“有罪”へずまりゅう氏 無反省のウラに「ユーチューバー互助会」
早速、大暴れだ――。
窃盗や威力業務妨害などの罪に問われた元迷惑系ユーチューバーの“へずまりゅう”こと原田将大被告に名古屋地裁岡崎支部は8月27日、懲役1年6月、保護観察付きの執行猶予4年の有罪判決を言い渡した。
昨年5月、愛知・岡崎市のスーパーで会計前の魚の切り身を食べた窃盗罪と大阪・アメリカ村の衣料品店では購入したTシャツが偽物だと店員に絡み、威力業務妨害罪と信用毀損罪に問われた。このほか、新型コロナに感染しながら県外移動し、ウイルスをばら撒いていたことでも糾弾された。
法廷では沈痛な面持ちで判決を聞いたへずま氏だったが、閉廷と同時に豹変。判決から約10時間後、暴露系ユーチューバーのコレコレの番組に登場。撮影日は7月6日で、コレコレが広島に行き、判決前の原田被告を直撃した内容だった。へずま氏は
「早く復活してえ! 1年ぶりのカメラ。てめえら久しぶりやのう!」
とシャウト。公判では罪を悔いて号泣したと報じられたが
「自分の涙はヨダレと一緒なので」
と言い切った。今後については
「今は(山口県内の)ラーメン屋で働かせてもらっているけど、親は無視して、(判決後は)東京に戻ります。ユーチューブに戻ります」
と宣言。コレコレから「全く反省していません」と突っ込まれるとへずま氏は「反省ぜろ~」とおどけてみせた。
その言葉通り、へずまは「タイムリープ発動」と、昨年7月10日以来にツイートし、新たなユーチューブアカウント「へずまりゅうちぇる」を告知。動画を上げた途端にBAN(削除)される危険があるため、チャンネルのみの開設となったが、瞬間的に4000人の登録者が集まった。
ただし、前出「へずまりゅうちぇる」は運営元が即刻削除。へずまは別の手法で“稼ぐ”準備に入った。
それが他ユーチューバーとのコラボだ。28日にはDJ社長率いる「Repezen Foxx」が「【裁判中】へずまりゅうに凸して、いきなり坊主にしてみた。」を公開。メンバーがへずま氏の勤めるラーメン店に“突撃”し、へずまの頭をバリカンで刈った。公判での坊主頭は反省の意思表示ではなく、ただのユーチューブ企画だったわけだ。
へずま氏はトップユーチューバーとの久しぶりの絡みのノリノリで
「俺は嬉しいよ」
「レペゼンが凸りに来るくらい大物に俺はなった」
と豪語。へずまの変わらぬ振る舞いに批判が殺到しているが、問題なのは当人だけではない。判決が出たことを“号砲”に、人気ユーチューバーが仕込んでいたコラボ動画をこぞってアップしたことが、注目を集めるきっかけとなった。
「再生回数至上主義のユーチューブの世界ならでは。へずま氏と絡んだ動画は軒並み再生回数が伸びている。へずま自身は公式チャンネルを持つことはできないが、他のユーチューバーの動画を渡り歩いて食べていくことは十分可能だ」
とは中堅ユーチューバー事務所の社員。現時点で「へずまを出したら漏れなくBAN」という規制をかけることは難しく、仮にそれが議論されても適用には時間がかかる。現役ユーチューバーはこうも語る。
「ユーチューバー特有の“互助会”的なノリもあるんですよね。未成年女性に対する犯罪で有罪となったワタナベマホトに対しても、複数の有名ユーチューバーが救いの手を差し伸べている」
6月のユーチューバー総勢31人による“コロナ禍宴会”でも、大半が謝罪動画を出して反省をアピールしたが、謹慎期間は短く、ほとんどが活動を再開させている。前出のユーチューバーは
「言い方は悪いですけど、ユーチューバーに品行方正を求めるのは無理があります。“はぐれ者”の集まりですから…。だから、不祥事が起きた時も“お互い様”的な空気がある。へずま氏に関しても、運営元が対策を立てない限り、露出は増えていくでしょうね」
と話す。被害者の心情を考えると、やり切れない思いだ――。