「夏季五輪開催国の株式相場は上場する」格言は現実化するのか | FRIDAYデジタル

「夏季五輪開催国の株式相場は上場する」格言は現実化するのか

「夏季五輪開催国の株式相場は上昇する」の格言通りになるか スポーツ・アウトドア、建設関連からDX銘柄まで

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8月8日の五輪閉会式。開会式の世帯視聴率56.4%からわかるように、多くの人が釘付けになっていた(写真:JMPA)

「天井三日、底百日(株価が高値の期間は短く、底値は長い)」や、「申酉(さるとり)騒ぐ(申年と酉年は相場の値動きが荒くなる)」など、相場の世界には数々の格言や法則が存在する。そのひとつが、「夏季五輪の年、開催国の株式相場は上昇する」というもの。実際に、2000年以降、リーマンショックが起きた’08年の北京五輪以外の4大会で、開催国のその年の株式相場は3~39%上昇している。

パラリンピックが9月5日に幕を閉じるが、そこから相場全体が沸騰する可能性は十分にある。この機に乗らない手はないだろう。専門家たちに「アフターオリ・パラ」で狙うべき銘柄を聞いた。

まず狙うべきは「スポーツ、アウトドア関連」だ。こころトレード研究所所長の坂本慎太郎氏が解説する。

「もともと世界的な潮流として、身体は動かしたいけれど密は避けたいということで、ゴルフや釣り、マリンスポーツ、さらにはキャンプやアウトドアなどが人気を呼んでいます。五輪を機にこうした潮流がさらに加速する可能性があります。『ダイワ』ブランドの釣り具を製造・販売しているグローブライド。さらに、スポーツ用品全般にアウトドア用品なども展開するアルペンなどは注目でしょう」

来年2月には早くも北京冬季五輪が迫っている。スポーツに関心が集まる状況は当分続くだろう。「グローバルリンクアドバイザーズ」代表の戸松信博氏が話す。

「ゴールドウインは人気アウトドアブランド『THE NORTH FACE』などを展開するスポーツアパレルメーカーです。同社はブランド力が強く、多くのアパレルメーカーが苦戦するなか、’21年3月期の業績も比較的小幅な減収減益ですんでいます。北京冬季五輪が近づけば、スポーツウェアに関心が高まり、その中でブランド力もあり、好業績の同社が注目される可能性はあると思います」

「建設関連」も必須だ。上昇していた建築資材の価格が落ち着きを見せ始め、一方で世界的な不動産ブームは続いている。証券アナリスト・植木靖男氏が解説する。

「環境、防災、補修・安全を軸にした事業を展開している日本基礎技術などの株価が上昇しています。さらに大きな値上がりが期待できるのは、ショーボンドホールディングスです。同社は橋梁や道路、鉄道などの公共事業が主力で人気化しやすい。現在(8月16日)の株価は4840円ですが、5500円ぐらいまでは値上がりする可能性があります」

新型コロナの感染者数の高止まりが続いているなか、テレワーク需要の増加などでDX(デジタルトランスフォーメーション)は引き続き見逃せない。証券ジャーナリスト・今野浩明氏が語る。

「行政システム統一化などに向けた司令塔として、9月1日にデジタル庁が発足します。国際競争力を高めるためとして、政府は行政のデジタル化関連に1兆円規模の予算を投下する予定です。相場格言の『国策に売りなし』に当てはまる銘柄です。大阪府と連携して新型コロナの対応状況管理システムを稼働させているサイボウズや、官公需に強いNTTデータなどは要注目でしょう」

感染者数増加で自宅療養というリスクを全員が想定する必要性が生まれた。つまり、この分野も「買い」ということだ。

「星医療酸器は酸素や滅菌ガスなどの医療用ガスを販売しています。在宅酸素事業にも注力しており、自宅療養者の増加や政府がタイなどに酸素濃縮器の提供を発表したことで人気銘柄化しました」(絆アセットマネジメント代表の小沼正則氏)

ピークアウトを読み切れ

好況に沸いている環境・脱炭素関連も引き続き要チェックだ。投資情報サービス会社「RAKAN RICERCA」代表取締役会長の村瀬智一氏が話す。

「脱炭素関連では、アメリカ同様、EV化を加速させるというアナウンスが行われると想定されます。次世代電池として全固体電池に関心が高まっています。全固体電池用の『固体電解質』の開発に成功し、実用化を目指しているのが三井金属鉱業。さらに、機械加工技術を活用した独自の製造方法を開発している日立造船などが挙げられます」

来年4月、東京証券取引所の市場区分が再編される。東証1部などを含む現在の4市場から、「プライム」などの3市場体制へ移行する。「フィスコ」のアナリスト・白幡玲美(しらはたれみ)氏が話す。

「東証2部やマザーズ、ジャスダックなどに上場している企業のうち、プライム市場への昇格が期待される銘柄は、今後の思惑から買いが入り、株価が上昇しています。こうした銘柄は東証株価指数(TOPIX)にも採用される可能性があり、そうなれば、インデックス型投信などの買いが入ることが期待されます。該当するのはウエストホールディングス、中央自動車工業などの銘柄です」

意外なところでは、バイク・自動車関連も見逃せないという。証券アナリストでフェアトレード代表の西村剛氏が話す。

「感染リスクを考えて、公共交通機関を避ける人が増え、バイク、自動車関連に注目が集まっている。バイク王&カンパニーは’21年11月期の営業利益を前年同期比110%増と見込んでいます」

コロナ流行のピークアウトをいまから織り込んでおくのもアリだ。経済ジャーナリスト・和島英樹氏が解説する。

「今後、ワクチン接種率が上がっていけば、重症化する人は減っていくでしょう。ワクチン接種率の上昇とともに、やはり経済も回していかなければという議論になっていくはずです。外食産業もそうですし、旅行、レジャー関連は買い場探しの時期になっていると思います。エイチ・アイ・エスや『リッチモンドホテル』などを運営するロイヤルホールディングスなどは、気に留めておくべきでしょう」

相場格言は過去の歴史や経験則を元にしている。迷信と切り捨てるのではなく、好機と捉えるのが得策だろう。

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※株価は8月16日の終値  

 

『FRIDAY』2021年9月3日号より

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