驚異!北朝鮮新型ミサイル 「迎撃不能で日本が焦土になる可能性」 | FRIDAYデジタル

驚異!北朝鮮新型ミサイル 「迎撃不能で日本が焦土になる可能性」

9月に長距離巡航、極超音速ミサイルの実験 10月はSLBMを潜水艦からと次々発射 いつのまにか性能は米国、ロシア、中国並みの高レベルに

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多くの新型ミサイルを展示した、国防発展展覧会の会場を訪れる金正恩氏。背後には珍しい軍服姿の写真が。軍事に力を入れようという意思の表れだろう
多くの新型ミサイルを展示した、国防発展展覧会の会場を訪れる金正恩氏。背後には珍しい軍服姿の写真が。軍事に力を入れようという意思の表れだろう

9月11日、12日、長距離巡航ミサイル

9月15日、日本海へ弾道ミサイル2発

9月28日、極超音速ミサイル

10月19日、日本海で潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)……

これは、北朝鮮が最近行ったミサイル発射実験の履歴だ。

北朝鮮が、軍事活動を活発化させている。10月11日からは新型ミサイル20種類以上など、最新兵器を展示した国防発展展覧会を開催。同国で、大規模な兵器紹介イベントが開かれるのは初めてのことだ。会場には、指導者・金正恩(キムジョンウン)氏の珍しい軍服姿の画像が掲げられた。

なぜ北朝鮮は、軍事力を誇示し始めたのだろう。同国の情勢に詳しい、大阪市立大学の朴一(パクイル)教授が話す。

「米国バイデン政権の対北朝鮮政策が、ハッキリしないからです。バイデン大統領は、『北朝鮮の態度が軟化しない限り経済制裁を継続する』と言っています。金正恩氏としては、米国が歩み寄るほうが先だという考えでしょう。ミサイルの脅威を見せつけることで、交渉の場に引きずり出そうとしているんです」

速さは音速の5倍

10月19日に発射された新型のSLBM。射程距離は600㎞ほどだが改良すれば1000㎞に。大阪へ届く飛行距離だ
10月19日に発射された新型のSLBM。射程距離は600㎞ほどだが改良すれば1000㎞に。大阪へ届く飛行距離だ

北朝鮮は、これまでにもミサイル実験を行ってきた。だが発射直後に爆発したり、近くの村落に墜落するなど失敗の繰り返し。新型とはいえ、今回の実験が米国の脅威になるのだろうか。軍事ジャーナリストの黒井文太郎氏は、「実は性能が以前と比べものにならない」と語る。

「10月19日に発射したSLBMは、『KN-23』という弾道ミサイルです。注目すべきは弾道の低さ。米国や日本のイージス艦による防衛システムでは、対応できません。イージス艦が搭載しているのは大気圏外用の迎撃ミサイルなので、高度70㎞以下で飛んでくる飛翔体は撃ち落とすのが非常に困難。『KN-23』の高度は、50~60㎞しかないんです」

黒井氏は、9月28日に発射された「極超音速ミサイルにも驚いた」と言う。

「『火星8』というミサイルです。低弾道なのは『KN-23』と同じですが、目指している速さはマッハ5(音速の5倍)以上と推測される。弾頭がヒラメのような特徴的な形で、低高度をグネグネと動きながら超高速で飛んでいきます。米国、ロシア、中国などが開発中の、最新鋭ミサイルです」

今年1月、金正恩氏は新たな軍事計画を発表した。米国本土まで届く射程1万5000㎞の長距離弾道ミサイル、原子力潜水艦、小型軽量化した核……。こうした最新兵器を、5年以内に完成させると宣言したのだ。『コリア・レポート』編集長・辺真一(ピョンジンイル)氏が警鐘を鳴らす。

「北朝鮮は、他の分野では掛け声倒れでも、核とミサイルに関しては有言実行でした。最近の発射実験の成果を見ると、着実に進歩していると言えるでしょう。最大の敵である米国とは、通常の戦争は想定していません。核戦争が前提です。北朝鮮は過去に2度、日本への核使用について言及しています。米朝が軍事衝突すれば、『前線基地』である日本へ核を使う可能性が非常に高い」

韓国政府の分析によると、北朝鮮は現在、最大60発の核弾頭を製造できる原料を保有しているという。北朝鮮が核を使えば、日本は焦土となるだろう。

「北朝鮮は、危機感を持って核やミサイルを開発しています。通常の国は戦争に負ければ降伏となりますが、北朝鮮はそうはいかない。独裁者の金正恩氏が権力を失えば、命が危うくなりますから。なりふりかまわず核を使用する可能性があります」(前出・黒井氏)

北朝鮮の軍事力は、看過できない高さになった。脅威は日に日に増している。

9月15日に列車から発射された弾道ミサイル。北朝鮮によると800㎞離れた日本海上の目標を正確にとらえたという
9月15日に列車から発射された弾道ミサイル。北朝鮮によると800㎞離れた日本海上の目標を正確にとらえたという

『FRIDAY』2021年11月12日号

  • 写真KNS/KCNA/AFP/アフロ

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