メジャースカウトが指摘!巨人・菅野「抹消4度で厳しすぎる未来」 | FRIDAYデジタル

メジャースカウトが指摘!巨人・菅野「抹消4度で厳しすぎる未来」

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7月1日の広島戦で3回持たずにノックアウトされた菅野。明らかに最盛期の威圧感がない(画像:共同通信社)
7月1日の広島戦で3回持たずにノックアウトされた菅野。明らかに最盛期の威圧感がない(画像:共同通信社)

とてもエースとは思えない投球だった。最速150台後半の速球は140km台そこそこ。得意のスライダーには、まったくキレがない――。

7月1日の広島戦に先発した巨人のエース菅野智之(31)は、ストレートを西川龍馬と鈴木誠也にあっさり本塁打される。2回3分の2を投げ4失点。わずか32球でマウンドを降りた。前回6月13日のロッテ戦に続き、プロ入り9年目で初めて2戦連続3回持たずのノックアウトである。翌日には2軍での再調整が決定。今季、すでに4度目の出場選手登録抹消となった。

「あきらかに投球フォームがおかしい。下半身がうまく使えておらず、上半身の力に頼った印象を受けます。手投げで、ボールに全身の力が伝わっていないため迫力がない。以前はマウンド上で『打てるものなら打ってみろ』と、打者を見下ろすような雰囲気がただよっていました。今は違います。『大丈夫かな』と、どこか弱気な表情です。

体調の悪さは、周囲が思っているより深刻なのでしょう。原辰徳監督は、長期の離脱を示唆しています。『間はあけとくということは、果たして……。奇跡的に非常にコンディションが上がれば、そのことはないとは言えないね。本人が首をひねる状態なのは間違いないでしょう』と」(スポーツ紙担当記者)

心配な「悪循環」

不調の原因はなんなのだろう。高校時代(東海大相模)から菅野を見てきた、日本人初のメジャースカウト大慈弥功氏が解説する。

「要因はいくつかあります。まずオフの休養や調整が、思うようにできなかったこと。昨季は新型コロナウイルスの影響で日本シリーズが11月下旬にズレ込んだうえ、菅野はメジャー挑戦を表明し渡米しました。例年ならハワイで3週間ほど自主トレを行い、キャンプで人一倍投げ込むところ、コンディション調整がほとんどできなったんです。いきなりシーズンを迎えたのは、菅野にとってマイナスだったでしょう。

それ以上に心配なのが、以前痛めた腰です。昨季は上体をひねるような投げ方をしていましたが、今季は元に戻しました。腰の負担を気にしているのかもしれません。19年には満足に練習できないほど腰を痛め、通常1~2点だった防御率が3点台に落ちています。練習不足が響いたのか、同時に身体もボタつくようになった。体重が増えたため、さらに腰への負担が増すという悪循環にあるのかもしれません」

菅野は昨オフにポスティングシステムを利用しメジャーに挑戦したが、結局、巨人に残留した。獲得に名乗りを上げる球団はあったが、複数年契約など条件面で合意にいたらなかったという。今オフは海外FA権を取得して、再びメジャーに挑むとみられる。だが、状況はかなり厳しい。前出の大慈弥氏が続ける。

「メジャーのメディカルチェックの厳しさは、日本の比ではありません。今季4度の登録抹消となれば、状況は相当悪い。たとえ体調が万全になり今年中に復帰できても、菅野の希望する条件を提示する球団はまずないでしょう。ましてや菅野は、今年で32歳になります。30代半ばになろうとする選手に、メジャー球団が複数年契約を提示するとは考えられません」

メジャーのマウンドに立つという夢の実現は、遠のいてしまった……。残された道はしっかり休養し、巨人のエースとして復活を期すことだろう。日本のファンは、菅野のふてぶてしいほどの投球を待っている。

  • 写真共同通信社

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