<figure id="attachment_19296" aria-describedby="caption-attachment-19296" style="width: 1000px" class="wp-caption alignnone"><a href="#" data-ident_hash="f9e56492"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2018/10/c5a9baaeb07fbd1b2dbc82a593023f30.jpg" alt=""></a><figcaption id="caption-attachment-19296" class="wp-caption-text">10月8日、米国の首都ワシントンで記者会見を開く。「すべての政府に性暴力と戦う責任がある」と訴えた</figcaption></figure>
「彼女は『今でも夜になるとIS（過激派組織イスラム国）から受けた性的暴行の悪夢にうなされる』と話していました。毎日のように、繰り返しレイプされ続けていたんです」
こう話すのは、報道カメラマンの横田徹氏だ。横田氏が言う「彼女」とは、10月5日にノーベル平和賞受賞が決まったナディア・ムラドさん(25)。イラク北部の少数派ヤジディ教徒で、’14年8月にISに拉致され性奴隷となった。ムラドさんは3ヵ月後にISの拠点から脱出。横田氏が’15年6月にイラク国内の難民キャンプで密着取材すると、涙ながらにこう語ったという。
「拉致されると、モスル（イラク北部の都市）の奴隷市場に連れていかれました。そこでISの戦闘員に買われ、窓をカーテンで遮られた狭い部屋に押し込められ……。毎晩のように犯されたんです。抵抗すると、プラスチック製のホースで殴られました。食事も缶詰とパン程度の粗末なモノ。病気になると性交できないので、食欲がなくてもムリヤリ食べさせられます。地獄のような生活に一日中泣いていました」
ムラドさんは顔を公表し実名で、国連本部などで自身の悲惨な体験を世界へ訴えてきた。横田氏が続ける。
「ムラドさんのおかげで、性奴隷の惨状が明らかになりました。一人の女性が世界の人々の意識を変えたんです」
現在でもISに拉致された6000人ほどのヤジディ教徒のうち、3000人以上が行方不明のままだ。
<figure id="attachment_19299" aria-describedby="caption-attachment-19299" style="width: 1000px" class="wp-caption alignnone"><a href="#" data-ident_hash="d25a3d24"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2018/10/f4178aad707f31100c43ee4e107840b9.jpg" alt=""></a><figcaption id="caption-attachment-19299" class="wp-caption-text">イラク北部の難民キャンプで訪問者を歓迎するムラドさん。ISに拉致された際、母親が殺害されている</figcaption></figure>
写真：横田徹　picture alliance／アフロ

10月8日、米国の首都ワシントンで記者会見を開く。「すべての政府に性暴力と戦う責任がある」と訴えた 「彼女は『今でも夜になるとIS（過激派組織イスラム国）から受けた性的暴行の悪夢にうなされる』と話して

ノーベル平和賞・ムラド氏に、日本人カメラマンが密着取材していた

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