まさかの予選敗退…桃田賢斗の恩師が語る「彼に伝えたいこと」 | FRIDAYデジタル

まさかの予選敗退…桃田賢斗の恩師が語る「彼に伝えたいこと」

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失点を重ね、頭を抱える。一度もペースを掴むことができないまま、ストレートでの敗北となった

あまりにも早い幕切れだった。

’18年9月から世界ランキング1位を約3年間にわたり保持し、日本男子バドミントン界初のメダルを期待されていた桃田賢斗(26)。しかし、その夢はまさかの予選で潰えた。世界ランク38位の許侊熙(25・韓国)との一戦でストレート負けを喫した桃田。試合後には「途中から自分の気持ちが引いてしまった」と肩を落とした。

そんな一戦を、恩師はどう見ていたのか。高校時代に桃田を指導した本多裕樹氏は、コロナによって試合ができなかった影響が色濃く出ていたと語る。

「桃田の強さの秘密は、プレービジョンの広さとそれを実現する繊細な指先のラケットワークに裏打ちされています。簡単に言うならば“超感覚派”プレーヤー。だからこそ、今年1月にコロナに感染し、満足に試合に出られなかったことが響いていたんだと思います。得意のネットショットやフェインに普段のキレがなく、ずっと自分の感覚とプレーのずれに苦しんでいるように見えました。確かに相手の韓国選手も捨て身で攻撃的に向かってきていましたが、本来の桃田ならば、あれだけ守勢に回りっぱなしということは考えられません」

高校2年生にして全日本総合では準々決勝に進出。ネット前を得意とするプレースタイルはこの当時から変わっていない

本多氏が一番驚いたと挙げたのは、第1セットの10連続失点の場面だ。まったくなす術なくポイントを失っていく様子は、未だかつて見たことがないと語る。この大苦戦の裏側にはメンタル的な要因も大きいと推測する。

「昔から人一倍、責任感が強い子でした。キャプテンとして挑んだ高校最後のインターハイの団体戦の決勝、ストレートで負けてしまいチームを優勝させることができなかったんです。桃田は翌日から個人戦も控えていたのですが、ショックで食事も喉を取らない状態で……。ただただチームに申し訳ないとずっと話していました。今回の五輪では、バドミントン選手団の代表として、五輪旗を運ぶ役割も任されるなど、周囲からの期待も高かった。それが逆にプレッシャーとなって、重く、重くのしかかっていたのかもしれません」

スマッシュを多用してくる相手に、防戦一方の桃田。それでも最後までシャトルに食らいついた

試合後、桃田は自身のツイッターを更新し「結果は本当に悔しい形になってしまいました」と、改めてその悔しさを吐き出した。しかしそんな愛弟子に、本多氏は「感謝」を伝えたいという。

「僕は何より『オリンピックに出てくれてありがとう』と言いたいです。昨年には交通事故で大怪我を負うなど、苦労が多かった道のりで、本来であれば諦めてもおかしくないような状況でした。それでも戦い続ける姿勢から勇気をもらいましたし、何より日本のバドミントンが世界に通じると言うことを第一線でずっと示してくれました。もちろんもっと長くプレーを見たかったですが、その功績は絶対になくならないものだと思います」

女子のシングルス・ダブルスを中心にメダル獲得の可能性が残る日本バドミントンチーム。桃田が示した勇気を受け継ぎ、一層の奮起を期待したい。

  • アフロ

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