21年夏休みの旅行はどうなる…? 知っておきたい各国最新事情 | FRIDAYデジタル

21年夏休みの旅行はどうなる…? 知っておきたい各国最新事情

  • Facebook シェアボタン
  • Twitter シェアボタン
  • LINE シェアボタン
  • はてなブックマーク シェアボタン

2021年、夏のバカンス時期を前に海外で「規制緩和」の動き

新型コロナウイルスの感染拡大で、昨年2020年の「夏休み」は海外旅行に行けず、国内旅行も首都圏が「GoTo トラベル」対象外となったり帰省の自粛要請があったりと、例年になく移動そのものが制限され、これまでにない休暇となった人は多かっただろう。

そして今年、2021年の夏休みが近づいてきた。国内では東京や大阪などで緊急事態宣言が6月20日まで延長され、海外旅行の全面解禁へのめども立たない。その一方で、海外では日本人を含めた観光客の受け入れを再開する動きも出ている。

今夏の旅行はいったいどうなるのか。最新情報と注意点を、旅行ジャーナリストが解説する。

フランスでは、昨年末に臨時閉館していたルーヴル美術館が5月19日に再開。日本からの観光客も6月9日から受け入れ予定(画像:アフロ)

EUが日本人観光客受け入れ解禁、ただし国ごとに対応異なる

まずは、欧州の動きから。欧州連合(EU)は2021年6月3日、EU入域を原則禁止していた日本からの観光を含む旅行客の受け入れを解禁した。

ただ、すべてのEU加盟国にこれで入境できるわけではなく、日本からの観光を含む不要不急の入境を認めるかどうか、EU加盟国ごとの判断に委ねられている。国・地域によって認めないかもしれないし、渡航前の陰性証明書や隔離などを義務付ける可能性もある。

スペインは5月24日から日本人観光客の受け入れ開始。バルセロナのサグラダ・ファミリアも週末のみ人数制限して再開した(画像:アフロ)

一方、EU内で先行して、【スペイン】は2021年5月24日から日本などから不要不急の旅行であっても、陰性証明書の提出や自主隔離なども不要で入国できるようになった(乗継での入国の場合は乗継国で陰性証明書などが必要な場合がある)

【ドイツ】は4日、ワクチン未接種であっても陰性証明書があれば6日から受け入れている(従来から隔離はない)、【イタリア】も、具体的な開始時期は未定だが、ワクチンの接種証明があれば、到着後の隔離期間なしでの日本人観光客の受け入れをすでに表明済み。さらに、【フランス】は6月9日から、陰性証明書なしで日本からの観光客を受け入れることを発表した。その他の国・地域については今後、対応方針が出てくるだろう。

ただ、スペインやイタリア、フランスなどを含む大半のEU加盟国から日本へ帰国した際、自主隔離とは別に、政府指定施設での隔離が必要だ。そのあたりの注意点は、後述する。

ハワイは昨秋から変わらず、ANAは8月「A380」を一部便で再開

日本から最も近い【ハワイ】は、昨年10月より日本からの観光客を受け入れている。「ハワイ州の指定機関で出発72時間以内に拡散増幅検査を受けた際の陰性証明書の提示」「ハワイ州のSafe Travels Program登録」の条件を満たすと、ハワイ到着後の10日間隔離が免除される。2021年6月現在、ANA、JAL、ハワイアン航空による羽田・成田・関西=ホノルル線が、以前よりははるかに便数は少ないものの、運航が継続されている。

ANAが成田=ホノルル線で運航するエアバスA380型機「FLYING HONU」も、今年8月に運航再開予定

ANAは今年6月1日、ホノルル線で大型機のエアバスA380型機「FLYING HONU」を、今年8月に4便(2往復)で運航することを発表した。この機体がホノルル線で運航されるのは、新型コロナの影響で全便運休となった昨年3月末以来。

【アメリカ】(本土)は、空路での入国では、陰性証明書の提出のみ。アメリカへの直行便は1日数便あるが、日本発がなく米国発のみの便もあるので注意が必要だ。

今もある! 日本から「隔離なし」で旅行に行ける国・地域

日本からの旅行客が入れる国・地域は、実はすでにいくつかある。

【メキシコ】では、メキシコ政府発行の「旅行者におけるリスク要因の特定に関する質問票」に回答して提出するだけで、日本から空路だと、陰性証明書や自主隔離なしで入国できる。ANAが成田=メキシコ線の直行便を、現在も運航中。【コスタリカ】は、指定のオンライン検疫申告書をWEB入力してコロナ感染の治療費や隔離期間の宿泊費をカバーする保険に加入すれば入国可能だ。

日本から近いアジアやオセアニアの国・地域は、観光目的での入国はいまだ厳しい。そんな中、【タイ】は「プーケット」で今年7月1日から、外国人旅行客の受入再開を発表した。隔離なしの条件としてワクチンの接種証明が必要だが、各航空会社がプーケット線の再開を次々と発表している。バンコクを含むタイでは現在、到着後14日間の強制隔離が義務付けられているが、プーケットで7日過ごして陰性だと、タイ国内の他の都市へも移動できるという。

UAEのドバイは規定の「陰性証明書」提出で隔離なしで入国可。エミレーツ航空が成田、関西=ドバイ線の直行便を運航中

その他、アラブ首長国連邦(UAE)の【ドバイ】は、陰性証明書の提出のみ(他の首長国は別ルール)で、【ウズベキスタン】や【トルコ】、【エジプト】、【ジョージア】などもほぼ同様で、【セルビア】は、陰性証明書の携行のみ。

それぞれの国・地域の入国条件は、感染状況などによって陰性証明書や隔離の有無などが随時変更される。感染者の急増で、急に入国禁止措置が取られる場合もあるから油断はできないが、隔離なしで行ける国・地域は実際、今もある。

海外旅行のハードルが高い理由、その1つが「日本帰国後」

海外旅行で今のところ最大のネックとも言えるのが、日本へ帰国した時だ。現在、「(日本への)出国前72時間以内に取得した陰性証明書の提示」「帰国時の新型コロナ検査」「帰国後14日間の自主隔離(ホテル、自宅など)」「公共交通機関の使用禁止(日本到着時の空港から含む)」などが、日本人を含むすべての入国者に課せられる。たとえ、渡航する国・地域で隔離が免除されたとしても、帰国時に14日の隔離は避けられない。

さらに、「新型コロナウイルス変異株流行国・地域」から日本入国の場合、入国後3日または6日の日本政府指定施設での隔離が義務付けられている。英国、アラブ首長国連邦(UAE)、イタリア、オーストリア、オランダ、スイス、スペイン、ドイツ、フランス、ベルギーなど欧州や中東諸国も多く含まれる。

新型コロナ感染症で多くの感染者が出た欧州では、今夏のバカンス時期に合わせ、外国人観光客の受け入れ再開が各国・地域で進む(画像:アフロ)

また、「ワクチンの接種完了証明」を義務付ける国や地域が続々と増えている。観光客向けに入国規制がここ最近緩和されてきた動きは皆、先進国を中心にワクチン接種が普及してきたからだ。ただ、日本における新型コロナのワクチン接種はなかなか進んでおらず、海外旅行で今後、ワクチン接種の有無が「足かせ」となるかもしれない。その代わりとなる海外渡航向けのPCR検査も日本では4、5万円ほどして高額だ。

デンマークでは独自の「コロナパス」があり、ワクチンや陰性証明などの情報をスマートフォンで提示でき、移動ツールとして注目を集める(画像:アフロ)

現状、今年の夏休みも、日本からの海外旅行は、ハードルがまだかなり高いと言わざるを得ない。ただ、昨年よりは、日本から観光目的の入国ができる国・地域は、明らかに増えているのは朗報だし、一般へのワクチン接種の普及次第でそのハードルは確実に下がるだろう。状況は刻々と変わる。今後、好転することを願わずにいられない。

■記事中の情報、データは2021年6月7日現在のものです。

シカマアキさんのウェブサイトはコチラ

  • 文・写真(特記以外)Aki Shikama / シカマアキ

    旅行ジャーナリスト&フォトグラファー。飛行機・空港を中心に旅行関連の取材、執筆、撮影などを行う。国内全都道府県、海外約40ヶ国・地域を歴訪。ニコンカレッジ講師。元全国紙記者。

Photo Gallary6

Photo Selection

あなたへのおすすめ記事を写真から

関連記事