「就職するはずがコロナでセクシー女優に…」石原希望の告白
出演作は大人気 彼女のファンは「石原軍団」と呼ばれています
「私がセクシー女優になった理由のひとつはコロナなんです」
そう語るのは、2020年6月にデビューしたセクシー女優・石原希望(20)。愛くるしい笑顔と原宿系ファッションモデルのようなおしゃれさ、抜群のトーク力で一躍人気者に。リリースする作品は常にチャート上位にランクイン。SNSのフォロワー数もツイッターが17万4千人、TikTokが15万2千人とセクシー女優の枠に収まらない数字を獲得している(フォロワー数はともに5/21現在)。まさに新時代のスターだ。
話を冒頭に戻す。コロナの影響でセクシー業界へ…というのは一体どういうことなのだろう。
「2020年の春、専門学校卒業し、上京して就職する予定だったんです。就職するとやりたいことが出来なくなる。なので卒業から就職までの間の2ヵ月だけ、セクシービデオに出ようと思ったんです。ちょっとした火遊びです。昔から性的なことに興味津々だったのもありまして」
上京し、最初の撮影を行ったのは2020年2月中旬。新型コロナウイルスがくすぶり始めていた頃だ。次第に感染者は増えていき、4月7日には一回目の緊急事態宣言が発令されることになる。東京で一人ぼっちになってしまった彼女は、ある選択を迫られた。
「就職しようとしていた業界は、コロナの影響をモロに受けてしまう業種でした。特に私たちのような新卒は、何の技術も経験もなく、足手まといになっていた。実際、学校時代の友だちでインターンをしていた子が、職場で『人が増えると<密>になるから、仕事に来ないでくれ』と言われてしまったそうです。そういう話を聞いていたら、私も不安になってきました。仕事は出来るのか?コロナで会社が潰れたらどうしよう? 私はこのまま就職していいのか?って」
そんなときに自分の存在価値を認めてくれたのが、セクシービデオ業界だった。
「セックスは誰かに見せるものではないし、褒められるものでもないと思っていました。ところが、それを褒められてしまった。スタッフさんに『君はすごい。天才だ』と評価されたんです。しかも撮影現場のみんなで作品を作っていく雰囲気が、文化祭の前日みたいな感覚で楽しくて仕方がない。お金も同年代の女の子が貰える額よりも多いし、東京で困窮する不安もない。素直に『やっぱり、私、ここで仕事をしたい!』って思いました。そのまま、誰に言われるわけでもなく、決まっていた就職先にお断りの連絡を入れました」
一般的には違和感のある行動と思うかもしれない。騙されているのでは?と思う人もいるだろう。
「そうだと思います。ニンジンが嫌いな人がいるように、おかしいという人だっていると思う。コロナで人生が狂ったって思う人もいるでしょう。でも私にとっては、コロナがあったから見つけられた業界なんです。私はこの仕事が好きだから、当分、離れたくない。それくらい大切なものになってしまいました」
離れたくない理由のひとつがファンの存在だ。Z世代らしくSNSを縦横無尽に駆使する彼女は、今までのセクシー女優にはなかったファンとの距離感を生み出している。
「コロナの影響もあって、月一回のビデオ撮影とオンラインイベント以外は、ずうっと家にいます。引きこもりか、ってくらいに。なので、ツイッターやTikTokでファンの人たちとコミュニケーションを取るのが、楽しくて楽しくて。最近は毎晩のようにツイキャス(ビデオ配信)でファンのみんなと話してます。それはただの趣味。お金を取ったりはしてません。
むしろ、私の駄話をみんながうんうんって聞いてくれるので、めっちゃ助かってます。そう、いわばフォロワー数が増えたというより、友だちが沢山増えた感じなんですよ。セクシー女優としてこんなんでいいのかな? って思うこともありますが(笑)」
石原希望は、ニューノーマル時代の新しいセクシー女優の姿を体現しているのかもしれない。
いしはら・のぞみ
2000年7月25日、四国生まれ。身長158cm B90・W58・H90。2020年6月にデビュー。趣味はマンガ・アニメ鑑賞、特技は一輪車、指パッチン。テレビ埼玉『ビ〜チ9』6月期MCを担当。ツイッターは【@Nozomi_Ishihara】
- 取材・文・撮影:尾谷幸憲