2021上半期「注目株」の今後をズバリ予想する! | FRIDAYデジタル

2021上半期「注目株」の今後をズバリ予想する!

どの株が好調か一目でわかる一覧表つき! アメリカではダウ平均株価が最高値をさらに更新 今年後半日本の株式市況はどうなる?

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値上がりランキング1位になったリコー。コロナでオフィス需要は低下したが、海外事業を軸に復活した

アメリカのニューヨーク株式市場ではダウ平均株価が終値として史上初めて3万5000ドルを突破し、最高値を更新し続けているが、日経平均株価はここ数ヵ月、2万7000~2万9000円台で推移しているという状態だ。「五輪」と「コロナ」という2つのファクターが絡み合い、国内の株式市況の先行きは不透明だ。

そんな中、今年後半の市場を見通す重要なカギがある。本誌は’21年初頭から半年あまりにわたって、何度も株式記事を掲載してきた。そこで取り上げた銘柄が、その後どのように動いたのかをランキング化した。そして、これらの銘柄が引き続き「買い」なのか、5人の専門家に改めて評価してもらった。これらを分析することで、今年後半、どう動くべきかが見えてくるはずだ。

本誌が取り上げた銘柄の値上がり率を調べ、1~20位まで並べたのが、下の表だ。60%増や、70%増は当たり前。最大で2倍以上になった銘柄もある(同期間の日経平均の上昇率は最大で13%)。順番に見ていこう。

1位に輝いたのは、事務機器、光学機器メーカーのリコーだ。最大で112%も値上がりした。本誌上でこの銘柄を挙げたのは、経済アナリストの田嶋智太郎氏だ。

「’21年3月期決算では、主力のオフィス向け複写機やプリンターといった事業が新型コロナで大きな打撃を受け、赤字転落となりました。しかし、’22年3月期決算では、アメリカや中国の事業を軸に急回復する見込みとなっています。リコーは同期の純利益を350億円と打ち出しましたが、これは控えめな予測で、市場では400億円超を見込んでいます」

7月26日現在の株価は1205円だが、「1500~1600円ぐらいまでの値上がりは期待できる」(経済・金融アナリストの津田栄氏)という。コロナでオフィス向けの事業が低調になっても、海外事業など他の部門で復調している企業は少なくない。要チェックのポイントだ。

2位は最大100%増となった、タムラ製作所。1924年創業の老舗電子部品メーカーである。前出・田嶋氏が語る。

「6月に、タムラ製作所発のベンチャー企業が『酸化ガリウム』を使った次世代パワー半導体の材料の量産に世界で初めて成功したと発表したことで、同社の株価がストップ高になりました。タムラ製作所は脱炭素関連の代表格として、今後も注目度は高まると思います」

次世代パワー半導体は、従来の半導体より消費電力を抑えられ、耐性も高まるとされており、注目を浴びている。「環境」「脱炭素」は引き続き有力な要素だということだ。

同様の点で評価が高いのが、5位の住友ゴム工業。株式アナリストの鈴木一之氏が話す。

「巨大台風やゲリラ豪雨といった最近の異常気象を機に、二酸化炭素削減を本気でなんとかしなければいけないという環境への意識がより強まっています。住友ゴムでいえば、自動車のタイヤ事業が今後注目されていくでしょう。燃費改善には、タイヤの軽量化や性能向上は欠かせません。ガソリン車であれ、EV車であれ、タイヤは必須です。環境に優しい、高性能のタイヤは今後も需要は高いでしょう」

’21年後半も脱炭素関連の銘柄は引き続き追いかけて損はないだろう。

専門家たちのほとんどが今後も「買い」と分析したのは、6位のマネジメントソリューションズ。前出・津田氏が解説する。

「同社はシステム導入などのプロジェクトを推進する企業に、運営を支援するサービスを提供するコンサル会社です。業績は順調に伸びていますし、システム関連のコンサルの需要は今後も増えていきます。期待が持てる銘柄だと思います。同社のここ数年の株価の動きを見ていると、ゆっくり値上がりしてからポーンと上がって高値をつけ、その後は調整して、数ヵ月するとまた上がり始めるというパターン。現在(7月26日時点)の株価は2689円ですので、この次は2500円を割れたあたりで買えば、4000円ぐらいまでの値上がりは期待できそうです」

大きく値上がりしているのは、東証マザーズなどに上場する値動きの軽い新興企業だけではないことは、ここまでご覧いただいた通りだ。大きく値を上げた重厚長大企業の代表格が、9位の東芝だ。

自立型水素エネルギー供給システムなど、再生エネルギー関連事業に力を入れていることが市場から好評価を得た。4月には社長兼CEO(最高経営責任者)だった車谷暢昭氏の辞任などゴタゴタはあったが、年初から最大で7割以上値上がりし、いまだ高い水準を保っている。

「東芝のグループ会社で、半導体メモリ大手のキオクシアホールディングス(旧・東芝メモリホールディングス)の上場が9月に控えています。上場のタイミングで、高値更新することも期待できます」(財産ネット企業調査部長の藤本誠之氏)

「3万円超え」はあるか

11位のヤマハ発動機を本誌で推していたのは、マーケットアドバイザーの天野秀夫氏。ヤマハ発動機といえば、二輪車メーカーというイメージが強いが、コロナ禍で意外な事業が伸びているのだという。天野氏が解説する。

「北米でマリン事業が好調なのです。コロナで密にならないスポーツとしてゴルフが注目されましたが、同様の理由で海のレジャーにも関心が高まっている。アメリカの富裕層にプレジャーボートや水上バイクが売れているのです。本業の二輪車事業も、コロナで公共交通機関を避ける人が増え、ヨーロッパ、東南アジアなどで注目が集まっています」

ユニークな名前が目を惹くのが、15位の交換できるくん。’20年12月に新規上場したばかりだが、創業自体は’98年。住宅設備の交換工事の企業で、見積もりから注文までネットですべて完結できるとあって、コロナ禍を追い風にした。

「住宅設備機器の販売と工事をセットにしてネット販売するビジネスは、巣ごもり需要の一環で株価が大きく上昇しました。リフォーム需要が将来的に減る可能性は低く、今後も拡大が期待できます」(前出・藤本氏)

13位のNexTone(ネクストーン)は楽曲の著作権管理や配信支援を行っている企業で、こちらもコロナでの在宅時間の増加による恩恵を受けた。「巣ごもり銘柄」は引き続き注目が必要だ。

日本市場全体の今後の見通しはどうか。前出・藤本氏が話す。

「東京五輪が開催されるかが目先の不安材料でしたが、無観客でもとりあえず無事に開催されているので、ひとつ悪材料が無くなりました。米国市場は再び最高値を更新していますし、日本株全体も再度上昇トレンド入りするとみられます。日経平均3万円回復は時間の問題でしょう。年内いっぱいでは、3万2000円程度は十分期待できると思います」

賛否はあれど、市場では「五輪が開催された」という事実が好材料となる。今後、ワクチン接種が広がり、感染者数が落ち着けば、さらなる株価上昇も夢ではない。

2位のタムラ。爆騰のきっかけは同社発のベンチャー「ノベルクリスタルテクノロジー」が発表した半導体についてのニュース
東芝の社長兼CEOだった車谷氏。東芝は今年1月に東証1部に復帰。車谷氏辞任のゴタゴタを乗り越え、株価は堅調に推移している
15位の交換できるくんのオフィスが入る東京・渋谷のビル。『博多華丸・大吉』によるCMも展開している

『FRIDAY』2021年8月13日号より

  • 撮影結束武郎写真共同通信社(車谷氏)

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