暴行・中田の巨人移籍で露呈…日本ハムが頭を抱える「清宮問題」 | FRIDAYデジタル

暴行・中田の巨人移籍で露呈…日本ハムが頭を抱える「清宮問題」 

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中田が抜けた日ハムで主軸としての期待がかかる清宮。一刻も早い覚醒が待たれる(画像:共同通信社)
中田が抜けた日ハムで主軸としての期待がかかる清宮。一刻も早い覚醒が待たれる(画像:共同通信社)

「良いスタートになったと思います。オレが翔に言いたのは『ずっと恩返しし続けなさい』ということ」

日本ハムの栗山英樹監督は、こう祝福した。巨人の中田翔(32)が8月22日のDeNA戦で打った、移籍後初のホームランのことだ。中田は8月4日のエキシビジョンマッチ前に、日ハムの同僚で20代投手をベンチ裏で暴行。無期限の出場停止処分を受けた。だが8月20日に巨人の球団事務所で電撃移籍会見を開くと、22日に初スタメンに。いきなり特大2ランをはなった。

古巣の球団関係者は、中田の活躍を複雑な心境で見ている。

「中田は性格にムラがありますが、毎年コンスタントに20本以上のホームランを打ち実力は誰しもが認めるところ。長年4番として、日ハムを支えてきました。ただ中田の後継者は、育っていないのが現状です。暴力事件という許されざる問題を起こし放出されるのは仕方ないとしても、中田の抜けた穴はあまりにも大きい……」

中田の後継者として、最右翼にあげられるのが高校(早稲田実)通算111本塁打をはなった、ドラフト1位の大砲・清宮幸太郎(22)だろう。中田の巨人移籍で鮮明になったのが、「清宮問題」だ。今季1軍出場はなく、2軍でも打率2割前後と低迷している(成績は8月25日現在)

「本塁打は14本と、それなりに打っています。しかし、当たれば飛ぶのは高校時代からわかっていること。1軍で求められるのは、高い打率です。ファームで2割前後では話にならない。中田の後釜としては安定感を欠き、4番は任せられないでしょう」(球団関係者)

「眼中にないって感じ」

中田も日ハム在籍時から、清宮に発奮をうながしてきた。昨年のシーズン終了後には、あえて、こう酷評している。

「今年に関しては相手にならないというか、眼中にもないっていう感じでした」

清宮にも、「自分が頑張らなけば」という意識はあるのだろう。2軍では、朝早くからグラウンドに出てトレーニング。課題の守備力も、徐々に向上しつつある。何が問題なのだろうか。

「必死で練習していても、どこかのんびりした雰囲気がただよっているんです。おおらかというか、育ちの良さが出ているというか……。昨年までは、ミスをしてもニコニコしている場面がよく見られました。結果が出ていなかったとはいえ、1軍での出場機会があったため、まだ気持ちに余裕があるのでしょう。

チームの体質にも課題があると思います。首脳陣は、それほど手厳しく叱責することはない。栗山監督も過去に、ミスした清宮を擁護するような発言をしています。『幸太郎の涙を何回も見た。壊れちゃうんじゃないかと、心配になるほどの追い詰められ方をしているように見えた』と。優しさは、清宮には逆効果だと思います。おっとりした性格を考えると、ビシビシと容赦なく怒るぐらいの指導者が必要ではないでしょうか」(スポーツ紙担当記者)

それでも、長距離打者不足に悩むチーム事情を考えると、清宮の1軍昇格の日は近いという。

「日ハムのチーム本塁打は50と12球団最小で、長打力不足は深刻ですからね。チーム打率もワースト。今のところ本塁打を量産できる可能性のある打者として、清宮に期待をかけざるをえない。未熟とはいえ、彼を使いたいのが首脳陣の本音でしょう。本来なら、もっと2軍の泥にまみれさせ、育ちの良さを叩きなおす必要があると思うのですが……。中田が抜けた穴は、思っていた以上に大きいです」(同前)

環境が人を変えるという。中田が抜け、いやがおうでもチームの柱となる清宮。今度こそ、一皮むけることができるだろうか。

  • 写真共同通信社

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