性的暴行で逮捕歴9回…リクルート子会社元社員の「ヤバイ裏の顔」 | FRIDAYデジタル

性的暴行で逮捕歴9回…リクルート子会社元社員の「ヤバイ裏の顔」

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法廷では消え入りそうな声で返答したが…

マッチングアプリで知り合った就職活動中の女子大学生や、女性会社員らに睡眠作用のある薬物を飲ませて性的暴行を加えたとして、準強制性交等や住居侵入の罪に問われている丸田憲司朗被告(31)の初公判が8月31日、東京地裁(鈴木巧裁判長)で開かれた。

丸田被告は同様の手口で犯行を重ねており、起訴状は6通あったが、この日はその一部である『会社員Aさん』『大学生Bさん』『大学生Cさん』に関わる3事件についての起訴状読み上げや証拠書類の取調べが行われた。

起訴状などによれば、リクルートコミュニケーションズの社員だった被告は2020年6月、Aさんと飲食中、隙を見てAさんの飲み物に睡眠作用のある薬物を混入させた。それを知らずに飲み、抗拒不能状態になったAさんに対し、自宅で性交したという。

さらに同年7月と10月には、就活マッチングアプリを介して知り合った大学生のBさん、Cさんに対してもそれぞれ、同様の手口で抗拒不能状態に陥らせたうえ性交したとされている。また犯行時は、その様子をスマホなどで撮影していた。

スーツに坊主頭で法廷に現れた丸田被告は、マスクで口元は隠れているものの、濃い眉毛と切れ長の目元が印象的だ。傍聴人の顔ぶれを気にしているのか、たびたび傍聴席に視線を向けていた。罪状認否では「……間違いない……」など、消え入りそうな囁き声で答えるため、裁判長からたびたび「え!?」「聞こえない!」「もうちょっと大きな声で」と、注意を受けていた。

かつて、就活生に就職活動のコツを個人指導していたというが、彼らの手本となるようなハキハキした対応とはいえなかった。『大学生Cさん』の事件についてのみ「記憶がなく……意図して薬物を摂取させたことはない」と小声で否認していた。

法廷での様子は弱気に見えたが、冒頭陳述や証拠からは、異なる一面が垣間見える。就活マッチングアプリで丸田被告と知り合ったBさんには「課題手伝おうか?」と声をかけ、都内のホテルで飲食したのち、予約していた客室に連れ込み「資料のアドバイス」をした。こうして頼れる社会人を装いながらも、客室でBさんの飲み物に睡眠作用のある薬物を混ぜ、意識を朦朧とさせた上で性的暴行を加えたとされている。

同様にアプリで知り合ったCさんにも「そろそろ本格的な就活対策しようか」とアドバイスを行う名目で食事に誘い、その後「バーテンやってたから、甘いカクテルとか作れるよ、眠くなったら寝ちゃっていいから」などと声をかけ、Cさんを自宅に誘い込んだという。

「被告人は自宅で自らカクテルを作るなどして飲酒する中、Cさんに悟られないよう睡眠作用のある薬物を飲み物に入れ摂取させた。その後突然Cさんに近づき『この後絶対記憶なくすから、キスしとこう』と言い、キスをした。その直後にCさんは熟睡した……」(冒頭陳述より)

犯行に及ぶまでに重ねていた「実験」

丸田被告が女性に睡眠薬を飲ませて性交するようになったのは、ある体験がきっかけだった。

「以前、交際していた女性に睡眠薬を飲ませてセックスしたときに、興奮を覚えたのがはじまりです。セックスしたい、動画を撮影して、後で楽しみたいと思った……」(丸田被告の調書)

さらに、飲み物に混入させる薬物の量について丸田被告は「処方された睡眠薬を他人に服用させるため、実験を行っていた。薬理効果や、効果の持続時間など、ある程度把握して使っていた」と調書に語っている。どういった“実験”かは明らかにならなかったが、準備を重ねて犯行に臨んでいた様子がうかがえる。BさんとCさんは、昨年12月に丸田被告が逮捕されたのちに警察から連絡を受け、自身の被害を初めて知ったという。

「私の気持ちを考えずに一方的に性交したことは許せない。知らなければいいというものではない。警察に被害を教えられてから次第に実感が出てきて、夜道が怖くなったり、蕁麻疹が出るようになった」(Bさんの調書)

「学生は縋るような気持ちでOB訪問をしている。それなのに知らない間に睡眠薬を飲ませて性交するなんて、馬鹿にされているようで悔しい。一体大学生をなんだと思っているのか。両親に一生言えない秘密ができて心苦しい。就活生をおもちゃのように扱う被告人は許せないし気持ち悪い」(Cさんの調書)

3名の中で唯一、被害後に身体の異変を感じたのはAさんだった。「朝、目を覚ますとパンツ一枚で寝ていた。舌を見ると真っ青になっていて、その前の記憶がない。薬物では……と不安や恐怖を感じた。被告人と別れて友人に相談してから、警察に行った」(Aさんの調書)と、振り返る。

丸田被告に対しては、引き続き、他の女性に対する事件の証拠調べなどが予定されている。さらに9月7日には「9回目の逮捕」が報じられた。2017年4月、都内で会社員の20代女性に睡眠作用のある薬を飲ませて性的暴行を加えたという容疑だ。初公判で明らかになった手口と同様である。いったい、何件の事件を起こしたのか。のちに行われる被告人質問で、彼は何を語るのか。

  • 取材・文高橋ユキ

    傍聴人。フリーライター。『つけびの村 噂が5人を殺したのか?』(晶文社)、『暴走老人・犯罪劇場』(洋泉社新書)、『木嶋佳苗 危険な愛の奥義』(徳間書店)、『木嶋佳苗劇場』(宝島社)、古くは『霞っ子クラブ 娘たちの裁判傍聴記』(新潮社)など殺人事件の取材や公判傍聴などを元にした著作多数。

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