事前予知は不可能…「日本の火山」総噴火に警戒せよ! | FRIDAYデジタル

事前予知は不可能…「日本の火山」総噴火に警戒せよ!

カナリア諸島、キラウエア火山、 小笠原の海底でも次々と噴火 日本には111の活火山があることを忘れてはいけない

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カナリア諸島のラパルマ島の噴火の様子。火山から流れ出した溶岩流が住宅や一般道路にまで到達している(画像:ロイター/アフロ)

火山の猛威は、すべてをのみ込んでいく――。大西洋に浮かぶスペイン領カナリア諸島のラパルマ島では、9月19日に50年ぶりに火山が噴火。流れ出した溶岩流により、これまで建物約2000棟が破壊された。10月17日にはカナリア諸島自治州の首相が「噴火が早期に終息する兆候はない」と悲愴感に満ちたコメントをした。さらに9月末にハワイ島でもキラウエア火山が噴火している。

活火山が国内に111(世界4位)もある日本にとってこれは他人事ではない。

1020日、熊本県の阿蘇山で中規模な噴火が発生。噴火警戒レベルが5年ぶりにレベル3に引き上げられた。武蔵野学院大学特任教授(地球物理学)の島村英紀氏はこう警鐘を鳴らす。

「今回の噴火で阿蘇山からは火砕流が1.6kmほど流れ出しましたが、もっと規模が大きければ観光客や麓の集落を襲っていた可能性はあります。そういった意味では犠牲者がでなかったのは本当に運が良かった。一方で、気象庁の対応は後手後手です。今回も噴火した後に警戒レベルを2から3に引き上げましたが、事前に警戒できなければ意味がありません。結局、どの程度マグマの動きが活発なのか、気象庁はおろか火山学者にもわかっていないからなんです。阿蘇山はまたすぐに噴火するかもしれません」

もちろん警戒すべきは阿蘇山だけではない。島村氏はこう続ける。

「日本の活火山はどれもリスクがあります。首都圏で言えば、浅間山(群馬・長野)は、観測開始以降50回以上も噴火しており、いつ起きても不思議ではありません。17〜19世紀には大規模な噴火が何度も発生しています。首都圏全体に火山灰が降り注ぐこともありうるでしょう

立命館大学特任教授(災害リスクマネージメント)の高橋学氏は九州や沖縄にある火山の危険性を指摘する。

「太平洋プレートの動きが非常に活発になったため地殻の動きに大きな変化が生じ、9月上旬から中旬にかけて日本列島全体がこれまでとは異なった方向の北東から南西へと移動したのです。それにより九州・沖縄地方が圧迫され、火山活動が盛んになると予測されます。具体的には諏訪之瀬島、十島、薩摩硫黄島、口永良部島、桜島は危ない。とくに桜島で心配されるのは、本島と陸続きとなった大正時代の噴火と同レベルの災害です」

また、国内では8月13日に伊豆・小笠原海溝の西側、硫黄島近くにある海底火山「福徳岡ノ場」で大規模な噴火が発生。その翌日も小笠原諸島にある西之島が約1年ぶりに噴火している。

「太平洋プレートが盛んに動いている影響で、伊豆・小笠原海溝に沿って存在する地中のマグマだまりに圧力が加わっているんです。小笠原諸島のほか、伊豆、箱根、富士山の火山活動に影響を及ぼすと考えられます」(高橋氏)

日本人にとって気になるのは、やはり富士山である。前出の島村氏が語る。

「富士山こそいつ噴火してもおかしくない。実際、富士山は平安時代には頻繁に噴火していました。1707年以降は発生していませんが、問題は前回の噴火が300年前なので、科学的な観測データが何もないことです。前兆もわからず、いきなり噴火することになるでしょう」

鹿児島大学准教授(火山地質学)の井村隆介氏が言う。

「火山島に人が住み着いてできた国が日本なんです。規模はともかく、この瞬間にどこかの火山が噴火しても驚きはありません。日本にいるかぎり、どこかで噴火に遭遇して被害を受けるリスクはあると考えたほうがいいんです」

Xデーは確実に迫っている――。

『FRIDAY』2021年11月5日号より

  • 写真ロイタ—/アフロ

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