「平成を彩った子役」俳優たちが令和でも耀き続ける理由 | FRIDAYデジタル

「平成を彩った子役」俳優たちが令和でも耀き続ける理由

なぜ、芸能界を一旦離れる俳優がいるのか?

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『こども店長』で「2009ユーキャン新語・流行語大賞」のトップ10に入り、授賞式に臨む加藤清史郎。いま見ると、まるで別人⁉︎

春クールの連続ドラマもほぼ折り返し地点を超えて、終盤へ突入している。話題作も多く、最終回まで気を抜くことができない作品が多々。そんな最中で気づいたのが、以前は『子役』と呼ばれていた俳優たちによる主演クラスの活躍ぶりだ。

ほんの少し前まで、子役が成熟した大人になってからも芸能界で活動するのはレアケースだった。例を挙げると安達祐実という存在は“奇跡”と呼ばれていた。ただ日進月歩のスピードで時代が変遷していく昨今、子役と仕事のつき合い方も変わりつつある。

普通目線に戻って、ブランディングの見直し

放送中のドラマから子役出身俳優たちの歴史を振り返って気づいたのは、一度仕事を休業するパターンがポツポツと増えてきたこと。一定期間の休みを入れて、普通の生活を過ごして、また芸能界に戻ってくるのだ。

客観視をしても芸能界は目まぐるしい。常に戦々恐々としていることは確かだし、一般人に夢と癒やしを与える立場にあるのだから、凡人では務まらない。極端なことを言えば、ディズニーランドでミッキーに会うくらいの非現実感を求められている。そんな世界と学校を行き来する生活は……落ち着かないだろうと推測。

一番わかりやすい例を挙げるとすれば『ドラゴン桜』(TBS系)に出演中の加藤清史郎(敢えて)くん。子役の名門『劇団ひまわり』に所属して『こども店長』として大ブレイク。可愛らしい仕草と歌声に癒やされていたのは、2009年のことだ。つい昨日のことじゃん……。

清史郎くんは中学卒業後、イギリスへ3年間留学している。日本の学校ならどこまでいっても「よっ! こども店長!!」と騒がれそうだけど、海外であれば彼の子ども時代を知る人は少ないだろう。普通の高校生を謳歌した後、彼は日本へ帰国してから、所属事務所を長身イケメンの宝庫『研音』にかえ、大学へ進学。俳優業と両立させている。こうして文字にすると彼の選択肢から成り立った生き方は非常にバランスが良く見える。

『カラフラブル〜ジェンダーレス男子に愛されています。〜』(日本テレビ、読売テレビ系)で主演を飾り、『今ここにある危機とぼくの好感度について』(N H K総合)に出演する吉川愛も2016年に一度は引退。普通の学生生活を経て、ちょうど一年後の2017年に芸能界に復帰をした。

前クール放送『青のSP—学校内警察・嶋田隆平—』(関西テレビ、フジテレビ系・2020年)に出演していた俳優の泉澤祐希も、子役から活躍して中高生は俳優業を中断している。彼らの色々なコメントを読んでいると、共通しているのが休業することで、演じる楽しさが忘れられなかったり、改めて愛しているということを実感することだ。それだけ凡人には理解することができない、魅力的な世界なんだろな……(遠い目)。

以前、芸能関連で働く知人から「子役ほど残酷なものはない。一生の中で、耀く時期を子ども時代にすべて終えてしまって、あとは落ちていく(普通の感覚に戻る)しかないのだから」と話しをされて納得した。子どものうちから大人たちに過剰なまでにチヤホヤされていると、普通の感覚が狂うことだってあるはずだ。俳優といえど、血の通った人間だし、いつまでも周囲から特別視されるわけでもない。そう思うと、彼らの選択肢は正しい。

敢えて休みを取らずに俳優道をひた走る

一方で休むことなく、バランス感覚を養って俳優業に専念する子役出身者たちも春ドラマには数多く存在する。『コントが始まる』(日本テレビ系)で、初めての金髪ヘアを見せてくれている神木隆之介もその一人。彼が『涙をふいて』(フジテレビ系・2000年)で見せた、当時7歳くらいの愛らしさを忘れない。

『ゆるキャン△2』(テレビ東京系)に主演する福原遥も同じく、子役から止まらずに活動を続けている。『クッキンアイドル アイ!マイ!まいん!』(Eテレ・2009年)のまいんちゃんの印象を払拭するかのように、最近は怒濤の出演ラッシュだ。スペシャルドラマ『教場Ⅱ』(フジテレビ系・2021年)や『3年A組-今から皆さんは、人質です-』(日本テレビ系・2019年)のように、その他大勢の生徒がいるシチュエーションでも確実に存在感をアピール。

他にも『大豆田とわこと3人の元夫』(関西テレビ、フジテレビ系)には、女優・杏の幼少期役で話題になった豊島花。朝ドラ『おかえり、モネ』(NHK総合)には、映画『万引き家族』をはじめ是枝監督の作品の常連である蒔田彩珠も。皆、止まるという選択を敢えてしていない。最終的に休むか、進み続けるのかは本人や、家族の判断。でも一度は冷静になれる復帰パターンは、これから増えていくような気がする。

一般人でさえもリモートワークや副業や、いくつもの肩書を持つ人が増えた。これからも増え続けるだろう。幼い頃から“芸事”を取得している芸能人であれば、さらに生き方を多様化できるはずだ。本当に予想だけど、これから兼業で俳優をしているパターンも出てくる可能性はある。

冒頭で紹介したショートバケーションを選択した元子役たち。ひょっとするとリスクヘッジに長けているのかも?

  • 小林久乃

    エッセイスト、ライター、編集者、クリエイティブディレクター、撮影コーディネーターなど。エンタメやカルチャー分野に強く、ウエブや雑誌媒体にて連載記事を多数持つ。企画、編集、執筆を手がけた単行本は100冊を超え、中には15万部を超えるベストセラーも。静岡県浜松市出身、正々堂々の独身。女性の意識改革をライトに提案したエッセイ『結婚してもしなくてもうるわしきかな人生』(KKベストセラーズ刊)が好評発売中。

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