電撃移籍も2軍降格…巨人・中田「絶不調でも1軍にいられたワケ」 | FRIDAYデジタル

電撃移籍も2軍降格…巨人・中田「絶不調でも1軍にいられたワケ」

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2軍降格となった中田。ファームでよっぽどの成績を残さないと早期の再昇格は難しいだろう(画像:時事通信社)
2軍降格となった中田。ファームでよっぽどの成績を残さないと早期の再昇格は難しいだろう(画像:時事通信社)

「ちょっと遅いよ……」

巨人の球団関係者が不満を漏らすのは、9月11日に2軍落ちが決まった中田翔(32)のことだ。8月に日本ハムから移籍して以来、16試合で打率.150と低迷(成績は9月13日現在)。主に5番打者として中軸を任されていたが、首位争いをするチームの足を引っ張っていたのは明らかだ。加入後1ヵ月近くたってからの降格は、「遅い」という印象をぬぐえない。

「力ないスイングで三振、バットにボールが当たっても好機にポップフライ。クリーンナップとして、ほとんど機能していませんでしたからね。最近では、スタメン落ちすることも多かった。

中田がチームに負担をかけていたのは、戦力としてだけではありませんよ。マイナスオーラが漂い、雰囲気を悪くしていました。暴力事件を起こしての電撃移籍で周囲に気を遣っていたのでしょうが、とにかく大人しい……。試合前のアップは一人で淡々とこなす。結果が出ないため、ベンチでは俯き気味で、チームメイトと積極的にしゃべろうとしません。打線の流れを止めていただけでなく、他の選手のモチベーションも下げていたんです」(球団関係者)

日ハム時代は強面の外見から「大将」と呼ばれていた中田だが、内面は繊細だ。トラブルを起こした自分を巨人が拾ってくれたという思いから、萎縮していたのかもしれない。元木大介ヘッドコーチが主砲の岡本和真らと会話の場をもうけ、原辰徳監督みずから打撃指導するなど腐心したが、チームに溶け込むまでにはいたらなかったようだ。

原監督が使い続けた特殊事情

「中田は北海道の自宅を離れ、都内のホテルで単身生活を送っています。新型コロナウイルスによる緊急事態宣言下で、飲みに行ってリフレッシュすることもできない。週刊誌に写真を撮られたら、『トラブルを起こして何をやっているんだ』とバッシングを受けるのは明らかですからね。ホテルで缶詰となり、ストレスは相当たまっているでしょう。

持病の腰の状態も、あまり良くないようです。日ハムに在籍していた6月には、急性腰痛で試合中に動けなくなり担架で運ばれました。巨人に来たからといって、急に好転するワケがありません。打撃不振の一因は、体調不良もあると思います。ただ移籍の背景が暴力事件だけに、自分から『痛いから休ませてくれ』とは言えない。中田としても、ツラい状況でしょう」(同前)

戦力として機能せず、チームの雰囲気も悪くする。おまけに自身が不調を訴えられる状況にないーー。マイナス要素ばかりが目につく中田を、なぜ巨人は1軍で使い続けたのだろうか。

「全権監督である原さんが、ほぼ独断で中田を獲得したからですよ。日ハムの栗山英樹監督とはホットラインがあり、直接電話で話をしトレードを決めた。『(中田を)もう一度いかす。リーグ3連覇の力になってくれるはず』としてね。フタを開けてみれば、こんな状態でしたが……。

いくら絶不調とはいえ、獲得直後に2軍へ降格させては自身の判断の誤りを認めることになるでしょう。そのため、ガマンして使い続けた。記者たちからチーム低迷の理由を聞かれた時は、同じように不振にあえぐ丸佳浩の名前を出していました。あえて中田の話題を避けていたんです」(スポーツ紙担当記者)

1ヵ月が過ぎ、さすがに原監督もガマンの限界を超えたのだろう。2軍降格した中田には、厳しい現実が待っていそうだ。

「シーズン残り30試合ほどでの降格は、中田に対し『今季は必要ない』と『戦力外通告』したのと同じです。そもそも日ハムで暴行事件を起こし無期限出場停止処分を受け、栗山監督が『このチームで(再起は)難しいかな』と見放した時点で、中田には引退危機がささやかれていた。トラブルを起こした問題選手を、あえて獲得する球団はないと思われていました。

巨人への移籍は僥倖です。中田にとっては、背水の覚悟で入団したチームでしょう。その巨人でも結果を出せず、戦力にならなかったとなれば……。原監督の期待が大きかっただけに、今オフ、球団は厳しい決断をするかもしれません」(前出・球団関係者)

自ら起こしたトラブルで、野球人生を暗転させた中田。9月13日には2軍で、長嶋茂雄・終身名誉監督から1時間のマンツーマン指導を受けた。ゼロからの再スタートし、再び輝きを取り戻せるだろうか。

  • 写真時事通信社

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