日本代表の「新エース候補」古橋亨梧が明かす、無名だった過去 | FRIDAYデジタル

日本代表の「新エース候補」古橋亨梧が明かす、無名だった過去

中学&高校時代の恩師が明かした スコットランドの名門『セルティック』で9戦7発の大爆発

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圧倒的なスピードとスプリントを繰り返す持久力が武器。現地のファンからも熱狂的な人気を獲得している(写真:アフロ)

イニエスタ(37)が『ヴィッセル神戸』に移籍した3年前、『レアル・マドリード』下部組織の責任者はこう語っていた。

「イニエスタとの化学反応で爆発的に伸びる日本人が出てくるかもしれない」

まさにその言葉どおりになった選手こそ、スコットランドの名門『セルティックFG』に所属する古橋亨梧(きょうご)(26)だ。今夏に神戸から移籍し、9戦7ゴールと大爆発している(9月1日現在)。

日本代表の新エースとの呼び声も高い古橋だが、昔から全国的に名の知れた選手だったわけではない。学生時代はまったくの無名だったと言って間違いないだろう。奈良県生駒市のサッカークラブ『アスペガスFC』代表・竜田隆志(54)は、古橋の中学時代を鮮明に覚えている。

「あいつは練習に来た初日に、『帰りたい』と大泣きしたんですよ。この子は大丈夫かな、と心配したんですが、芯に強いものを持っていることはすぐにわかりました。中学時代は県選抜に選出されるような選手ではなく、せいぜい地域選抜くらいの評価。目のさめるようなプレーを見せたかと思えば、次の試合では何でもないミスをしたり(笑)。当時からスケールの大きさは感じさせていましたね。小学校からやっていた水泳の実力は県トップクラスで、体幹の強さや一瞬のスピードは目を見張るものがありました」

竜田は古橋がミスを重ねても、頑なにFWで起用し続けた。

「古橋には言葉ではうまく説明できない”何か”を感じたんです。小さくまとまってほしくなかったので、『ゴール前では一人で打開しろ』と言い続けました。真面目でひたむきな性格ですから、それを忠実に守っていた」

シャイで内気な少年だったが、内には闘争心を秘めていた。中学時代に出場したフットサルの全国大会決勝で、古橋は足の指を痛め途中交代。チームはその後、相手の猛攻を受けた。劣勢のなかで古橋は「優勝したいので出ます」と志願し、怪我を押して強行出場したという。

「結局、足は骨折していたんですよ。それでも、チームが追い上げられると、テーピングを巻いて出場する準備をしていた。結果、優勝できた。あの頃から、極度の負けず嫌いでしたね」

高校進学時も特待生のオファーはなかった。だが、大阪の名門・興國高校監督の内野智章(42)もまた、古橋には大きな可能性を感じていたという。

「技術が高いわけではありませんでしたが、DFの背後へ飛び出すセンス、最初の数歩の早さはズバ抜けたものがあった。この感覚は日本人に一番欠けており、教えられない部分なので純粋に驚きました。化けたら面白い選手になる、と」

爆発力はあるが安定感に欠け、前線の選手としてはチームで5番手だったという。高校時代に全国の舞台には立てず、プロ入りのオファーもなかった。

「引退試合の後、古橋は『この悔しさはプロで返します』と言っていました(笑)。プロ入りも決まっていないのに何を言っているんだと思いましたが、そういう天然なところもあいつの良さでしょう」

中央大を経て’17年にJ2『FC岐阜』へ入団。’18年に神戸へと移籍した。そして、今季はJリーグで21試合15ゴールの活躍を見せ、シーズン途中で移籍した『セルティック』でも大暴れ。恩師は古橋の覚醒について、イニエスタとの出会いが大きかったと語る。

「古橋のプレースタイルはずっと変わっていない。しかし、裏へ抜け出すあの天性のタイミングに合わせられる味方が、学生時代はもちろん、Jリーグにもなかなかいなかった。そんな中で、イニエスタだけがあいつのポテンシャルを最大限に引き出せた。神戸でゴールを重ね自信をつけたことが、爆発的な成長に繋がったんでしょう」(内野)

”可能性”を開花させた男・古橋亨梧。代表でもスケールの大きいプレーでゴールを量産してくれるはずだ。

’17年、プロ入り前の古橋(左)。プロ入り後も興國高校の内野監督(中央)に助言を求めたこともあった
’18年に神戸へ移籍し、イニエスタとの出会いで才能が開花。古橋自身もイニエスタを「師匠」と呼ぶ

『FRIDAY』2021年9月17日号より

  • 取材・文栗田シメイ写真PA Images/アフロ AP/アフロ 興國高校提供

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