軍事パレードでクラスター報道…激ヤセ金正恩「濃厚接触説」の深層 | FRIDAYデジタル

軍事パレードでクラスター報道…激ヤセ金正恩「濃厚接触説」の深層

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建国73周年の記念行事に「超密」な状況でマスクもせず民衆に囲まれる金正恩氏(画像:KNS/KCNA/AFP/アフロ)
建国73周年の記念行事に「超密」な状況でマスクもせず民衆に囲まれる金正恩氏(画像:KNS/KCNA/AFP/アフロ)

参加した兵士は1万人以上。広場には、多くの一般市民も集まっている。だが、マスクを着用している人は誰もいなかった――。

北朝鮮で、新型コロナウイルスのクラスターが起きたという報道がある。発生源とされるのが、9月9日に首都・平壌の金日成広場で行われた建国73周年の軍事パレードだ。韓国メディア『デイリーNK』によると、イベントに参加したすべての人が翌9月10日から15日間の「自宅隔離生活」に入ったとされる。「隔離」と書かれた紙を玄関に貼られ、一切の外出が認められないという。

『デイリーNKジャパン』編集長の高英起氏が話す。

「リハーサルでは、参加者にマスクの着用を徹底。開催直前まで、1日5回の検温が義務づけられていました。体調を崩した人は、スグに別の人員に入れかえられた。中でも指導者である金正恩氏に花束を渡す少年団員に対しては、パレードの始まる5分前まで検温が繰り返されていたようです。手はもちろん口の中まで消毒される徹底ぶりだったとか。

しかし、本番では誰もマスクをつけていた人はいません。北朝鮮にコロナ感染者はいないという公的見解を守るためとはいえ、あまりに無謀ではないかという懸念の声が上がっていたといわれます」

不安は的中する。『デイリーNK』によると、パレードに参加した民防衛大学の30~40代の学生16人が、高熱、嘔吐、呼吸困難などコロナ感染を疑わせる症状をみせたという。同大学は、軍事組織の指導者を養成する機関で、一般の大学とは異なり30代以上のやや年齢の高い学生が過半数を占める。感染の疑われる16人は、9月12日に病院に搬送されたというのだ。

38度以上の高熱が複数に

高氏が続ける。

「開催前の9月上旬から、彼らには微熱などの症状があったそうです。大学は事態を把握していましたが、雨の降る中でのリハーサルで風邪をひいたのだろうと判断。パレードの指揮部に報告しなかったとか。

薬をのませパレードをさせましたが、症状は悪化します。その時になって大学は、ようやく中央非常防疫委員会に報告しました。同委員会の職員は、防護服を着て患者を平壌市外に運び出します。事態を知った朝鮮労働党中央員会は怒り心頭。現場に派遣されていた、防疫担当の参謀5人が更迭され無報酬労働の処罰を受けたそうです」

クラスター発生疑惑は、軍事パレードだけではない。平壌市郊外の楽浪(ランラン)で女盟(朝鮮社会主義女性連盟)が主催した舞踏会参加者からも、38度以上の高熱を出す人が複数出ているという。

気になるのが激ヤセし、依然として健康不安説がぬぐえない金正恩氏の動静だ。間近にコロナ感染者がいた可能性がある。

「労働党中央委員会は、金正恩氏の安否にかんして言及していません。平壌市民は『元帥様(金正恩氏)と幹部はワクチンを打っているから大丈夫なのだろう』と、語り合っているようですが……。建国73周年の行事で、参加者たちと『超密』な空間にいたのは間違いない。感染者と濃厚接触していた可能性もあるんです」(韓国紙記者)

体調万全をアピールするために、「影武者」を使っているという噂もある金正恩氏。クラスター発生が事実ならば、健康不安説が再燃しかねない。

  • 写真KNS/KCNA/AFP/アフロ

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