田村芽実×田野優花「アイドルから女優へ転身した彼女たちのいま」 | FRIDAYデジタル

田村芽実×田野優花「アイドルから女優へ転身した彼女たちのいま」

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社会に根強く残る差別と“自分らしさ”に葛藤する高校生を描いたイギリス発のスマッシュヒットミュージカル『ジェイミー』がついに日本上陸! その主要キャストに抜擢されたのが、人気アイドルグループ『アンジュルム』で活躍した田村芽実(たむらめいみ)と、『AKB48』出身の田野優花だ。

アイドルを経て、舞台女優へと転身した2人に、『ジェイミー』の魅力と、彼女たちの“自分らしさ”を語ってもらった。(以下、田村がM、田野がY)

取材時は雨天だったが、それを感じさせない晴れやかな笑顔の二人(右:田村芽実、左:田野優花)

――初めて台本に目を通した時の感想を教えてください。

M:まず主人公・ジェイミーの舞台上での仕事量の多さにびっくりしました。私はジェイミーの親友役という立ち位置なので、主役の負担を少しでも減らしてあげられるように頑張らなきゃ、というのが最初に感じたことですね。

Y:私はとにかく家族愛に感動しちゃいました。本作は親子の愛もテーマになっているのですが、私自身アイドル時代からお母さんに精神的にすごく助けられてきたんです。ネタバレになっちゃうからあまり言えないんですけど、やっぱりお母さんの特別感はすごいなって。

――役柄と自分自身に通じる部分はありましたか?

M:はい! 私が演じるプリティはケンブリッジ大学に進学して医者になるという夢を持った、イスラム系のとても頭の良い女の子なんですけど、特に自分自身の体に対する感覚に共感しました。

プリティは宗教的な決まりもきちんと守っていて、外出時に素肌をみだりにさらさないよう、体全体を布(ヒジャブやチャドルなど)で覆っているのですが、彼女のなかでは、それは自分の体を大切にして守るためなんです。

この感覚が素敵だなと思っていて。

Y:アイドル時代も肌を見せるのが恥ずかしかったの?

M:それは全然平気だったの! パンツみたいな丈の衣装もあったのに……衣装だと平気なのかな。田野ちゃんはスタイルがいいし、そういう格好が似合うからいいよね!

Y:えっ本当? うれしい! 私が演じるヴィッキーはクラスのみんなと適度に仲がよくて、中立的な立場を持った子です。ただ、台本を読み込んでみると、終盤までヴィッキーが自分から発言している場面がほとんどないんですよ。空気を読んで、自己主張をあまりしないタイプというか。対して私はこれまでは自己主張をしてきたんですけど、年々空気を読むようになってきたなって自分では思っていて。

でもこれは悪い意味じゃなくて、そうすることによって周囲が見えるようになって、変に人とぶつかることもなくなったんですよ。歩み方は違うけど、通じる部分があるなって。自己主張をあまりしないからこそヴィッキーの役柄は掘り下げ甲斐があって、まだまだ探り中ですけどね!

――同世代での共演ゆえのやりやすさ、あるいはやりにくさはありましたか?

M:本当は私、同世代は苦手なんです(笑)。でも、今回のミュージカルは同世代の方が多いのにコミュニ―ケーションがとりやすくて、心地いいですよね。たぶん、みんなが作品のために同じ方向を向いているからだと思います。

Y:私は『AKB』時代に周りに年上も同年代も年下もたくさんいたし、どの世代とも接するのは上手いほうだと自分で思っています(笑)。なので、やりにくさはなかったですね。それにみんな若いといっても、経験をちゃんど積んできてる人たちなので、実質大人みたいな(笑)。

M:そう! みんな本当にちゃんとしてるよね! 自分の役割と立ち位置をわかってる感じ!

Y:同世代からこんなに刺激をもらえる現場、他にないよね。普通もっとわちゃわちゃしてる(笑)。

M:みんなも揉まれてきてる感があるよね!(笑)。

Y:ね、だから時間が濃密! お互いにちゃんとリスペクトしてるし。

――お互いの第一印象はいかがでしたか?

M:田野ちゃんが『AKB』出身って知らなくて……(笑)。ミュージカルの印象が強すぎて元々こっちの人だと思ってたんです。共演が決まって、改めて経歴を調べてみてびっくり。

Y:ミュージカルの人って思ってもらえてたの?……うれしい(笑)。私はめちろん、めいめいが『アンジュルム』にいたことも知っていたんですけど、衝撃を受けたのはミュージカル『イン・ザ・ハイツ』を見た時です。元々2014年に、『AKB』出身で大好きな先輩でもある梅田彩佳さんが演じた役を、今年めいめいが演じてて。もう本当にすごくて、感動して泣いちゃった。

M:わーうれしい! ありがとう!

Y:だから最初はすごい人だ!って感じで、しかももっとお堅い感じかと思ってました。まさか“めいめい”なんて呼べる日が来るとは……めいめい最高っす。

M:田野ちゃんこそ最初は近寄りがたかったよ。オーラがあったもん。稽古場でも役に入り込むのにすごく集中していて、私もちゃんとしなきゃと思ったし。でも、すごくふざける時もあるし、バランスを保ってるよね。

Y:稽古場が楽しくなればいいんです。

M:超大人じゃん!(笑)

――同世代の中でもミュージカル経験が特に豊富な田村さんがリードしていくのかと思いきや、違ったのですね。

M:ないない! 私が引っ張るなんて絶対ないです!

Y:でもプリティ役の2人(ダブルキャストのため2人1役)はよく話し合ってますよ! 真面目な顔で!

M:くだらないことだよ! 小学校3年生レベルの下ネタとか!

Y:本当にね(笑)。でも私はうれしかったよ、めいめいも普通の女の子なんだなあって。

M:当たり前だよ!

――アイドル時代との一番の違いは何ですか?

M:ミュージカルや舞台は怖いですね。もちろんいけないことなんですけど、アイドルの時はミスをしても田村芽実の失敗として許されたんですよ。でもミュージカルは、自分の失敗ではなく、役の失敗、作品の失敗に繋がってしまう。喉の調子ひとつとってもそうで、アイドル時代は声が出なくなっても「ごめんなさい」と言えたけど、ミュージカルは作品自体が変わってしまいます。それが怖い。見に来てくれた人に対して届けるものが違うんですよね。作品を届けるか、元気を届けるか。

Y:私が一番大きく違いを感じるのは立場ですね。グループに所属しながらミュージカルに出演していたときは、常に自分の名前の前にグループ名がくっついていたんです。そうすると、ミュージカルの現場では一番後輩だし、「ああ、アイドルの子ね」という認識のされ方から始まるじゃないですか?

当時はそれを覆したくて必死でしたね。それでいてグループに戻ったら、今度は先輩として振舞う、みたいな。今はグループの看板がなくなってまっさらなのでまた違う立場で、より一層“田野優花”として頑張らなきゃと思っています。

M:すごい。ミュージカル現場では後輩だけど、アイドル現場では先輩になるんだもんね。今もしがらみを感じることはある?

Y:あるよ。今日の対談もそうじゃん(笑)。

M:そうだよね、私も。

Y:だからこそ、ここからが勝負。『AKB』に在籍してた時間も私にとってなくてはならないものだし、過去と今を比較できること自体が幸せなことだと思うしね。

――最後に、おふたりの今後の目標を教えてください。

M:……コロナ渦になってから「目標なんてクソくらえ!」って思うようになったんですよ(笑)。どうなるかわからない先のことを考えるんじゃなくて、今をとにかく頑張ることが大事だなって。もちろん万全の対策はするけど、お客さんは感染のリスクを負って劇場に見に来てくれているわけですし。今日が人生最後の公演になるかもと思いながら、常に最高のコンディションで舞台に立とうって思っています!

Y:私はシンプルに舞台に立ち続けたい。新型コロナが流行しだして舞台に立てなくなった時、ただ家で何もない時間を過ごしていたんです。何もしようとも思えなくて。だから、とにかく人前に立ちたいです!

 

舞台は8月8日より、東京・池袋の「東京建物Brillia HALL」にて開催。アイドルであったことを武器に女優として活躍する二人の演技が楽しみだ。

  • 撮影濱崎慎治

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