訴訟も噂される出川の「マリエ騒動」に触れた松本人志の感度
反撃の狼煙か――。
タレントのマリエの「枕営業騒動」で渦中の人となったタレント・出川哲朗が5月13日放送の『ダウンタウンDX』(日本テレビ系)に出演。松本人志から騒動について振られ、初めて口を開いた。
番組冒頭で松本人志が、
「哲ちゃん、いま、元気ないから、シーッ」
と口元に指を当てるポーズで振られた出川は立ち上がって
「めちゃめちゃありますから!」
と反論。ことの発端はマリエのインスタライブ。10代の頃に芸能界引退した島田紳助氏から“枕家業”を持ちかけられたと明かし、その場に出川も同席していたと暴露。出川は紳助氏を制止するどころか、フォローしていたという。
マリエはすぐに当該ライブを削除したが、あとの祭り。ネット上で猛烈なスピードで拡散され、いまや好感度抜群タレントとなった出川が集中砲火される事態となった。
これを受け、出川の所属事務所は声明を発表し
《出川本人に確認したところ、番組の収録後の打ち上げで出演者、事務所関係者、番組スタッフなど大勢がいる場では同席したことが一度ありましたが、プライベートで食事に行ったことは一度もなく、お騒がせしているような事実はないと申しております》
と説明していた。
番組では、姓名判断による出演者の“運勢ランキング”を発表。企画内容を聞いたMCの松本人志は、出川を見ながら
「順位が分かるんでしょ?」
「絶対、てっちゃん悪いでしょ」
とニヤリ。すると出川は
「いやいやいやいや、大丈夫っす。僕100%言ってません! もうほんとに」
と“マリエ発言”を否定。松本から
「俺の知る限り、てっちゃんにトラブルなんてないけどな」
とイジられ、出川が
「まさに今なんですよ!それまでは人生何のトラブルもなく、むしろすごいいい感じで…」
と返し、スタジオが笑いに包まれる場面もあった。一連のやりとりに感心するのは、某芸能プロ幹部だ。
「出川さんの件はナイーブな話ということで、これまでテレビなどで触れるのは原則NGだった。これをさばけるのは松本さんしかない。松本さんは楽屋で台本を読みながら、めちゃくちゃシミュレートする人。世間の空気感を敏感に察知して『イケる』と踏んだのでしょう。
事前に出川サイドに『触れるよ』というようなお達しはなく、即席であのやりとりが生まれた。この辺りはお互いをわかっているからこそ成せるワザでしょう」
松本は『ワイドナショー』(フジテレビ系)を持つ手前、妙な忖度を嫌う。マリエ騒動が勃発した直後の「ワイドナ」ではこの問題に触れなかったため、ネット上で「スルー」と揶揄されたが、後日、松本は同番組で「(騒動自体が)収録の前やった」とわざわざ説明している。
2月28日放送の同番組でも、東京五輪の聖火ランナー辞退の話で、かつて交際が報じられた常盤貴子の名前を局側が“カット”。放送で、
「常盤さんを入れない忖度が僕はちょっと気持ち悪いんですけどね」
と牽制している。
松本の影響力は絶大だ。出川はイジられて笑いに昇華してもらったことで、スキャンダルの“浄化作用”が生まれた。これができるのは「超」がつく大物に限られる。
「以前はビートたけし、明石家さんま、タモリのお笑いBIG3くらいのものだった」(テレビ関係者)
前出の芸能プロ幹部によれば
「DX収録後、出川さんは松本さんに『ありがとうございました』と感謝の言葉を伝えたそうです」
という。一方、2人のやりとりの中で気になったのは出川が
「これから事実が判明しますから。大丈夫です」
と言い切ったこと。一部スポーツ紙では出川サイドがマリエを相手取り訴訟を起こすのではないか…とも報じられている。
「この件は出川さん個人ではなく事務所全体の話になっている。万が一にも訴訟を起こすとしても、原告は事務所になる見込み。マリエさんはインスタライブで『別にいいよ。私のこと訴えようよ』と“挑発”していましたが、裁判になれば証拠を提示しなければなりません」(スポーツ紙記者)
果たして、万一にも裁判になった場合、真相は法廷で明らかになるのか――。
- PHOTO:川上孝夫