80年代アイドル河田純子が「グレイシーハンター」と結婚するまで | FRIDAYデジタル

80年代アイドル河田純子が「グレイシーハンター」と結婚するまで

”平成のキャンディーズを探せ”と銘打たれたオーディションを勝ち抜き、13歳で秋田から上京してアイドルとなった河田さん。紆余曲折を経て彼女が選んだ伴侶はグレイシー一族やピーター・アーツ、ヴァンダレイ・シウバと闘ったPRIDEファイターだった

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現在は女性専用エステサロン「サロン・ド・エンジェル・エンジェル」の経営者兼セラピストに。変わらぬ美貌に驚かせられる
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アイドルとガチンコファイター。なんとも異色の組み合わせだが”アイドル黄金期”の1989年にデビューした河田純子(46)が伴侶に選んだのは”戦慄の膝小僧”ヴァンダレイ・シウバ、”20世紀最凶の暴君”ピーター・アーツやグレイシー一族と激闘を繰り広げた元PRIDEファイターの大山峻護氏(47)だった。

「主人と出逢ったのは2007年。当時勤めていたクリニックの院長に誘われてパルコ劇場に舞台『双頭の鷲』を観に行ったら、そこに出ていたんです。上半身裸で筋肉隆々の家来の役でした。アラジンみたいな衣装でインパクトはあったんですけど、私は全然、彼のことを知らなくて。そのころ、格闘技が大ブームだったので、『PRIDE』と『K-1』という言葉はなんとなく知っていましたけど、そのぐらいのレベルでした……」

当時、河田は『LENPHa(レンファ)』という期間限定のヴォーカルユニットでの活動を終え、セラピストの仕事に専念したタイミングだった。『LENPHa(レンファ)』については事前に何の告知せず、かつ別名義で活動していたにもかかわらず河田ファンはすぐに本人だと気づき、活動予定になかった解散コンサートが行われる騒ぎとなっていた。

一方、大山氏は前年にホドリゴ・グレイシーを下して二人目のグレイシー狩りに成功するなど、現役バリバリだった。だが、5歳から柔道一直線だった大山氏は芸能界に疎く、彼もまた河田のことは知らなかった。お互いを知らない状態で二人は出逢ったのだという。

アイドル時代の河田。衣装を手にニッコリ
アイドル時代の河田。衣装を手にニッコリ

「仕事の時間が迫っていたので、私は舞台が終わった後にすぐに劇場を出ようとしていたんですけど、一緒に観劇したダンサーのお友達に『純ちゃん、1分だけでいいから一緒に楽屋に来て!』って引き止められたんです。『1分だけなら……』と楽屋に向かうと、主人が上半身裸のままやってきて『どーも、どーも』と挨拶してくれました。

お芝居ではセリフがない役だったので『声の高い人なんだな、優しい声をしているな』と思ったくらいで『では、もう行かなくてはいけないので』とすぐに失礼しました。本当にあっという間の出逢いでしたけど、あの『1分』がなければ、”現在”はなかった。もしお友達に『5分だけ』と誘われていたら、楽屋には行ってなかったと思います」

一方、大山氏にとってもこの「1分間の出会い」は奇跡だった。というのも、彼はこの舞台には出演しない予定だったのだ。大山氏が振り返る。

「主演&演出を手掛ける美輪明宏さんから出演オファーをいただいたのですが、おそれおおいので断ることにしました。まだ格闘家として現役でしたしね。ただ、相手は大御所に美輪さんなので失礼のないよう、直接お目にかかって一生懸命考えた辞退の理由をお伝えするつもりでした。ところが、いざ美輪さんを前にするとあまりのオーラに全てのセリフが吹き飛んでしまって……気づいたら『よろしくお願いします!』と頭を下げていたんです(笑)。

と、そんな経緯で出演した舞台だったんですけど、出ていなければ純子に出逢えてなかったわけで、これはもう運命ですよね。友達が楽屋に純子を連れてきたその場で好きになりました!」(大山氏)

舞台の休演日が水曜日だったので、大山氏は次の休演日にすぐ河田がセラピストとして働く店を訪れた。アーユルヴェーダというインドのマッサージを施してもらったのだが、目にオイルを塗って眼精疲労をとるマッサージを頼んでしまったため、河田の顔を見ることができず、声だけの交流になってしまった。

「これはマズいと思って、翌週は僕の妹に純子の店に行ってもらいました。『うちの兄貴はすごいんです』『強くてカッコいいんですよ』など、とにかく僕のことを褒めてきてもらったんです(笑)」(大山氏)

……こんな調子でなかなか恋は発展しなかったが、大山氏は勇気を出して河田を食事に誘い、沖縄料理店で勝負に出た。テーブルに並びきらないほど料理をオーダーし、島ラッキョウをポリポリとかじりながら「好きになっちゃったんだよね」と告白したのだ。河田が振り返る。

「これが『付き合って下さい』とか、答えを求められる言葉だったら、うまくいっていなかったと思います。その時点ではまったく恋愛対象として見ていなかったので。でも、『好きになっちゃったんだよね』って言われたら、『ありがとう』っていう答えになりますよね。単純に嬉しいというか。

それから連絡を取り合うようになって、あるとき気づいたんです、『私、この人と結婚するんだな』って。『この人を守りなさい』という天の声が聞こえた気がしました。出会ってから好きになるというか……お見合いをしたことはないんですけど、きっとこんな感じじゃないかなって思いました」

結婚10年目を迎えた昨年2月、都内の神社で挙式
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結婚後にみつけた奇跡もあった。大山氏がYouTubeで昔の映像を観ていると、懐かしいCMに出くわした。AIWAの『シュトラッサー』というミニコンポのCMだ。「中学のころかな。このCMに出てくるアイドルの卵の女の子が大好きでさ。その子の『早くテレビで歌いたいな』ってセリフが『早く会いたいな』に聞こえて、いつも『会えるよ』って画面に向かって話しかけていたんだ(笑)」と妻に打ち明けた。その「CMの女の子」こそ、妻・純子だったのだ。

「見えないご縁で繋っていたんですね。あのとき聞こえた天の声は、美輪さんの声だったのかもしれないですね(笑)」

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