衝撃資料で判明したカルロス・ゴーン「世紀の大脱走」のヤバイ手口 | FRIDAYデジタル

衝撃資料で判明したカルロス・ゴーン「世紀の大脱走」のヤバイ手口

'19年12月29日 逃亡協力者たちとの面会から ゴーンが隠れた音響ケースで保安検査場を通過するまで あらゆる場面の画像が米司法当局の裁判資料に残されていた

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カルロス・ゴーン(67)の「世紀の大脱走」の手口が、再び注目を集めている。

今年6月にはゴーン全面協力のもと作成された「ドキュメンタリー映画」が公開。7月には、逃亡を手助けした米陸軍特殊部隊「グリーンベレー」元隊員のマイケル・テイラーとその息子ピーター・テイラーに東京地裁で実刑判決が下った。ゴーンの知人が語る。

’19年3月、保釈中に妻と外出するカルロス・ゴーン。その後、4月に妻との面会が禁止になり逃亡を決意したという

「イギリスの映画祭で公開された映画の内容は、ゴーンの英雄譚そのものでした。最近もゴーンは昵懇(じっこん)の海外ジャーナリストのインタビューに応じ、脱出劇について得意気に語っています」

そんななか本誌は、ゴーン逃亡の「全記録」とも言える重要な資料を入手した。協力者との打ち合わせから、音響ケースで保安検査場を通過するまで……。あらゆる場面の画像が収められたその資料は、東京地検特捜部がアメリカの司法当局に提出した本物の「捜査資料」だ。

「昨年5月、テイラー親子がアメリカで逮捕されました。それを受け、東京地検特捜部は親子の引き渡しを請求するために捜査資料を米司法当局に提出。国民の”知る権利”が進んでいるアメリカでは、裁判所のウェブサイトからあらゆる裁判資料をダウンロードでき、件(くだん)の資料もアップされていた。裁判資料は10枚閲覧するのに1ドルの手数料はかかりますが、誰でも見られるものと言って間違いありません」(全国紙ニューヨーク特派記者)

さっそく、本誌が入手した”極秘資料”からゴーン逃亡の足取りを見ていこう。

下の①は、逃亡前日の’19年12月28日のもの。東京・六本木「グランドハイアット東京」の防犯カメラの画像だ。父に先立って来日していたピーター・テイラー被告とゴーンがホテル内のレストランから出てくる場面がはっきりと映っている。おそらく、逃亡の最終打ち合わせをしたのだろう。

②の画像は逃亡当日の12月29日のもので、関西国際空港にプライベートジェットで到着した二人の協力者の姿である。捜査資料にある空港職員の「陳述書」によると、二人は「葉加瀬太郎のコンサートのために来日したヴァイオリニスト」と語っていたという。二人は関空近くのホテルに音響ケースなどの荷物を置いた後、新大阪駅から新幹線で品川駅へと向かった(画像③)。

④は東京・麻布に借りていた邸宅を出たゴーンの様子だ。海外メディアに語っているところによると、「いつもどおりの散歩」のように心がけたという。

画像⑤は逃亡協力者と合流し「グランドハイアット」を後にする場面。その後、品川駅から新大阪駅に新幹線で移動(画像⑥)しているが、帰省ラッシュで混雑する車内を歩く姿がシュールである。

新大阪駅に到着し少し気が緩んだのか、駅から乗り込んだタクシーでゴーンが帽子とマスクを外す場面もドライブレコーダーに残されていた(画像⑦)。

⑧は関空近くのホテル内で、ゴーンが隠れた音響ケースを運ぶ逃亡協力者の姿。そして⑨こそ、逃亡のハイライトである空港の保安検査場を通過した場面だ。

ドキュメンタリー映画では、マイケルが空港職員に「高価な楽器が入っているのでチューニングが狂ってしまうと困る」と説明して保安検査をすり抜けた、とされていたが、これは少し誇張があるようだ。保安検査場職員の陳述書によると、そもそも「手荷物検査の必要はなし」と通達されていたため、金属探知機やX線検査もしていないという。

脱出をスムーズに行うためか、別の空港職員の陳述書には、出発2時間前にマイケルが突然空港を一人で訪れ、「保安検査はあるのか」「準備は順調か」と確認したとも書かれている。また、ラウンジの職員にヘアゴムで止められた100万円はあろうかというチップも手渡そうとしていたという。そして29日23時過ぎ、ゴーンを乗せたプライベートジェットは関空からトルコへと飛び立った(画像⑩)。

事実は小説より奇なり。膨大な捜査資料に記された大脱走の全貌は、綿密に準備され、現実とは思えないほど大胆なものだったのだ。

①’19年12月28日14時49分、逃亡協力者と最終打ち合わせ
②29日10時41分、関空に逃亡協力者が到着

①グランドハイアットのレストランを出たゴーン(G)とピーター(C)。’19年7~8月にも複数回面会していた(写真上) ②Bがマイケル。Aがテイラー親子と共に逃亡協力したジョージ・ザイエク。空港近くのホテルにチェックインした(写真下)

③29日12時49分、協力者が新大阪駅から品川駅へ
④29日14時33分、ゴーンが自宅を出発

③ホテルに音響ケースなどの荷物を置いた後、新幹線で品川駅へ。二人で新大阪駅の窓口に並び乗車券を購入した(写真上) ④東京・麻布に借りていた自宅のガレージ(右)に荷物を運んだ後、帽子とマフラーを着用して家を出た(写真下)

⑤29日16時12分、協力者とホテルで合流
⑥29日19時20分、品川駅から新幹線で新大阪駅に到着

⑤グランドハイアットで3人の逃亡協力者と合流。一度部屋に入ってから外出。ピーターとはホテルで別れた(写真上) ⑥ホテルからタクシーで品川駅へ向かい、新幹線に乗り込んだ。年末の帰省ラッシュのため車内は混んでいた(写真下)

⑦29日19時58分、新大阪駅からタクシーに乗り込む
⑧29日21時57分、ホテルから空港へ音響ケースを運ぶ協力者

⑦新大阪駅から関空近くのホテルへ向かった。車内で変装を解いたが、到着すると、再びマスクと帽子をつけた(写真上) ⑧ホテル到着後部屋に入り約1時間40分後に出てきた。ゴーンは部屋の中で音響ケースに隠れたと見られる(写真下)

⑨29日22時23分、ゴーンが入った音響ケースが保安検査場を通過
⑩29日23時4分 関空を飛び立つプライベートジェット

⑨上にギターケースが置かれ運ばれる音響ケース。検査場職員の陳述書によると奥行き150㎝縦横60㎝の黒い箱で大人4~5人で持ち上げたという ⑩ゴーンを乗せたプライベートジェット。テイラー親子は130万ドル(約1億4300万円)を受け取ったとされる(写真小)

東京地検特捜部が米司法当局に提出した「犯罪人引渡請求書」には、テイラー親子の顔写真も記載。上が父・マイケル。下が息子・ピーター

『FRIDAY』2021年9月17日号より

 

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