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美少年 ジャニーズが「戦隊モノ」本格進出で他事務所は戦々恐々

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ジャニーズとしては異例の戦隊モノのドラマに主演する「美少年」(番組オフィシャルHPより)
ジャニーズとしては異例の戦隊モノのドラマに主演する「美少年」(番組オフィシャルHPより)

ジャニーズJr.の人気グループである「美少年」が、7月31日からスタートするドラマ『ザ・ハイスクール ヒーローズ』(テレビ朝日系)に主演することが決まりました。

私はこのニュースを見て驚きました。デビュー前のジャニーズタレントがドラマの主演に抜擢されたからではありません。そのドラマが、テレビ朝日の“ドル箱”である「戦隊モノ」だったからです。

「本来の“戦隊モノ”が放送されている日曜午前の時間帯ではなく、土曜夜の『オシドラサタデー』の時間での放送になります。ですが、制作陣に東映が入り、『仮面ライダーエグゼイド』『仮面ライダーゼロワン』の脚本家である高橋悠也氏が担当するなど、まさに本格的。激しいアクションシーンやド派手な爆破など、期待できると思いますよ」(テレビ局関係者)

“戦隊シリーズ”といえば、今やイケメンの登竜門として有名です。松坂桃李(シンケンジャー)、千葉雄大(ゴセイジャー)、山田裕貴(ゴーカイジャー)、横浜流星(トッキュウジャー)、竜星涼(キョウリュウジャー)などの売れっ子俳優たちを次々と輩出してきました。

同じ特撮モノの「仮面ライダーシリーズ」も負けていません。菅田将暉(W)、竹内涼真(ドライブ)、佐藤健(電王)、オダギリジョー(クウガ)などが、出演後に大ブレイクを果たしています。

ここで勘のいい方ならお分かりだと思います。

テレビ界にイケメンを大量に送り込んできたジャニーズですが、彼らの名前は一つも出来てきませんでした。つまり、ジャニーズと“特撮モノ”はこれまで縁が無かったのです。

それには様々な理由があると考えられてきました。一つは拘束期間の長さです。

「戦隊モノやライダーになる子たちは、ブレイク前の若手俳優です。放送期間は1年間ですが、その間に映画を2本から3本撮影。週末には後楽園などで行われるイベントに参加することもあります。

ですので、その期間は他の仕事はなかなかできません。約1年間、東映さんにタレントを預けるって感じですかね。多くのタレントは、撮影所のある大泉学園近辺に部屋を借りて、そこから一人で通わせていましたね」(芸能プロ関係者)

デビュー前とはいえ、グループでの活動が多いジャニーズにとって、この撮影形態はネックでしょう。また、歌や踊りのレッスンもあるでしょうから、撮影だけにかかりっきりというのは現実的ではないのかもしれません。

2つめは契約問題です。何かとタレントの権利関係などに厳しいジャニーズは、特撮モノのビジネスモデルには向かないのでは…という見方が業界内にはありました。

「特撮モノは東映と、玩具メーカーであるバンダイがタッグを組んで作ってきました。極端な言い方をすれば、ライダーベルトや銃などのおもちゃを売ることも目的の一つ。

当然、商品の箱やポスターなどには出演俳優の顔写真が印刷されますが、どんなにグッズが売れようが、それらは1円もタレントや事務所サイドには入りません。出演料の中に特撮モノに関するすべての権利が含まれているからと言われています」(同・芸能プロ関係者)

戦隊で50億円前後、ライダーで約200億円ともいわれるグッズ収入。玩具業界にとっては大きなマーケットです。

つい数年前まで転載される恐れがあるとして、ネットでの写真掲載を禁止してきたジャニーズです。肖像権などに厳しい彼らが、グッズを売るために所属タレントの写真がばんばん使われるのは、抵抗感があるのかもしれません。

そういう背景があったからこそ、ジャニーズ、テレビ朝日、東映の3者が組んで“特撮モノ”を制作することに驚かされたのです。

「若手を特撮モノでデビューさせて、ブレイクさせるというのは必勝パターンでした。というのも、今は子どもだけでなく、そのお母さんや女性ファンもたくさんいますからね。それに、東映さんに1年間みっちり鍛えられたということも、芸能界で売り込むには大きなプラスになっているんです。

ですが、そこに今までいなかったジャニーズさんが本格的に入り込んできたら、ただでさえ厳しいオーディションがさらに難しくなりますよ。デビュー前から多くのファンを抱えるJrさんなんかに、うちらのタレントが勝つのは難しいですからね。当然、東映さんやバンダイさんも、人気や知名度のある子の方がいいに決まっていますから…」(別の芸能プロ関係者)

と、他のプロダクションは戦々恐々としているようです。

今や若手の登竜門となった「戦隊シリーズ」。今回をきっかけにジャニーズが特撮モノに本格進出するのか…。ドラマの内容だけでなく、そんなところも気になってしまいそうです。

  • 取材・文荒木田 範文(FRIDAYデジタル芸能デスク)

    ‘75年生まれ埼玉県出身。夕刊紙、女性週刊誌の記者、編集者を経て現職。テレビやラジオにも出演中

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