新証言続々 樋田淳也容疑者の遁走でバレた大阪府警の「深い闇」

富田林署脱獄事件 樋田容疑者の逮捕後、新証言が止まらない

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9月18日から1週間あまり滞在した道の駅にて。他の客や従業員を相手に自ら話しかけまくっていたという

「樋田が来たのは、9月20日頃でした。食べたのは中華そばといなり寿司。金額は695円でした。4人がけの席に座って、店のテレビをじっと見ていましたね。彼のことはよく覚えていますよ。というのも、マシンガンみたいに喋りまくっていましたから。『仕事は休職している』『1年間で日本一周するつもりです』と、ウソばっかり並べてね。店には1時間くらいいたんですけど、ずっと喋りっぱなし。そんな客初めてだったので、強烈な印象でしたよ(笑)」(山口県内のラーメン屋『たちばなや』店主)

9月29日に逮捕されて以来、警察の取り調べには黙秘を貫いている樋田淳也容疑者(30)だが、逃走中の様子については、次々と新事実が明らかになってきた。目撃者たちの証言に共通しているのは、樋田のお喋りぶりと、あまりにも堂々とした態度だ。10月10日には、自転車の占有物横領容疑で山口県警に逮捕された同行者の男も釈放され、樋田について「よく喋るのでうっとうしかった」と語った。

「たとえば、8月下旬に立ち寄った香川県内の寺では、知り合った女性に写真を撮らせた上、『フェイスブックに載せていいですか?』と聞かれ、気軽に『いいですよ』と答えている。その他にも、愛媛県庁に立ち寄って地図をもらうなどやりたい放題です」(全国紙社会部記者)

9月26日には、左ふくらはぎに入れたウサギの入れ墨が大きな特徴になっているにもかかわらず、山口県周防大島町の「竜崎温泉」でのんびり入浴。腹が減ったときには、こんな大胆な行動にも出ていた。前出・『たちばなや』の店主が語る。

「これはうちのお客さんから聞いた話ですが、樋田は民家の草むしりをして、食事のお相伴にあずかっていたみたいです。その人はお礼に地元の名物の『いりこそば』を食べさせたと言っていました。すごく感じの良い子だったみたいで、『人は見かけによらんなあ』と笑っていましたよ」

ここまで堂々としていると、逃走生活というより、むしろ悠々自適の自転車旅行である。なぜ、樋田はこれほど自由を満喫できたのか。背景には、大阪府警の「深い闇」がある。

「捜査員3000人を投入して手がかりをつかめないのだから、樋田が大阪から出ているのはわかっていた。それなら頭を下げて他府県の警察に捜査協力を仰げばよかった。しかし、大阪府警はそれをしなかった。私も兵庫県警で刑事をしていたのでよく知っていますが、大阪府警は警視庁に次ぐ巨大組織というプライドが高すぎるんです。そのプライドが邪魔をしたために、樋田の捜査は後手後手にまわってしまった」(元兵庫県警刑事の飛松五男氏)

他府県警が大阪府警に協力する気がなかったことを示す、こんな証言もある。兵庫県尼崎市内のタクシー運転手が語る。

「あれは8月の中旬、まだ樋田が逃げたばかりの頃やったかな。市内のJR立花駅近くで客待ちしていたとき、よく似た男を見かけたんです。あとになって、立花の知り合いのところに立ち寄ったと報道されていたので、本人に間違いなかったと思います。で、私はすぐに市内の警察に届けたんですよ。対応はめっちゃおざなりでしたね。その後も、立花駅で客待ちしましたけど、聞き込み捜査をしている様子もまったくありませんでした」

こんな状況では大阪府警が自力で逮捕できるわけもなく、結局、樋田を発見・確保したのは山口県内にある道の駅の万引きGメンだった。樋田が黙秘しているので、大阪府警は同行者の男に事情聴取するため、連日、山口まで出張するハメに。高すぎるプライドのために無駄になった血税は、膨大な額に上りそうだ。

大阪府警から送検される樋田容疑者。逃走中の態度とは対照的に、後部座席にうずくまり姿を隠している

樋田容疑者が乗っていた自転車。「出会い旅」などという文言から、堂々とした逃走生活の様子が窺える

撮影:小川内孝之(送検)

Photo Gallary4

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