キングオブコントに王者「かもめんたる」が劇団として出場するワケ | FRIDAYデジタル

キングオブコントに王者「かもめんたる」が劇団として出場するワケ

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「劇団かもめんたる」として演劇界でも活躍中! 

2021年のキングオブコントに、王者が帰ってきた。 

2013年、ファーストラウンド・ファイナルラウンド共に1位の得点をたたき出し、誰が見ても文句のつけどころがない、見事な優勝劇を飾った「かもめんたる」。その後、メディアから距離を置いた場所で「劇団かもめんたる」を立ち上げると、岸田國士戯曲賞候補にあがるなど、演劇界でも大いに活躍している。 

そんな彼らが、「劇団かもめんたる」として今年のキングオブコントに参戦する。手に汗握る準々決勝の前に、劇団でキングオブコントに挑んだ理由やコンビの今後についてうかがった。 

「決勝で松本さんに見てほしい」(撮影:川戸健治)

「メディアから離れた」ワケじゃなく、「メディアが離れていった」だけ 

――優勝から少しして、メディアから離れたイメージですが、どんな活動をされていましたか?

岩崎う大(以下 う大):メディアに出る・出ないは自分たちで決めたわけではなく、セーブしていたわけでもありません。優勝直後は、色々なバラエティー番組に呼んでもらえましたが、少しずつ呼ばれなくなったという感じです。 

槙尾ユウスケ(以下 槙尾):優勝の翌年に、「ナイロン100℃」っていう劇団に呼ばれて出たことはありますが、基本的には、キングオブコントの前と同じように芸人としての活動を続けていました。

う大:僕は、みんなでワイワイ楽しいバラエティー番組を作るのに不安があったんですが、案の定、そこで苦労しました。映画やドラマのオファーも期待してましたが、そこは特になく……。あと、優勝後はネタ番組の特番に定期的に呼ばれるようになるかとも思いましたが、そこに呼ばれるのは、普段バラエティー番組に出ている人や旬な若手だったりして、自然とテレビとは距離が出来てしまったという感じですね。

う大:テレビに呼ばれるには、キングオブコントに出たくらいでは足りない、出続けないといけないんだと思いました

――2015年に「劇団かもめんたる」を立ち上げたきっかけは?

う大:WAGE(早稲田大学のお笑いサークル出身の5人組のコントグループ)のメンバーだった小島よしおから「劇団やったらいいじゃないですか」と言われたことがあったんです。その数ヵ月後に、カンニング竹山さんからも「劇団やれよ」と言われて、2015年夏からスタートしました。腰は重かったんですが……。 

槙尾:劇団を立ち上げる話を聞いた時は、企画公演としてやるんだと思って、すぐに賛成しました。その少し前に、ヨーロッパ企画の石田剛太さんと3人芝居をしたんですが、これがけっこう好評だったんです。そもそも、2人でコンビを結成したばかりの時は「劇団イワサキマキオ」という名前で、1時間くらいの2人芝居をやっていました。年に1回単独ライブをするのと同じように、年に一度、芝居をするんだろうなくらいに思っていました。それが2017年くらいからコンビとしての単独ライブをやらなくなり、自然と劇団の活動がメインになっていきました。

う大:納得できる脚本ができたことで、ギアが上がっていって、そちらにガッツリのめり込んでいきました

う大:先輩に言われてスタートした劇団なんで、はじめは勝手がわかりませんでした。脚本はできても演出はよくわからなくて、だからこそ楽しいというのがありました。実はその頃、色々なコントをやりすぎて、ある程度やりきったと感じたことがあったんです。それに対して劇団は、わからないことや出来ないことばかり。

ゲームでいうと、コントは超やりこんでるソフトで、劇団は新しくはじめたばかりのソフト。やっぱり、やったことのないソフトをやりこみたいじゃないですか。僕の中で、コントはひとつの限界に来てしまっていたけど、劇団は未知の世界で広い可能性があったんです。

エントリー〆切の数日前にキングオブコント挑戦を決意 

――今年、劇団でキングオブコントに参加した理由とは? 

う大:去年は、俺の舞台があったから出なかったんですが、今年は槙尾が元ラーメンズの片桐さんの相方になる企画の声がかかっていたんです。 

槙尾:「エレ片のケツビ!」というラジオ番組の企画です。10人の中から選ばれた1人が片桐さんと2人でキングオブコントに出るというもので、確率はあまり高くないだろうと思いつつも、選ばれる可能性がゼロではなかったんで。一瞬だけ、「劇団かもめんたる」で出るというのも頭をよぎったけど、すぐにそれはないかなと思いました。でも、片桐さんの相方が決まったのが7月後半で、キングオブコントの締め切りまで数日あったんです。 

槙尾:今年出ることが決まったのは、エントリー〆切の直前でした。いつもと違う所が多いんで、ちょっと楽しい感覚がありますね

う大:その直前に、「有吉の壁」で出会った芸人さんから「キングオブコント出ないんですか?」と聞かれることがあって、「ネタもないし、出ないよ~」と言っていたんです。でも、槙尾が出ないことになり、舞台に立つ人間としてはいい経験になるだろうという考えもあって劇団員のみんなが出たいなら挑戦するべきだろうなと思いました。実際に聞いてみたら「やりたい」と言ってくれて、4人でエントリーしました。

――劇団になってパワーアップしたところは?

う大:2人でやるよりも視野が広がったり、楽しさが増したりするところでしょうか。今はベースが劇団なんで、ちょっと違う畑にお邪魔している感じで、4人でお笑いイベントに出ている感覚です。あと、コントに集中している人たちに比べたら、ネタの作り込みとか熟練度では敵わないと思うんですけど、逆にそれを何とかやるしかないという強い気持ちもあります。 

槙尾:僕は、2人でやってる時よりも笑いの幅が広がっている気がしますね。2人でやる時は、僕がツッコみにまわりがちなんですが、今は、う大さんと僕がボケて、ほかの2人がツッコむっていう形も作れるので。僕としては、う大さんがメインボケで、僕が2番目に強いボケをやって、より面白さが増したら嬉しいです。

――実際に予選に出てみてどうでしたか?

槙尾:個人的には、けっこう手ごたえがあったと思います。1回戦は僕がツッコみで、3人がボケだったんですが、反応がけっこうよかったです。先日のライブでも、けっこう笑っていただけました。準々決勝はネタ時間が5分になるんで、また雰囲気のちがうネタになると思います。でも、僕たちのネタは普通のコントじゃないっていうか、ある現象を見てもらうっていう感じなんで……。 

う大:どうなるのか、楽しみでもありますね。 

槙尾:やっぱり、松本さんに見てもらうというのが大きいです。前回(2016年)は点数が低かったんで(笑)

――目指すは優勝ですか?

う大:正直、そこはあんまりイメージできていないんですが、それよりも決勝に行きたいと思ってます。決勝と準決勝って○か×かっていうくらいの大きな差があると思うんです。予選が進むにつれて手ごたえも大きくなってきてはいますが、手ごわいコンビも多いんで、どうなるのかはわかりませんが、決勝には行きたいですね。 

槙尾:今回は劇団で参加しますが、う大さんが作る笑いはコンビとしての「かもめんたる」の笑いのカラーと変わらないので、決勝に進んで、劇団になって進化している所をダウンタウンの松本さんに見てもらいたいです。 

――最後に、キングオブコントへの意気込みをお願いします。 

う大:ユニットとは言え劇団なんで、そのプレーは即席ではないから統率は取れていると思います。その点で言うと、しっかりと楽しんでいただけるものをお見せできるんじゃないかと思います。 

槙尾:ユニットになるとカラーが薄まるイメージがあるかもしれませんが、「かもめんたる」よりも「劇団かもめんたる」の方が、よりカラーが濃くなっている気がします。決勝に行って、今まで見たことのないコントをお見せしたいです。

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劇団になったことでカラーが濃くなり、味も深みも増したという2人。キングオブコントの後は、「M-1グランプリ」の予選も控えている。これまで漫才はほとんどしてこなかったが、「お笑い二刀流」に出演した際に取り組んだところ、漫才のスイッチの入れ方に気づいたそう。劇団を経験して、一回りも二回りも大きくなった「かもめんたる」が繰り広げる、今までに見たことのない笑いに期待しよう。

■劇団かもめんたる第11回公演【ソルティ―なんとかメモリー】のアーカイブ配信はコチラ(有料・8/21(土)24:00まで)

  • 取材・文安倍川モチ子

    WEBを中心にフリーライターとして活動。また、書籍や企業PR誌の制作にも携わっている。専門分野は持たずに、歴史・お笑い・健康・美容・旅行・グルメ・介護など、興味のそそられるものを幅広く手掛ける。

  • 撮影川戸健治

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