六代目山口組合流の契機となった山健組「喫茶店会合」の緊迫写真 | FRIDAYデジタル

六代目山口組合流の契機となった山健組「喫茶店会合」の緊迫写真

今年9月に飛び込んできた「山健組が六代目山口組に合流」という衝撃情報。そのきっかけとなったのは、昨年7月に兵庫県内で開かれた「喫茶店会合」だった。参加した山健組幹部が内情を明かす

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昨年7月に開かれた「喫茶店会合」の様子。店を後にする組長ら
昨年7月に開かれた「喫茶店会合」の様子。店を後にする組長ら

「9月22日には、山健組幹部が高山のカシラ(清司・若頭)と淡海一家で面会の上、正式に合流の意思を伝えました。このままだと先細っていくばかりで、若い衆が食べていけんから。もはや本家との合流は避けられない流れだった」(山健組幹部)

’15年から長らく続いた山口組の分裂騒動がいよいよ佳境を迎えている。昨年夏には、神戸山口組の主要団体であった5代目山健組が離脱。山健組の半数以上が神戸から独立して〝一本独鈷〟で活動してきた。ところが一転して、独立から約1年後の9月に山健組は六代目山口組に合流することが決まったのだ。この決定により、一連の抗争と分裂騒動は、勢力を拡大した六代目山口組が一気に収束に向かう…という見方が強い。

暴力団情勢を揺るがす山健組の六代目山口組合流だが、その端緒となったのは、昨年7月22日に兵庫県高砂市で行われた「喫茶店会合」である。この会合で、山健組は神戸山口組からの離脱を決めたのだ。本誌は会合当日に現地に向かい、張り詰めた表情で店を出入りする幹部らを撮影している。

関係者によれば、会合に先立ち、5代目山健組の40名を超える幹部に通達が行われたという。内容は、〈神戸山口組の残るなら参加しなくてもいい〉というものだった。前出の山健組幹部が当日の様子をこう振り返る。

「7月の会合の前に4回ほど、『山健組として今後どうしていくか』という集いがあった。前月の6月には、『組を割るべきかどうか』という話しも出ていたな。そして、7月の喫茶店会合当日は約30名の幹部が会合に参加したが、1時間ほどして6名が途中退席となった。いま振り返れば、実質この集会は意思確認のための“踏み絵”だったといえる。だからあの日は、事実上の新生山健組の決起集会となったわけ。残ったメンバーは、勾留中の中田の親分(中田浩司・山健組組長)についていこう、ということでほぼまとまった」

昨年7月に開かれた「喫茶店会合」の様子。店を後にする組長ら
昨年7月に開かれた「喫茶店会合」の様子。店を後にする組長ら

殺人未遂の容疑で勾留中の中田組長の意向もあり、この日を境に山健組は神戸山口組と袂を分かった。「神戸山口組を離脱した理由は至ってシンプルだ」と、幹部は続ける。

「単純に神戸の井上の親分へ収める上納金が高すぎたからです。暴対法の締め付け、コロナの影響など様々な要素が重なり、シノギが難しくなっていた。そんな中でも神戸の井上組長には300万円の上納金を収めていた。だがそれもあがりが減って払えなくなり、『半分にして欲しい』と頼み込んだ。ところが神戸からの返事は『やかましい。全部持ってこい』と門前払いだった。

もともと上納金が高すぎることが理由で本家と別れたのに、井上の親分は結局同じことをしていた、ということや。神戸から離れるということは苦渋の決断ではあったが、中田組長は、子を取るか、親を取るか、という判断で組員を食わせるために独立という選択をした」

こうして神戸山口組から離脱した山健組は、その約1年後に山口組本家と合流することになる。今年の7月頃から合流話は何度も流布されたが、その一方で延期という声も出ていた。これはトップである中田組長が勾留中のため、意思疎通が困難だったことも理由の一つだったとされる。だが、「喫茶店会合」に参加した別の山健組関係者は「この再合流はある意味では既定路線だった」と明かす。

「山健組の生き残り、若い組員の生活を考えると、消去法的に六代目山口組に合流するのが最も合理的な判断となる。独立の際から、すでにそういった腹づもりの幹部も複数いた。当時から既に本家からの接触はあったから。

ただ出戻りで冷や飯を食わされる可能性もあり、その辺りを慎重に判断する必要があった。今年に入ってから本家の意向を探りながら水面下での交渉が続いた。そして夏には実際に幹部同士の話し合いがもたれ、9月に正式合流となったんや。

山健として最も注視していた点は、『中田組長の扱いがどうなるか』ということ。それが本家は幹部としてのポストを用意するということで、一気に加速した。分裂後に組員2人が殺られたという遺恨もあったが、子を生かすことが最優先だった。もちろんこの合流を額面通りに受け取っていいかはまだわからんが、背に腹は代えられない。

本家としては、一連の分裂騒動を一気にカタをつけ全てを終わらせるため。山健としては食べていくためという、お互いの利害が一致した。そういった絵は、去年の喫茶店会合の時にすでに下地が出来ていた」

そして、今後の展望についてはこう続ける。

「井上組長は『最後まで争う』という姿勢ですが、六代目山口組はもう事実上シロクロがついたとみている。このまま一気に攻勢をかけるか、それとも神戸との“落とし所”を見つけていくのか。いずれにしろ、コロナでヤクザ界も盛り代などで深刻な打撃を受けており、分裂騒動に長い時間をかけたくないのも本音や」

捜査当局や各県警は抗争への影響を考慮し、警戒を強めているという。仮に分裂問題が収束したとて、ヤクザ社会を取り巻く険しい状況に変わりはない。

昨年7月に開かれた「喫茶店会合」の様子。店を後にする組長ら
昨年7月に開かれた「喫茶店会合」の様子。店を後にする組長ら

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