日大アメフト部・宮川泰介君の「復活飲み会」を実況中継

アメフト「危険タックル」事件 宮川くんの復活を仲間たちは拍手で迎えた

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10月4日、練習に復帰した宮川君。報道陣に約5秒頭を下げた後、仲間の輪に加わると、笑顔で迎えられた

「では、ここで報告があります」

東京・三軒茶屋の居酒屋に集まった10人ほどの日大生は、その一言で静まり返った。幹事に促されて立ち上がった大柄な若者が、とつとつと語り始める。

「(騒動以来)いろいろな思いが巡って、へこたれそうになったときもありましたが、私、宮川泰介はフェニックスに復帰することになりました」

友人たちは次々と「頑張れよ!」と声をかけ、拍手喝采。静まるのを待って、若者は続けた。

「みんなにも心配や不愉快な思いをさせたとしたら、申し訳ありません」

その言葉に、友人の一人が涙ぐむ。するとすかさず、お調子者が「なんでお前が泣くんだよ!」と茶化し、一同は笑いに包まれた――。

世間を騒がせた「危険タックル」事件から5ヵ月。日本大学3年の宮川泰介君(20)が、10月4日、アメフト部「フェニックス」に復帰した。

代理人弁護士を通じ、メディアに対し復帰を発表した宮川君だが、やはり、気の置けない友人には自分の口から心境を伝えたかったのだろう。復帰直前の9月末、日大の同級生によって開かれた「復活飲み会」に出席した宮川君は、前述のように挨拶した。

「挨拶の後は、学生らしい和気あいあいとした飲み会になりました。最初は他愛もない会話をしていたんですが、会が進むと、耐えきれなくなって気になる質問をぶつける奴も出てきました」(同級生)

「なんで部に戻ることにしたの?」

ずばりそう聞かれた宮川君は、

「俺のことで迷惑した部員がいるので、このままでは引き下がれない」

と、きっぱりと語ったという。

「酒が回ってくると、『日大とはどんなやり取りしたの?』と、際どいことを聞く奴もいました。そういった質問には、宮川は答えづらそうに笑っていましたね。見かねた幹事が、『おいおい、そういうのは今日はやめとけよ』と、たびたび助け舟を出していました」(同前)

友人たちも日大生だけに、大学に対して思うところがあったのだろう。約3時間にわたった飲み会の終盤は、「田中(英壽)理事長が責任を取らないのはおかしい!」「日大(卒)じゃ就職は無理だ!」と、それぞれに大学への不平不満を爆発させ、会はお開きになったという。

復帰を決断した宮川君について、スポーツライターの玉木正之氏が評する。

「第三者委員会の調査の結果、宮川君は危険タックルをせざるを得ない圧力を受けていたことが明らかになっています。つまり彼もまた、被害者だったわけです。復帰は被害者が立ち直ったということですから、応援すべき決断です。一方、日大は一連の騒動を契機に、すべてを改める覚悟が必要。そのためにはまず、トップである田中理事長が説明責任を果たさなければなりません」

部の力になろうと復帰を決めた若者の姿を見て、雲隠れを続ける日大のドンは何を思うのだろうか。

田正人前監督は5月、日大の常務理事を辞任したが、警察による傷害事件の捜査は現在も続いている
謝罪会見で宮川君は「(アメフトを)続ける権利はない」と語った。批判を覚悟しての復帰だったようだ|

撮影:蓮尾真司

Photo Gallary3

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