4度目の緊急事態で菅政権「崩壊のカウントダウン」が始まる | FRIDAYデジタル

4度目の緊急事態で菅政権「崩壊のカウントダウン」が始まる

菅政権の終焉。4度目の東京緊急事態宣言に「無策」の誹りを免れず

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永田町がざわついている。この1年半、政治も国民も疲労困憊している。しかし今、永田町がにわかに騒がしい。

「ロック・イン・ジャパン」が中止になった。五輪は予定通り開催する。ワクチンは届かない。日本は今、明らかに迷走している 写真:代表撮影/ロイター/アフロ
「ロック・イン・ジャパン」が中止になった。五輪は予定通り開催する。ワクチンは届かない。日本は今、明らかに迷走している 写真:代表撮影/ロイター/アフロ

直前まで「都民ファ全滅」とまで予測された都議会選も、終わってみれば小池劇場。体調不良を理由に潜伏ののち、投票日直前に一気に露出をして、世論に批判の隙を与えず勝利を手にした。

「小池百合子は都ファの苦戦より、自民党の不調を見切って出てきた。見事な読みでした。小池の神通力ももはやここまで、とさえ囁かれたなか、驚愕の結果です。自民党の選対による『予測分析』で、都民ファの議席は『最大8議席』と予測された。史上最悪の大外れです。責任者は針の筵(むしろ)でしょう」(自民関係者)

針の筵なのは、選対責任者だけではない。ワクチンパニックを引き起こし風前の灯となっている菅政権も、同様だ。

7日夕方の会見で菅首相は「万全の体制をもって」を連呼、苛立ちを隠せなかった。それもそのはずだ。7日東京のコロナ新規感染者は920人。レッドゾーンの1000人目前だ。

「申し上げましたように、まんえん防止に関して明日専門家と協議します。明日、専門家のご意見をよくお聞かせいただき、そうしたなかで決定していきたいとおもいます」(菅義偉首相)

「専門家の意見を伺って」を繰り返す、いつものリピート答弁だが、一礼した後立ち去る背中は丸く、その目には涙が光っているように見えた。

この日、菅首相と二階俊博幹事長は昼食を共にして、会談している。都議選の結果と感染者急増を危惧した二階は、政権の危険信号を感じ取っている。

菅は「(ワクチン接種を)なるべく早くということで頑張る。今はワクチン一本でいきたい」といい、二階も「政局も全てワクチン(次第)だ」と応えた。

感染者の拡大は、政府のワクチン計画が失敗したことをあらわしている。二階は、政権のカウントダウンを最後通牒したのではないか。

「求心力を失いつつあるとみられた二階は、都議選を奇跡の惜敗に持ち込んだ小池との共闘で息を吹き返します。小池を次の総裁候補に担ぎ出す可能性がある。すでに党内では、中谷元・元防衛相から、『小池新党』と自民党の共闘、連立政権だ、という声が上がるほどです」(自民関係者)

「可能性がある政治家を、オレは、決して排除しない」これは、二階の口癖だ。

対する3Aの頭目、安倍はスクランブル発進をするのか。

「菅政権がダメなら、次は岸田政調会長。安倍、麻生のコンセンサスは一致しています。しかし、岸田は菅よりさらに人気がない。だとすれば、安倍麻生は、数の力でがぶり寄るしか勝ち目がない。なんでもありの権力闘争に発展することになるでしょうね」(安倍周辺議員)

東京オリパラに参加する外国人アスリートや関係者の入国ラッシュのなか、新型コロナウイルスの感染が確認されたのは、ウガンダ選手団の2人、フランス1人、エジプト1人、スリランカ1人、ガーナ1人の計6人。さらに、東京オリパラ組織委関係者の感染は計12人だ。

都内の盛り場では、五輪関係で来日したとみられる外国人がノーマスクではしゃいでいる姿が目撃されている。

「五輪開幕を待たず、感染爆発の第5波となっている。頼みのワクチン接種が進まない今、4回目の緊急事態宣言は避けられなかった」(官邸スタッフ)

この度も菅首相は、公明の山口那津男代表、小池百合子都知事より後の宣言発出という醜態をさらしてしまったことになるのである。

茨城県では、音楽フェス「ロック・イン・ジャパン」が「強行中止」になった。総合プロデューサーの渋谷陽一は中止にあたってこう発表している。

「『ロック・イン・ジャパン・フェスティバル 2021』の開催を中止いたします。私たちは、コロナ禍に於ける安全なフェス実現の為に1年以上の長い時間をかけて開催スキームを検討してきました(中略)中止は残念というか、無念としか言えません。しかし私たちに他の選択肢はありませんでした。楽しみにしていた参加者の方には本当に申し訳ありません」

そして、こうも言っている。

「皆さんの宿泊や移動を含めた会場外での行動を管理することは、実質的には困難です」

五輪だけが開催できる理由はなにもない。客観的な裏付けを持たず派手な「壮行会」で「がんばれ!」と繰り返すだけの首相に、これ以上、なにかを期待することはできない。

(文中敬称略)

  • 取材・文岩城周太郎写真代表撮影/ロイター/アフロ

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