和歌山地検が「紀州のドン・ファンの兄に聴取」その中身 | FRIDAYデジタル

和歌山地検が「紀州のドン・ファンの兄に聴取」その中身

親族や会社従業員らを次々に呼び出し中 聞きたがったのは「早貴被告と野崎氏の性格」「離婚」について 公判維持は可能なのか?

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事件後の早貴被告。本誌の取材に「絶対に殺していない」と断言し、動揺した様子はまったく見せなかった

離婚が成立し遺産が得られなくなることを怖れて殺害した――。和歌山地検はこの筋書きを裏付けるために躍起になっているようだ。

5月19日に「紀州のドン・ファン」こと資産家・野崎幸助氏(享年77)を殺害した容疑で起訴された元妻の須藤早貴被告(25)。検察は逮捕直後から野崎氏の関係者を次々に呼び出し、聴取を行っている。野崎氏の実兄・豊吉さんが言う。

「逮捕後すぐに検察から『事情をお聞きしたい』との連絡があって、5月2日に田辺市内の検察支所に出向きました」

豊吉さんは80歳を超える高齢だが、取り調べの内容は鮮明に覚えている。

「早貴さんとは何回会いましたか?」

約2時間に及んだ聴取の冒頭、検察官はそのように尋ねたという。

「彼女の性格とか私が受けた印象を聞きたがっているんだなとわかりましたが、答えようがありませんでした。私が(早貴被告と会ったのは)事件後が初めて。通夜や三回忌などで3〜4回です。親しく言葉を交わしたことがなかったので、検察官にはその旨を答えました」

豊吉さんの他にも、横浜市に住むドン・ファンの実妹や十数年前に結婚していた前妻なども呼び出され、同じように早貴被告の印象を聞かれたという。

「検察としては、来る裁判員裁判に向けて早貴被告の印象を固めたいんでしょう。殺害の直接証拠がないというのはどうやら事実のようです。犯行が可能な時間に自宅にいたのが早貴被告だけという状況証拠のみで公判を維持するためには、『悪印象』を集めた調書の提出が不可欠だと考えているのかもしれません」(全国紙検察担当記者)

野崎氏が経営していた酒類販売会社『アプリコ』の元監査役である元畑眞氏は、早貴被告の世話役も務めていた。元畑氏にも当然、検察から連絡があった。

「5月18日までに4回呼ばれました。どうやら会社の従業員全員が呼ばれているみたいでした。一回の聴取はだいたい2時間弱です。私の場合、検察官は早貴の性格よりも、社長(野崎氏)と早貴の夫婦関係をしつこく聞いてきましたね。

『野崎氏は離婚を考えていたか?』という質問が繰り返しありました。この質問に答えるのは難しかったですね。というのも、社長は『あの女(早貴被告)とは離婚する』と言ったかと思うと、その直後に早貴の気を引くためにケーキを買ってきたりする人なんです。

だから離婚を望んでいたかを第三者が判断するのは難しい。そのことを繰り返し説明しましたが、検察官は『いつから離婚を口にしたのか、日時は?』と。そればかりでした」

野崎氏が亡くなる直前に夢中だった「ミス・ワールド」と呼ばれる愛人についても、検察は質問を重ねたという。

「『ミス・ワールドと結婚する』という社長のセリフについて、検察官は『いつ言いましたか?』と。社長はミス・ワールドと結婚したくなって早貴に対し離婚を口にした、離婚を恐れた早貴が社長を殺した、という筋書きを検察は作りたいんだなと感じました」(同前)

一方の早貴被告は否認を貫いており、徹底抗戦の構えだ。はたして裁判は、検察の筋書き通りに進むだろうか。

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野崎氏の自宅で早貴被告と談笑する元畑氏。元畑氏は野崎氏の会社の元監査役で、被告の世話役もしていた
野崎氏の墓参りをする実兄の豊吉さん。結婚前から事件後に至るまで、早貴被告から挨拶はなく、人柄についてはほとんど知らないという

『FRIDAY』2021年6月4日号より

  • 撮影小松寛之(1枚目)、吉田隆

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