都議選に立候補のマリエの母「娘の炎上動画を見て思ったこと」
地域政党「減税とうきょう」から出馬 「娘は言わなければならないことを言ったのだと思います」
「これからの人生は誰かのために時間を使いたい。とくに同世代である高齢者の方々のお役に立ちたいと思っています」
そう語るのは美容会社役員の玉木真理さん(67)。彼女はタレントでモデルのマリエ(33)の母だ。地域政党「減税とうきょう」の副代表を務め、7月4日に投開票される都議会議員選挙に港区から立候補を表明している。元客室乗務員で、フライト中に会社経営者のフランス系カナダ人男性と出会って結婚。3人の出産を経験し、今は美容サロンのコーディネーターとしても活動する。
「長女の息子(孫)を事情があって養子にしたので、育てた子どもは4人なんです。その彼も大学に入ったので時間がある。これからの人生をどうしようかと考えていたときに、友人である『減税とうきょう』の党首に出馬を打診されたんです」
これまで政治活動とはほとんど無縁だったそうだが、選挙ではいったいどういう政策を訴えていくのだろうか?
「まず世の中に数多くある税金の問題に取り組みたいですね。とにかく複雑で種類が多すぎる。もっと簡素化すればいいと考えています。都民税は軽減してほしいですし、自動車税や固定資産税も組み立て直すべきですよ。コロナ禍で多くの人が苦しんでいます。支援金もいいですが、税金を見直して還元することも必要なのではないでしょうか」
さすがは「減税とうきょう」の副代表であり、マリエの母である。その舌鋒(ぜっぽう)は鋭い。続いて高齢者問題にも目を向ける。
「いまのデジタル社会は高齢者に不親切です。コロナワクチンの予約もスマホからですが、65歳以上の方は苦手な人のほうが多い。家族に聞いても面倒がられることもあるはず。デジタル化が急速に進む中で、高齢者は取り残されています。いままでたくさんの税金を払ってきたのに(笑)。
サポートする仕組みを作るべきではないでしょうか。母は90歳なんですが、毎日、テレビを見て食事をして寝るの繰り返し。生きがいのある老後を過ごせるような手助けをしたいんです」
マリエの告白について
三女であるマリエをはじめ、そもそも家族は出馬に反対しなかったのか。
「みんな応援してくれています。マリエは『応援するから頑張って』と言ってくれました。この話をしたのは、彼女がちょうどネット上で炎上する前のことでした。マリエは『やりたいことがある。自分は過去に摂食障害で苦しんだ。同じように悩んでいる若い人がたくさんいるから、その人たちを助けたい。ママも手伝ってくれない?』と話してくれました。政治活動をするうえで、摂食障害を治療するシステムを日本に広めることも私のテーマの一つです」
4月4日、マリエはインスタグラムのライブ配信で、「島田紳助氏に枕営業を誘われた」と告白して大きな物議をかもした。真理さんはこの配信をリアルタイムで視聴しており、とても驚いたという。
「(枕営業の誘いは)知らなかったです。ショックでしたね。ただ、マリエは精神的な摂食障害を克服する話をしたかったのに、その原因の一つとなった出来事のほうが取り上げられてしまった。不必要な発言とも思いますが、彼女にとっては言わなくちゃいけないことだったのかもしれません。マリエは摂食障害に苦しむ人を助けたいだけ。私はネットの批判は気にするなと言っています。この件は、彼女なら自分で十分解決できるはずです。心配はしていません。
彼女にしても、私にしても、応援してくださる方もいる反面、アンチの方もいる。みんなが自分を応援してくれるのは無理なことだとわかっています。マリエは甘えさせて育てましたけど、いまは対等な友人のような関係。悩みを聞いて、私ができることだったらやってあげる。それだけですよ」
すでに真理さんは都議選に向けて活動をスタートさせ、街頭に立っている。
「先日も港区港南から芝浦までを回りました。田町や麻布十番の駅前に立って活動もしましたが、立ち止まって聞いてくださる方がいらっしゃるんです。日本の税制を簡素化すべきということに耳を傾けてくださる方は多かった。マリエも応援に来てほしいけど、それはなかなか難しいかもしれませんね」
多忙な日々を送るなかで、毎日のようにジム通いも続けているという。
「ウエスト58㎝を35年以上キープしていますね。’16年には『ベストボディ・ジャパン』というコンテストにも出場したんです(笑)」
娘と同じくらいエネルギッシュな美人母が都議選の「台風の目」となるか――。
『FRIDAY』2021年6月11日号より
- 撮影:濱﨑慎治(1枚目)、齋藤雅昭(2枚目)