貴重写真で振り返る…!変人・河野太郎 「トンデモ&痛快」秘話
菅義偉総理、石破茂元幹事長、小泉進次郎環境大臣らの支援を得て、党員票で圧倒的リード 父・河野洋平の無念を晴らすべく最終コーナーを回った
いま激しく火花が散っている自民党総裁選。大本命と目されていたのは河野太郎行政改革担当相(58)である。なんとな~くムードは変わってきているようだが、せっかくの機会なので、河野氏の「秘蔵写真」でその過去を振り返っておきたい。
上の写真は、父の河野洋平元衆議院議長(84)と’86年の衆参同日選挙に家族で投票に訪れた際の一コマだ。祖父の河野一郎元農相(享年67)、洋平氏は政界有数の実力者でありながら、総理の座にはあと一歩届かなかった。河野氏は、その無念を晴らすレースの最終コーナーを回った。だが、河野氏は単なるエリート世襲議員とは少しちがう。党内では「変人」と揶揄されてきた。政治ジャーナリストの安積明子氏が語る。
「河野氏の英語力は政界随一。慶應中高時代はずっと『A』の評価だったそうです。慶應大学をたった2ヵ月で中退したのは『英語を勉強するなら若い内がいい』と思い立ったから。冷戦下のポーランドに留学中の’84年には、民主化運動を率いていた自主管理労働組合『連帯』の議長だったレフ・ワレサ氏(77)と面会。しかし、ワレサ氏宅を出たところで警察にパスポート不携帯の罪で逮捕され、翌朝まで留置場に入れられました」
河野氏は’96年の衆院選で初当選。香夫人(56)や支援者と当選を喜んでいるのが3枚目の写真だ。4枚目の写真は’05年にシャツの襟の上からネクタイを結ぶという奇抜なファッションで国会に現れた場面だ。だが、そんな彼には変わり者だからこそ持つ視点、着眼点という他にはない強みがある。安積氏が続ける。
「民主党政権時代の’10年に行政刷新会議が行った『事業仕分け』がブームになりました。しかし、実はすでに’08年に河野氏が『無駄撲滅プロジェクトチーム』という同様の取り組みを行っていた。霞が関とモメたくない自民党内では相手にされませんでしたが、民主党に政権が替わると、実際に河野氏が予算のムダだと訴えた案件の予算が削られていました」
ジャーナリストの鈴木哲夫氏もこう話す。
「ブログの『ごまめの歯ぎしり』を始めたのが’98年。当時から『これからはインターネットの時代だ』と、ネットをどう政治活動と繋げるかを同期議員たちと真剣に話していた。他の政治家は冷笑していましたが、変わり者を貫いてきたからこそ、改革者になりえるという自信もあるのでしょう」
さて、結果が出るのはもう間もなく。いったいどうなるのか…。
「FRIDAY」2021年10月8日号より
- 撮影:鬼怒川 毅 共同通信社 時事通信社 アフロ