20試合で7本塁打!大活躍・筒香「それでも戦力外危機」特殊事情 | FRIDAYデジタル

20試合で7本塁打!大活躍・筒香「それでも戦力外危機」特殊事情

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8月30日のカージナルス戦でサヨナラ本塁打をはなち仲間から手洗い祝福。チームに溶け込んいるように見えるが……(画像:共同通信社)

外角へ沈むチェンジアップをバックスクリーンへ。ストレートと緩い球で揺さぶられても、これまでのように体勢を崩すことはない。バットは、スムーズに振り抜かれたーー。

8月にドジャースからパイレーツに移籍した、筒香嘉智(29)の勢いが止まらない。9月6日(日本時間)に2試合連続となる本塁打をはなつと、翌7日には2安打2打点の活躍。パイレーツに加入後20試合で7本塁打を記録し、14安打中11安打が長打と本来のパワーを見せつけているのだ(成績は9月7日現在、以下同)。レイズやドジャースに在籍した8月までは、打率.155、本塁打0と苦しんでいたのがウソのよう。いったい何が変わったのだろうか。

「改善ポイントは三つあります。一つ目が速球への対応。筒香の最大のマイナス点は、速球に対する弱さです。渡米直後は、明らかにメジャー投手の160km近い豪速球に押されていました。ドジャースでマイナーに降格させられてからは、コーチとともに徹底的に打撃フォームを映像解析。始動を早めることで、自分のタイミングでボールを待てるようになったんです。

二つ目が、逆方向(左)への意識です。筒香は長距離打者という自覚から、当てにいかず右方向へ引っ張り本塁打を狙う傾向が強かった。当てにいかない理由を聞かれ、『来年のためにならない』と話していたほどです。相手は筒香の打撃データから右方向へシフトし、ヒット性の当たりも簡単に捕られていました。パイレーツに移籍してからはプライドを捨て、逆方向への打球が目立ちます。考え方を変えた成果でしょう。

三つ目が、マイナー体験。筒香は渡米して2年目ですが、多くの時間を、移動手段も食事も決して質が良いとは言えないマイナーで過ごしました。マイナーは照明設備も脆弱で暗い。筒香は、明るいメジャーの球場で『ボールがよく見える』と話しています。マイナーでの経験が、メジャーでプラスに働いているようです」(スポーツ紙担当記者)

メジャー移籍後は、日本でどんなに実績がある選手でも野球スタイルの変更を余儀なくされる。イチロー(マリナーズ)はオリックス時代の象徴だった「振り子打法」を捨て、速球への対応のため右足の上げ幅を小さくした。大谷翔平(エンゼルス)も、足を大きく上げるフォームからノーステップの打撃法に変えている。筒香が現在好調なのも、日米の違いにアジャストし適切な処置をした結果と言えるだろう。

安価な都合の良い選手

だが、現実は厳しい……。これだけ本塁打を量産しても、筒香は、戦力外の可能性が高いようだ。メジャー事情に詳しい、スポーツジャーナリストの友成那智氏が語る。

「パイレーツは、ナ・リーグ中地区のダントツ最下位です。低迷するパイレーツは、オフに有力選手をかき集め大補強前をするでしょう。シーズン中は大きな動きができないので、埋め合わせとして戦力外危機にある選手を獲得するのはメジャーではよくあることですよ。レイズやドジャースで結果を残せなかった筒香も、埋め合わせとして獲った選手です。年俸の大半は2年契約したレイズが払い、パイレーツの負担額はほとんどありません。安価で働いてもらえる、都合の良い選手だったんです。

本塁打を量産しているとはいえ、打率は2割台半ば。圧倒的な成績を出しているとは言えません。残留を判断するには、微妙な結果です。メジャーの40人枠に残っていては、オフの補強の邪魔になりかねない。放出される可能性は高いでしょう。再び戦力外となれば、さすがにメジャーで(レイズ、ドジャース、パイレーツに続き)4回目のチャンスは厳しい。マイナー契約の話があるかどうか。パイレーツをクビになれば、日本球界への復帰が現実味を帯びてきます」

メジャーの評価はシビアだ。「がんばっている」というだけでは残留できない。筒香が猛アピールする日々は続く。

  • 写真共同通信社

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