ。

新型コロナウイルスの感染拡大を理由に五輪中止ムードが広がり始め、5月9日にはついに「反五輪デモ」まで行われる事態となった。

東京五輪の陸上テスト大会が行われた国立競技場(東京・新宿区)周辺に約100人が集結。「Olympics kill the poor(五輪は貧乏人を殺す)」と書かれた横断幕が掲げられ、「五輪より命を守れ!」「五輪に殺される!」などと声を張り上げた。

中止ムードの呼び水となったのは、弁護士・宇都宮健児氏が5日、オンライン署名サイト「change.org」で立ち上げた「人々の命と暮らしを守るために、東京五輪の開催中止を求めます」という署名集めだ。瞬く間に30万人以上の賛同者が集まり、自国開催でありながら中止の声を上げる国民の姿に関心を示した海外メディアからも多くの取材が殺到した。

「宇都宮氏もあまりの反響に驚くほど。署名の数は日を追うごとにどんどん増えていっている。これは開催にこだわる菅義偉首相ら政府与党にとっても想定外の事態。自民党内からは『対応をミスれば秋の総選挙に影響を及ぼす』という声が上がり始めています」(永田町関係者)

こうした状況にアスリートも対応に苦慮している。白血病からカムバックした東京五輪の“象徴”のひとり競泳・池江璃花子は7日、ツイッターで胸中を吐露。SNS上にDMで

《辞退してほしい》
《反対に声をあげてほしい》

などのコメントが寄せられている事を明かした上で

《持病を持ってる私も、開催されなくても今、目の前にある重症化リスクに日々不安な生活も送っています。私に反対の声を求めても、私は何も変えることができません。ただ今やるべき事を全うし、応援していただいてる方達の期待に応えたい一心で日々の練習をしています》

と思いを綴った。

「池江さんがこのタイミングで声を上げた背景には、代理店や五輪関係者の意図も見え隠れします。ただ、彼女のコメントは至極全うで、アスリートに批判がいくのはお門違い。選手が100%の力を発揮できるよう1日も早く雑音をシャットアウトしてあげることが重要です」(スポーツ紙記者)

政治評論家の竹田恒泰氏は8日、宇都宮氏に対抗するように署名サイト「change.org」で東京五輪開催を支持するオンライン署名活動を開始。竹田氏は

「SNSで池江璃花子選手に『五輪中止』や『反対』の声を上げるべき、との書き込みが溢れたことを知り、五輪開催の署名をすることを決めた次第です」

と説明。11日時点で5万人ほどの署名が集まっている。

“機を見るに敏”な小池百合子都知事も「ステルス」で動き始めた。特別顧問を務める「都民ファーストの会」が政府の新型コロナ水際対策が甘いとして、菅義偉首相に改善を求める署名集めを開始。

こちらも宇都宮氏や竹田氏と同じ、オンライン署名サイトを通じて行われ、9日に「インド型変異株の流入拡大を防ぐために水際対策の強化を内閣総理大臣に求める」と呼びかけた。ただ、こちらは宇都宮氏、竹田氏に比べると反響はイマイチのようで…。

「都民ファは小池都知事が実質率いている都議会与党。インドの二重変異株の恐怖は国民全体が感じていること。それをフックに政権批判を行い、下馬評で苦戦が予想される7月の都議会議員選挙で“神風”を吹かせたい。その辺りの魂胆を見透かされているのだろう」(政界関係者)

そういう見方がある一方で、

「小池都知事には『五輪返上』という究極の切り札もある。与党は『“緑のタヌキ”だけに何をしでかすかわからない』と警戒を強めています」(全国紙記者)

という声もある。

“平和の祭典”であるはずの五輪が、イデオロギー闘争や政党間の駆け引きに利用されているのが実情。ネット上では「一気に萎える」「こんなにワクワク感がない五輪は初めて」といった声も聞かれる。

こんな調子で、東京オリンピックは成功するのだろうか――。

  • 写真YUTAKA/アフロスポーツ

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