フォロワー数1億人超 テイラー・スウィフトがトランプを退治する
アメリカ中間選挙 レディー・ガガやマドンナの反政府発言とは桁違いの影響力
「テイラー・スウィフトは、これまで頑なに政治的発言を避けてきました。そのため『テイラーはトランプ支持だ』というウワサが出ていたのです。今回の『反トランプ』発言は、それを全面的に否定するものです。多くのアーティストたちが政治的立場を明らかにする中、11月6日に投開票が行われるアメリカ中間選挙を前に、自分の意見を主張しておこうという思いもあったのでしょう」(米国事情に詳しいジャーナリストの堀田佳男氏)
「LGBTQや人種への差別を繰り返す政治には耐えられません」
「ここ2年の政治を見ているとこのままではいけないと感じるようになりました」
「私は民主党に投票します。皆さんも選挙に行ってください」
10月8日、世界的歌手のテイラー・スウィフト(28)が自身のSNSで突然の反政府発言をし、政権を追い詰めている。
SNSのインスタグラムでフォロワー数1億1000万人超のスーパースター・テイラーの発言の影響で、40万人もの人が有権者登録の手続きを行い、その大半が民主党に票を投じる見込みだという。
もともと米国のアーティストや文化人には「トランプ嫌い」が多い。’16年の大統領選の時は、ハリウッドや歌手の間で反トランプ活動が活発化。レディー・ガガやマドンナが民主党への投票を有権者に訴えた。
「選挙時、有名人の発言は如実に数字に表れます。例えば’08年の大統領選時には、テレビの人気司会者がオバマ支持を表明したことで万単位の票が動いた経緯がある。若者にSNSで直接呼びかけられるテイラーが投票を訴えることで、大量の無党派層が民主党に投票すると見られています。今後も政治的なSNS投稿を続けるでしょうし、応援演説にも駆けつける可能性がある」(前出・堀田氏)
中間選挙を前に、トランプ政権にとって相当な痛手だ。ピンチはそれだけではない。政権内部にも「反トランプ」の動きが出始めている。
ヘイリー国連大使は中間選挙のタイミングで突然の辞任表明。以前からトランプ大統領に不満があると、暴露本『FEAR』で明らかになったマティス国防長官も政権を去る可能性がある。
「トランプ政権は政府としての機能を失いつつあります。大統領の度重なる暴言とその尻拭いのため現場は疲弊しきっている。さらに、側近たちはトランプが政治を理解していないのをいいことに、各々が勝手に動いて内ゲバ状態になっている。まったく統率が取れていないんです」(国際ジャーナリストの山田敏弘氏)
そんな内憂外患の状態で迎える中間選挙では、下院でトランプ氏の基盤である共和党が大敗する可能性が高まっている。テイラーのSNSがトランプ政権にとどめを刺す起爆剤になりそうだ。




写真:アフロ、テイラー・スウィフトのInstagramより