新総裁・岸田文雄「第100代総理大臣」の苛酷すぎる課題 | FRIDAYデジタル

新総裁・岸田文雄「第100代総理大臣」の苛酷すぎる課題

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岸田文雄新総裁。支持率がとても低かった自民菅義偉政権との差別化が図れるだろうか 写真:代表撮影/ロイター/アフロ

9月29日午後1時5分、自民党総裁選投開票が、グランドプリンスホテル新高輪の大宴会場、国際館パミール「崑崙」で行われた。

集結した衆参の議員は380人。決められた番号の席に座り、緊張した面持ちで点呼を待ち投票、そして「その時」を待った。

1回目の投票結果は、周知の通り「河野太郎255票、岸田文雄256票」。

河野vs岸田という予想通りの決選投票となったが、会場は異様な空気に包まれていた。河野1位抜けという大方の予想が、あっさりと覆されたのだ。

「河野は、安倍さんに完膚なきまでに打ちのめされた。安倍さんの圧倒的な政治力を、党内と党員はまざまざ見せつけられたな」(麻生派重鎮)

トップ通過は、合計得票でわずか河野を1票上回った岸田であった。

決選投票の結果、岸田文雄が257票、河野太郎は170票。安倍のなりふりかまわない「作戦」は期待以上の効果をあげた。岸田は、思いがけない大差の勝利となった。

午前中に集計された全国各地の党員投票の情勢は、47都道府県のうち、河野が「35都道府県」、岸田は「7県」、高市、野田は各1県を制した(29日午後2時時点)。決戦投票で39都道府県を制した河野、一方の岸田は8県にとどまった。全国の党員は圧倒的に「河野」を選んでいたのだ。

壇上の残酷なシーン

選出された岸田文雄新総裁は、こう挨拶した。

「国民の声から、民主主義の危機を感じた。私は、今日から走り始めます。岸田文雄の特技は、人の話をしっかり聞くことであります。どうか皆さんも一緒に走っていただきたい」

一方、壇上の二階俊博幹事長。マイクの前に立ったその表情は憮然としていた。

「党則により、新総裁選出によって党役員は任期を終える。この際、人事は総裁にご一任いただく」

力の源泉であった幹事長職、なんとしてもしがみつきたかったが、自ら「強制終了」を宣言することになった。この壇上のようすは、政治の残酷なシーンとして議員たちの目に焼き付いただろう。

その光景を会場で目の当たりにしていた閣僚経験者がため息交じりにこう言った。

「佐藤栄作元首相、小泉純一郎元首相、麻生太郎元首相はいずれも3回目で総裁の座を勝ち取っている。河野は次が3回目だから。次は勝てるように出直しだ。

岸田政権は、臨時国会、総選挙、来年の参院選、コロナ第6波への警戒、北朝鮮のミサイルという大きな課題を抱えている。そして、決戦で高市票をもらったことで、『安倍政治の傀儡』と呼ばれることは避けられない。

そんなマイナスイメージのなか発進して、人事はどうするか、また、菅政権がしくじった発信力へのチェックも一段と厳しい。総裁になった今からが正念場だよ」

いまなお語り継がれる自民党総裁選、昭和の名勝負は1972年、田中角栄、福田赳夫、大平正芳、三木武夫の4候補、いわゆる「三角大福」で争われた。勝利した田中角栄はこう言った。

「人が変わると、いくらか(政治·社会情勢も)変わっていくでしょ」

岸田文雄新総裁が第100代の総理大臣に指名されるのは10月4日の臨時国会だ。衆院選挙投開票日は、11月7日か14日。なお未定だ。が、ともかく総裁選は終わった。選挙を控えた衆院議員は、岸田新総裁の挨拶が終わった会場から足早に立ち去り、それぞれの選挙区に向けて走りだした。党員だけでなく、国民全員が投票できる「総選挙」は、これからだ。

  • 取材・文橋本隆写真代表撮影/ロイター/アフロ

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