天皇皇后の温かさを胸に…眞子さん「結婚は生きていくため」
この哀しい結婚会見に「涙が出た」「幸せになってほしい」の声が
26日午後、イギリス大使館にほど近いホテル。小室眞子さん、圭さんを待つ会見場には異様な緊張が張り詰めていた。ふたりが揃う会見は4年前の婚約内定会見以来である。

「どうぞ、よろしくお願い申し上げます」
目で合図を交わし、記者団に深々と頭を下げる。冒頭にコロナ禍のお見舞い、そして人々への感謝を述べられた眞子さま。そして、
「わたくしと圭さんの結婚に様々な考え方があることは承知しております。わたくしにとって圭さんはかけがえのない存在です。結婚は、生きていくために必要な選択でございました。ふたりでともに力を合わせ生きていきたいと思います」
眞子さんは毅然とこのように切り出し、決して高ぶることはなかった。
本来ならば「晴れの結婚会見」だが、ふたりの表情は硬い。それもそのはずだろう。この数年、とくにこの数ヶ月は凄まじい批判に晒され続けたのだ。
天皇ご一家が、眞子さんを温かく受け止めた
そんななか、眞子さんが「天皇ご一家には温かくお会いいただいた」と漏らしたという。
「22日に皇居に行って、天皇陛下と雅子さまに結婚の報告とご挨拶をなさいました。愛子さま、そして愛犬の由莉も呼び寄せ、和やかな懇談となったことは、眞子さんにとって心救われる出来事だったようです。
陛下は眞子さんを温かく迎え、雅子さまが、部屋の外で待っていた愛子さまと愛犬の由莉を招き入れたそうです。愛子さまは眞子さんと親しく、由莉もよく懐いています。天皇ご一家が、そうして眞子さんに寄り添ったことはよほどうれしかったようです」(宮内庁職員)
眞子さんにとって、皇族であるが故の苦難は計り知れなかった。しかし、何はともあれ、結婚のこの日を迎えた。
固い表情を崩すことがなかった会見のようすを見た国民のなかには、祝福の思いを強くした人も少なくなかっただろう。
「たえず批判を浴びながらも意思を貫き通したふたりは、指摘された様々なスキャンダルを明確に否定した。小室さんの皇室利用、生活拠点をアメリカとした眞子さんの発意、小室さんの母の不正遺族年金受給、いずれも事実誤認とした」(皇室担当記者)
そうであったなら、もっと早く説明してもらいたかった、という素朴な思いは残る。言葉が足りなかったことは否めない。
しかしいったい、どのような形で、皇族の身分にある者が奔放に自由闊達な意見を表明できただろうか。小室さん、眞子さんの出来事は、皇族すべてに極端な人権制限を強いていることを改めて考えさせるきっかけになったのではないだろうか。
「愛している」と言い切った
「わたくしは、眞子さんを愛しております」
こわばる表情で小室圭さんは意を決したようにこう言い切った。決意表明にさえ聞こえるこの宣言に対して、だれが矢を向け、石を投げることができるだろうか。
「ご迷惑をかけたみなさまにお詫び申し上げます」
そして、お詫び、お詫びである。なんとも哀しい門出となったが、眞子さんには、それを跳ね返す覚悟がある。
「わたくしは圭さんを信じて、温かい家庭を築いていきたいと思っております」
そこには、天皇ご一家の姿があるのかもしれない。
皇族は「感情を露わにしてはならぬ」と教育されている。佳子さまは、秋篠宮邸で姉との別れに際して「思わず抱擁してしまった」(宮内庁職員)という。
紀子さまは、嫁ぐ娘をじっと見つめ、秋篠宮は、車に乗り込んだ娘をのぞき込むようにしながら別れを惜しみ手を振り続けた。巣立つ姉の会見に、その体調を案じた佳子さまはホテルへひそかに駆けつけたという。
結婚しても、しなくても、人はひとりの「人」として、親やきょうだいや友人や知人や他人のなかで生きていく。幸せな時ときも、そうでない時もある。どんなときも、前を向くこと。
眞子さんは、家族と多くの人に支えられ、この日を迎えた。親不孝のそしりを甘受し、ウェディングドレスを放棄して結婚を貫いた眞子さん。この哀しい会見をもって、多くの国民が祝福の気持ちに切り替えたのではないだろうか。若い人を中心に、ふたりの結婚を祝福する声が広まっている。海外で新しい人生を歩むとはいえ、元プリンセスの不自由と制約はつきまとうことだろう。眞子さんの前途が幸せであるよう祈るのみだ。
写真:代表撮影/ロイター/アフロ