TikTokで7億回再生!「土佐兄弟」の人気に火が付いたワケ | FRIDAYデジタル

TikTokで7億回再生!「土佐兄弟」の人気に火が付いたワケ

「お笑い界の『ちびまる子ちゃん』になりたい」 「高校あるある」が若者を中心に大ヒット!毎日投稿を続けるのには密かな目標があった

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弟・有輝(左)の緩いボケに、兄・卓也がパワフルにツッコむ兄弟漫才が持ち味。最近はコントにも力を入れる

TikTokの総再生回数7億回、YouTubeの総再生回数1億2000万回とバズり散らかしているお笑いコンビ『土佐兄弟』をご存じだろうか。

兄・卓也(33)、弟・有輝(26)の実の兄弟で結成されたコンビは、誰もが高校時代に一度は経験した「高校生あるある」をSNSに投稿し、若者から絶大な支持を集めている。最強のTikToker芸人である彼らが、こだわりが強すぎる”SNS戦略”について、取材時間を大幅に超え、語り尽くしてくれた。

有輝「きっかけは『おばたのお兄さん』です。もともと短時間の一発ネタ動画は撮っていたのですが、全然話題にならなくて。飲みの席で『せっかくならTikTokに上げたら?』と『おばたのお兄さん』が提案してくれたんです。

そこで’19年7月に、『一瞬だけ死んだと思う瞬間』という、イスにもたれ過ぎてコケそうになる一瞬を再現したネタを投稿したら、一発目からいきなり100万回再生されて。フォロワーも0人から2日で3万人に増えたんですよ」

卓也「有輝は実は、『小栗旬会』に入ってるんですよ。小栗さんのモノマネをする芸人の集まりですけど、そこで『おばたのお兄さん』と仲良くさせてもらってて」

有輝「本当に感謝しかないですね。’16年からインスタで小ネタを上げていて、『高校あるある』シリーズが一番反応が良かったんですけど、さほど大きな話題にはなってなかったんですよ。それがTikTokに上げたら、反響がものすごかった」

卓也「当時は何があっても毎日投稿は死守してましたね。いまは40〜50本くらいをまとめて撮ってるんですが、当時はその日に撮って、その日に出す形でした。あるとき、夜になっても有輝が動画を上げない日があったんですよ」

有輝「風邪をひいて寝込んでたんです。そしたら、夜11時半くらいにピンポーンって兄ちゃんが家まで来て。『気遣(きづか)って差し入れ持ってきてくれたのかな?』とか思ってたら『あと30分しかないぞ』と脅されて(笑)。真っ青になって撮影したのを覚えてます」

卓也「再生回数を伸ばすために三つのことを意識しています。まず一つ目は『学校』と『感情』を連想させるワードをタイトルに入れるようにしています。たとえば前者なら『放課後』『廊下』、後者なら『不機嫌』『キレる』などです。どのタイトルもなるべくその2軸に結び付けるのですが、それだけで、再生回数を十数万回上げることができますね。

二つ目のポイントもタイトルなんですが、わざと回りくどくするようにしてます。『一瞬だけ死んだと思う瞬間』みたいに、タイトルで7割理解できるけど、残り3割は実際に見ないとわからない、みたいな。

三つ目は専門のツールによる分析。投稿後の伸びに応じて動画を再編集しています。『投稿したら終わりじゃない。投稿してからが始まりなんだ』と考えているので、常に視聴者に楽しんでもらえる工夫がないか、考えています」

有輝「憧れの存在は『ちびまる子ちゃん』ですね。毎日投稿してるとどうしてもネタ枯れになる。高校という縛りがあるのでなおさら厳しい。どうしようもなくなったときは『ちびまる子ちゃん』を見るようにしているんですよ。登場人物も変わらず、同じ舞台で30年以上やってる。それに比べたら、2年くらいでヒーヒー言ってる場合じゃないなと。目指すはお笑い界の『ちびまる子ちゃん』ですね」

SNSを始めた当初は周りの芸人仲間から「芸をおろそかにしている」と後ろ指をさされたこともあった。しかし、バズったことをきっかけに周囲の反応も変わってきたと語る。

有輝「街で声をかけてもらうことが増えました。ただ何より嬉しかったのは渡辺ミキ社長に直接褒(ほ)めてもらえたことですね。売れずにくすぶっている時代からずっと『土佐はどうやったら売れるかな〜』と気にかけてくださっていて」

卓也「昨年、初の冠番組が決まって事務所に行った際、社長が『よく頑張った』と笑顔で迎えてくれたときはウルッときましたね」

有輝「あと給料面も変わりましたね。初めて桁(けた)が変わったときは、帰り道に兄ちゃんと無言で握手しましたよ」

卓也「見たことない数字が並んでましたからね。1年目の一番ひどいときなんて、月給はたったの1750円でしたから。昨年から、仕事が20〜30倍ぐらいに増えて、芸だけで食べられるようになって。同年代のサラリーマンより年収も高くなった。おかげ様で、昨年9月をもってバイトも辞めることができましたね」

有輝「僕は7万のコートを買いました。カネのない時期に散々飲み代を奢(おご)ってもらっていた友達に、お返しをしたいんですけどコロナ禍なんで。奢りたいのに、全然奢れてないのが残念です」

卓也「嬉しそうな顔して言うなよ(笑)」

転機となった兄弟喧嘩

一躍人気芸人の仲間入りを果たした『土佐兄弟』。しかし、ターニングポイントはSNSを始めたことではなく、兄弟の最後の喧嘩だったと明かす。

有輝「4〜5年前、テレビ局のネタ見せに呼ばれたんですが、その日が偶然にも神宮外苑の花火大会の日でした。するとネタ中なのに、プロデューサーさんが僕たちをそっちのけで、後ろ向いて花火を見始めたんです。カチーンと来てしまって。でもそれ以上に、気づいているのに何事もなかったかのようにネタを続ける兄ちゃんに対して怒りが止まらなくて」

卓也「このままだとよくないなと思って、そのまま二人で飲みに行ったんですよ。ところが、お酒が入ったら和解どころか逆にヒートアップしちゃって。『表出ろよ』みたいな感じになって」

有輝「店出た瞬間に背負い投げして、馬乗りになったんです。そしたら、兄ちゃんが聞いたことない大声で『わぁぁぁぁ』って叫んで泣き出したんですよ(笑)」

卓也「ここで僕がやり返したら、『土佐兄弟』は終わりだなって。けっして怖くて叫んだわけではないです(笑)」

有輝「本当? ただそのとき、『よく考えたら味方は兄ちゃんしかいないのに、そこと揉(も)めてたらダメだな』って思ったのは覚えてます」

卓也「それでトコトン話し合ったんです。いまは完全に役割分担しています。有輝がネタを作って、僕が撮影と編集。棲(す)み分けできていて変に干渉しない。僕は動画にはまったく出演しないので、心配してくれる方もいますが、役割分担の結果なので、納得しています。第一、『高校あるある』に30代の濃い顔のオッサンが出たら、違和感ありすぎでしょ?」

有輝「これからの目標はSNSも大切にしつつ、活躍の場を広げていくことです。昨年からテレビとラジオで冠番組も始まったので、まずはしっかり結果を出したい。ゆくゆくはMCとかしたいですね!」

卓也「そこは『ちびまる子ちゃん』になる! じゃないんだな」

有輝「あ、忘れてた(笑)」

二人が国民的人気者となる日を楽しみに待ちたい。

バズり中の『高校あるある』撮影の一場面。ポイントは変に個性を出さないこと。一日で100本以上撮ることも
卓也(ツッコミ):3年間のサラリーマン時代を経て芸人へ。撮影から編集までを担当する
有輝(ボケ):高校在学中に兄に誘われお笑いの世界へ。漫才、投稿動画ともにネタ作りを担当
フライデーされるネタがあるか聞くと大慌てで否定。だが有輝は「いつかビッグスキャンダルを届けます」と一言
本誌未掲載カット 今話題の「土佐兄弟」が激白90分!
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『FRIDAY』2021年6月11日号より

  • 取材・文味道苑撮影結束武郎

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