猪苗代ボート死亡事故 被告社長が事故後にアップした「豪遊写真」 | FRIDAYデジタル

猪苗代ボート死亡事故 被告社長が事故後にアップした「豪遊写真」

佐藤剛被告 (44)  従業員の自殺を笑い、事故後には琵琶湖で時速100㎞の暴走 起訴後に次々と明らかに

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カメラに向かって満面の笑みでピース。船首をバウンドさせながら、時速100㎞超で湖面を航行するプレジャーボートを操縦するのは、佐藤剛(つよし)被告(44)だ。驚くべきなのは、この写真(下)が撮影されたのが、被告が重大事故を起こした後の今年7月ということである。

佐藤被告のインスタグラムより。危険運転をしておきながら、同乗者に対して「ビビリですか?」と冗談めかす
佐藤被告のインスタグラムより。危険運転をしておきながら、同乗者に対して「ビビリですか?」と冗談めかす

’20年9月6日、福島県・猪苗代湖で遊んでいた豊田瑛大(えいた)君(当時8歳)が佐藤被告の運転するプレジャーボートに巻き込まれ死亡。近くにいた母親も脚を切断する大怪我を負ったが、船はそのまま二人を救助することなく走り去っていった。

警察が捜査すること1年。9月14日に東京都中央区在住の土木会社社長である佐藤被告が業務上過失致死傷の容疑で逮捕され、10月1日に起訴された。本誌10月8日号では、佐藤被告が事故後も、反省の色がまったく見えないセレブ生活を送っていたことを報じたが、”悪行”はまだまだあった。

冒頭にあるように佐藤被告は、事故を起こした船が押収された後、猪苗代湖にあった他の船を琵琶湖(滋賀県)へ移し、時速100㎞超えでプレジャーボートを爆走させていたのだ。琵琶湖でこのボートに同乗していた佐藤被告の知人男性は、「被害者の方のためになるなら……」と本誌にこう証言する。

「知人の紹介で佐藤さんと知り合ったのは事故後、今年の6月頃です。数回会った程度の関係ですが、7月に『BBQをするから来いよ』と誘われました。琵琶湖にはけっこう来ているようでしたね。

当日は、佐藤さんの奥さんとお子さん2人、知り合いの社長さんの家族含めて10人くらいでBBQをした後、ボートに乗りました。時速100㎞は出ていたのに、後ろを振り返ったり、わき見運転をしていて正直怖かったです。あの時、すでに子供を轢(ひ)き殺した後だったとは……。笑顔でボートを楽しんでいられるなんて普通の感覚じゃないですよ」

佐藤被告は地元、福島で人材を派遣して、工事現場の足場を組む会社『佐藤剛建』を経営していた。現場の従業員の自殺を笑い飛ばし、葬儀にも出席しないといったことがあり、以前より、多くの社員がそんな社長の態度や経営方針に不満をもっていたという。佐藤被告の逮捕後は、退職を希望する社員が続出しているようだ。現役社員のAさんは現在の職場の様子をこう語る。

「うちは社員20名ほどの会社です。社長が逮捕された3日後には、社長の父親が代表取締役になり、それ以降何も説明がない。当然、仕事がどんどんキャンセルになっています。実際に僕も急に担当の案件がなくなりました。僕らは孫請けの立場なんですが、元請けがうちへの発注を嫌がっているようです。このままでは倒産してしまいそうです」

佐藤被告はセレブな生活を送っていたが、一方で社員に対しては不当な扱いを繰り返していた。元社員のBさんはとくに外国人労働者への扱いがひどかったと明かす。

「佐藤剛建にはミャンマー支店があります。そこから20名ほどの技能実習生が来ていましたが、コンビニよりも日当が安いと嘆いて、皆、辞めていきました。休日にも無賃労働させられていて、本当にかわいそうでした。仕事は私らに任せっきり。社長はほとんどを東京で過ごして、贅沢三昧(ざんまい)の生活をしていたんです。社長のSNSを見るたびに悔しい気持ちになりました。自分と自分のお金が一番大事な人なんです」

発生から1年以上が経ち、事故はようやく法廷に持ち込まれる。瑛大君の両親は、「これから刑事裁判が始まりますが、被告人には瑛大と私たち遺族の無念さに真摯に向き合って欲しいと思います」とのコメントを発表した。だが、佐藤被告は、逮捕後も「身に覚えがない」と容疑を否認しているという。

「捜査当局は事故当日の同乗者の動画や証人を押さえており、強気の姿勢です。たとえ本人が容疑を否認したとしても無罪になるとは思えません。事故の際、船は時速15~20㎞ほどしかスピードが出ていなかった。人に衝突したら必ず気付いたはずです。その状況で救助もしていないので、悪質性が高いと言えるでしょう。今後の争点は、検察側がどれだけ佐藤被告に厳罰を科せるかというところです」(地元紙記者)

遺族の無念が晴れることを願う。

シャンパンを片手に高級和食を堪能。ミャンマーからの帰りにタイで贅沢なバカンスを楽しむことも
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事故以前の猪苗代湖・中田浜の様子。中央の船が事故船。向かって右側が事故後、琵琶湖に移された佐藤被告の船
事故以前の猪苗代湖・中田浜の様子。中央の船が事故船。向かって右側が事故後、琵琶湖に移された佐藤被告の船
福島にある佐藤剛建本社。社用車はトヨタのアルファードで、気にいられた一部の社員が自由に使っていたという
福島にある佐藤剛建本社。社用車はトヨタのアルファードで、気にいられた一部の社員が自由に使っていたという

FRIDAY202110月22・29日号より

  • PHOTO中村和彦(4枚目)

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