大谷翔平「来季は15勝50本塁打!」で投打2冠達成の可能性
総力取材ワイド特集 話題の人物「出会いの秋、別れの秋」日本人初のシーズンMVP獲得へ! 二刀流の進化はまだまだこれから
「今シーズンは二刀流という新たな選手像を確立しました。シーズンMVP獲得はほぼ間違いないでしょう。来季はさらなる活躍が期待できると思います」
投手としてメジャーリーグで活躍したマック鈴木氏(46)が興奮気味にそう語るほど、今季の大谷翔平(27)の活躍はめざましかった。打者として46本塁打・100打点・26盗塁、投手として9勝2敗・防御率3.18・156奪三振で二刀流を完遂。現地では11月に発表されるシーズンMVPの最有力候補に挙げられている。

そうなると早くも気になるのは来シーズンの活躍だ。最後まで熾烈(しれつ)なタイトル争いを演じたホームラン王について、来季は50本塁打の大台突破の可能性が充分にあると語るのは、スポーツジャーナリストの友成那智氏だ。
「今オフにはMLB最強打者と名高いマイク・トラウト選手が怪我から復帰し、大谷の後に控えます。実は今シーズン、大谷はリーグ最多となる20回の申告敬遠を含む96四球を記録。敬遠ばかりで勝負してもらえませんでしたが、来季はそう簡単に勝負を避けられません。今年の総打席数が537ですから、これだけでもホームランを打てるチャンスが20〜30%ほどアップします。
また今季にホームラン王を逃した最大の原因は後半戦の失速でした。疲労がたまり調子を維持することが難しくなってしまった。しかし、初めてフルシーズンを戦い抜いたことで、1年を通じて活躍するにはどうすればいいかという視点を得ることができました。
たとえばホームラン競争に先発投手にと引っ張りダコで、まったく休めなかったオールスターに出ないという選択もできる。コンディションを調整できるようになれば、自然と今季を超える結果が得られると思います」
一方で、投手として2桁勝利……さらにその先の最多勝を挙げる可能性はあるのか。マック鈴木氏が語る。
「’18年10月に右ヒジを手術して以来の本格復帰となった今季、9勝をマーク。15勝を狙えるだけの実力はすでにあります。ただ、それにはリリーフ陣の強化が不可欠です。12月には全チームの運営関係者らが一堂に会するウインターミーティングがあり、弱点である抑えやストッパーについては、そこでテコ入れが行われることが明らかになると思います。
規定投球回数に達していないものの、大谷選手の防御率はリーグ3位相当の数値を記録しています。中継ぎ、控え投手が充実すれば十分に最多勝のタイトルを狙えるでしょう」
「ショータイム」は1年では終わらない。

『FRIDAY』2021年10月22・29日号より
PHOTO:Mark J. Rebilas/アフロ