日本女子プロゴルフ「今季のヒロイン」17人の素顔…!
賞金女王争いはいよいよクライマックスへ! FRIDAY厳選 安定の小祝さくらか、銀メダリストの稲見萌寧か、それとも……
柏原明日架(25)1879万7630円【70】

残りはあと10試合あまり。日本女子プロゴルフツアーもいよいよ佳境に入った。
本誌は後半戦を盛り上げてくれることが確実な若手プロをピックアップした。
稲見萌寧(22)2億572万9149円【1】

なかでも、最注目は現在、賞金ランキング1位の稲見萌寧だろう。ゴルフジャーナリスト・宮崎紘一氏はこう断言する。
「いまの彼女は次元が違う。一番のポイントは必ずチャンスをものにする勝負強さです。大切なパットを確実に入れてくる。しかも、ニコニコしながら、穏やかにプレーしている。リズムがまったく変わらない。これは、なかなかできるものではない。東京五輪で銀メダルを獲得したことで自信もつけた。いまの稲見には死角が見当たりません」
一方で、この稲見を独走させまいとする同世代の逸材がたくさんいる。賞金ランキング2位の小祝さくらを筆頭にまだまだ賞金女王レースは予断を許さない。
「ランキング上位の中では西村優菜や古江彩佳が注目株です。とくに古江は今年、海外メジャーのエビアン選手権で4位に入り、安定感があってメンタルも強い。若手で一番注目しているのは西郷真央。彼女は未勝利ですが、実力は十分で絶対に頭角を現します。西郷の良さは、闘争心の強さ。一方、同じジャンボ尾崎の弟子である原英莉花が今季は伸び悩んでいます。
西郷に刺激を受けて、奮起してほしいですね。後半戦は稲見、古江、西村、西郷、そして、もちろん小祝に期待です。彼女がもっと貪欲になれば、賞金女王争いはさらに面白くなります」(宮崎氏)
今年のヒロインははたして誰か――。
小祝(こいわい)さくら(23)1億7321万7583円【2】

今年出場した27試合のうち、トップ5以内に10回入るなど安定感はバツグン。運動音痴を自称するが、体幹の強さにより切れ味鋭いショットを放つ。158㎝
古江彩佳(21)1億3405万1325円【3】

’00年度生まれである「ミレニアム世代」の筆頭格。世界ランク日本勢3番手で東京五輪の出場権は惜しくも逃した。今夏は、フランスのエビアン選手権と全英女子OPにも出場。153㎝
西村優菜(21)1億2732万9556円【4】

古江と同じ「ミレニアム世代」。昨年にツアー初勝利を挙げると、今年は国内メジャーを初制覇。小柄ながらフェアウェイキープ率は圧倒的に高い。150㎝
西郷真央(19)1億711万3191円【6】

今年は2位が4回。7月にはホールインワンも記録しプロ初勝利はもはや時間の問題だろう。尾崎将司が主宰するジャンボ尾崎ゴルフアカデミーの1期生。158㎝
笹生(さそう)優花(20)9772万1942円【7】

史上最年少タイで今年の全米女子オープンを制覇。ドライバーの平均飛距離は260ヤード以上。ときには290ヤードを超えることもある。166㎝
菊地絵理香(33)9761万9849円【8】

8年連続でシード権を維持する実力派。20代前半の選手が活躍する中で、6月には4年ぶりのツアー優勝を果たす。’19年12月にプロキャディと結婚。157㎝
原 英莉花(22)9270万4011円【9】

ドライバーの飛距離は260ヤード。国内ツアー屈指の飛ばし屋で、昨年は国内メジャーで2勝するなど好調だったが、今年に入って戦績はいま一つ。後半戦での巻き返しが期待される。173㎝
大里桃子(23)7874万166円【13】

同期である渋野日向子の大親友としてメディアに報じられることが多かったが、今季は自身も躍進。とくに5月は優勝1回、2位が4回と絶好調だった。171㎝
吉田優利(21)6698万3423円【18】

高校時代に「日本女子アマ」と「日本ジュニア」の2冠を達成。今年7月にツアー初優勝を達成し、9月に早くも2勝目を挙げた。パットの巧さに定評あり。158㎝
堀 琴音(25)5599万2332円【25】

プロ8年目で今年7月にツアー初優勝。’18年にシード落ちも経験したが、見事に復活。姉・奈津佳との国内史上2組目となる「姉妹優勝」を果たした。163㎝
三ヶ島(みかしま)かな(25)4876万919円【34】

ドライバーショットの安定感が持ち味。メインキャディを務める父親と二人三脚でプロ初優勝を目指す。昨年から渋野日向子の元コーチ・青木翔氏に師事。164㎝
臼井麗香(22)3632万6835円【40】

ニックネームは「レイチェル」。11歳までは宝塚歌劇団を目指していた。髪につける大きなリボンがトレードマーク。今季は2位が2回と初優勝は目前。158㎝
吉本ひかる(22)2641万1087円【49】

アマ時代にステップ・アップ・ツアーで優勝した経験を持つ。元競技ゴルファーで1歳年上の姉・百花さんがキャディやマネージャーとしてサポートしている。152㎝
新垣比菜(22)2303万7375円【56】

ジュニア時代から注目を集め、’18年に19歳でプロ初優勝。今年9月のゴルフ5レディスでは3位タイ。3年ぶりとなるツアー2勝目を惜しくも逃した。165㎝
安田祐香(20)2018万7866円【64】

アマ時代に海外メジャー「エビアン選手権」でベストアマとなり、全英女子オープンでも本選出場。だが、プロでは苦戦の日々が続いている。163㎝
柏原明日架(25)1879万7630円【70】

’19年に2勝を挙げて、大ブレイクした長身プロ。今季は本来の力が出せずに優勝こそないものの、得意のショートゲームの調子が上がってくれば、自ずと3勝目が見えてくるはず。171㎝
*名前下の数字は今季獲得賞金額と賞金ランク(9月12日現在・今季は’20年と’21年のシーズンが統合)
『FRIDAY』2021年10月1日号より
写真:Getty Images