やっぱり河野太郎が人気?ポスターでわかる岸田政権「危うい実情」 | FRIDAYデジタル

やっぱり河野太郎が人気?ポスターでわかる岸田政権「危うい実情」

大幅議席減が囁かれるなか、選挙の現場では…

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もはや「過去のできごと」のように扱われている「自民総裁選」。連日の報道、あの狂騒はなんだったのか…そんな声すら聞かれる。誰の目にもトップ通過間違いなしと見られていた河野太郎が「まさかの」敗北。完膚なきまでに潰された。いまや「冷や飯食いポスト」自民党広報委員長への降格人事に甘んじている。

総裁になれなかった河野太郎が、選挙では大人気。候補者との「二連ポスター」にも多数登板している。千葉8区では、半径500メートルに9カ所掲示されている「密」っぷりだ
総裁になれなかった河野太郎が、選挙では大人気。候補者との「二連ポスター」にも多数登板している。千葉8区では、半径500メートルに9カ所掲示されている「密」っぷりだ

しかし、その河野太郎、さぞしょげかえっているかと思いきや党内若手議員事務所から選挙応援依頼の問い合わせが殺到し、大人気なのだという。

もともと「総選挙の顔」として党内から期待されていた河野なので、当然といえば当然の成り行きだが、それならはじめから河野総裁を選んでおけば…。自民党の人事と理屈は、一般人には理解し難い。

河野太郎の街頭演説がすごかった

全国区の人気者といえば、かつては小泉進次郎前環境相だったが、いまや河野太郎広報委員長が、とにかく全国各地から引っ張りだこなのである。

10月9日、河野太郎は兵庫県西宮駅前にいた。到着するや、用意された選挙カーの上に駆け上がり、マイクを握って大絶叫した。

「野党が主張する『ゼロコロナ』はできません。コロナの次の日本を前に進ませる舵取りは、どうか自公両党にお任せいただきたいっ!」

あの、ちょっと鼻にかかったような甘えたような声で開口一番こう訴え、大きな拍手を浴びた。

兵庫7区、自民現職の応援に入った河野太郎広報委員長の演説に、500人以上の聴衆が足を止めて聞き入った。演説のボルテージが上がるにつれ、取り巻く観衆が増えていく。

これほどの求心力があってなぜ、総裁選に勝てなかったのか…それほど凄まじい高揚感が、この日の駅前に充満していた。

二連ポスターで不人気の現首相

14日の衆院解散を待たずに、各選挙区はとっくに選挙モードの様相を呈している。選挙ポスターは超特急で菅前首相から岸田首相に差し替わっているが、二連ポスターの「相方」は、河野太郎、小泉進次郎が圧倒的に人気という。岸田首相との「二連ポスター」は今ひとつ人気がないようなのだ。

「岸田政権へ看板の掛け替えをした自民党だが、有権者の自民党離れは、なお歯止めがかかっていない。小選挙区で2030議席減は覚悟しなければならない」

最新調査数字を見ながら自民党選対関係者はそう漏らしている。小選挙区の議席減はそのまま比例票に影響することから、自民党全体では40~50議席減となる可能性があるという、極めて厳しい分析なのだ。自民重鎮議員はこういう。

「岸田首相は今、国会議論を最小限とし、批判、指摘には表情を変えず、一定のテンションで応じている。つまり、個性を極限まで押し殺した無味無臭作戦ともいうべき戦略で臨んでいる。これなら、政権の瑕疵もなければ齟齬も生じないんだ」

よくも悪くも、そもそも評価のしようがないから、発足直後の政権支持率は菅政権発足時より大幅に低かった。結果、終わったかと思われた「個性派」河野太郎人気が再浮上するという皮肉な現状になっているのだろう。

ボロを出さぬよう、息もつかせぬタイトな政治スケジュールで走り出した岸田政権。はたして思惑通りに事は運ぶのだろうか。10月31日投開票日に国民の審判が下る。

  • 取材・文橋本隆

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