秋篠宮家と学習院の距離が少しずつ広がる意外な背景 | FRIDAYデジタル

秋篠宮家と学習院の距離が少しずつ広がる意外な背景

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結婚会見を行った10月26日、小室眞子さんを見送られる秋篠宮ご夫妻と佳子さま(代表撮影、共同通信)
結婚会見を行った10月26日、小室眞子さんを見送られる秋篠宮ご夫妻と佳子さま(代表撮影、共同通信)

秋篠宮家の長女、眞子さん(30)と小室圭さん(30)が10月26日、無事に結婚され、新たな人生を歩み始めた。2人の結婚を祝福する声がある一方、距離を置く向きが存在するのも否定できない。なかでも、皇室にシンパシーを感じている一部の学習院関係者の反応は冷たい。

Smart FLASHは上皇陛下の学習院時代のご学友の話として「結婚には賛成できない」というコメントを掲載した。さらに、別のご学友のコメントもこう掲載されている。

「学習院を中心とする勢力、いわゆるアンシャン・レジーム(旧体制)に対し、秋篠宮さまご一家は強い抵抗感をお持ちのようです。(中略)学習院には皇室にシンパシーを持っている人間の割合が多く、同じ価値観や同じ生活レベルの方と出会える可能性が高いのです。結婚の一般論として、そのほうがうまくいきやすいでしょう」

もし学習院に眞子さんが通っていれば、小室圭さんと出会う可能性は低く、今回の結婚に至るまでの一連のトラブルを回避できたのではないか。そして、その方が望ましかった――とも受け取れる発言だ。

ただこのコメントを読んだ、ある学習院OBは怒りをあらわにした。

「自らを旧体制と位置付け、21世紀になってもまだ皇室の方々とじかに触れあうこともある学習院OBのなかには、そのことだけを理由に、『上級国民』であると思い込んでいる人もいる。時代錯誤も甚だしい」

「秋篠宮さまご一家はアンシャン・レジーム(旧体制、保守派)に強い抵抗感をお持ちのようです」とメディアに書かれてしまう背景には、秋篠宮ご夫妻と学習院の「因縁」がある。秋篠宮さまは在学時、ナマズの研究に没頭しようしたが、学習院大学にはそれを研究する学部がなく、結局、法学部政治学科に進学した。また、紀子さまの父、川嶋辰彦名誉教授は学長候補に名前があがりながらもその機会はなく、11月4日に81歳で亡くなった。

「秋篠宮さまは、学習院在学中に先生や友人を含めた人間関係で、必ずしも思うようにいかなかったこともあったようです。そのことによって、学習院との距離ができてしまった可能性があるんです」(学習院OB)

複雑な思いと経緯を抱える両親をみながら、眞子さんと佳子さまは幼稚園から高等科まで通学したことは想像に難くない。そしてお2人は学習院大学ではなく、ICU(国際基督教大)へ進まれた。悠仁さまはお茶の水女子大付属小学校から中学に進学、高校受験を来春に控えているものの、現状、学習院高等科は選択肢に入っていない、といわれる。

2019年4月にはお茶の水女子大付属中に不審者が侵入、悠仁さまの机に刃物が置かれる事件があった。警備に慣れている目白の学習院の校内なら防げたのではないか、と見る学習院関係者もいた。

「そういう声も聞きますが、何の根拠もありません。現在の学習院にはさまざまな考えを持った学生がいます。だからこそ、互いに刺激しあい、自らを高めていく。地方からの学生もいれば、アルバイトしながら勉学に励む学生もいます。特定の価値観や生活レベルを求めたら、金持ちの子弟の集まりになってしまう。警備だって、慣れとか不慣れとかの問題ではありません」(別の学習院OB)

2019年4月、お茶の水女子大付属中の入学式に臨まれる秋篠宮ご夫妻と長男悠仁さま。来春に控える高校の進学先も注目されている(写真:共同通信)
2019年4月、お茶の水女子大付属中の入学式に臨まれる秋篠宮ご夫妻と長男悠仁さま。来春に控える高校の進学先も注目されている(写真:共同通信)

時代の流れに応じて柔軟に変わっていくことを厭わない現実派と、古きよきアンシャン・レジームを重んじたい保守派による「綱引き」。実際に、学習院を運営するトップの座をめぐっても、水面下で「綱引き」が行われているのだという。

昨年10月、学習院院長に耀英一氏(あかる・えいいち)が就任した。同氏は都立豊多摩高校から学習院大学政経学部に入学、埼玉銀行を経て、あさひ銀行常務取締役、学校法人学習院専務理事などを歴任している。

温厚で控えめのタイプのため、就任時から「なぜ、耀氏なのか」「Who is Akaru?」という声があがった。耀氏と直接話をしたことのある学習院の卒業生によると、「保守派を嫌うわけではないけど、旧来の人とは一線を引くような雰囲気は持っている」と印象を語る。古き時代を懐かしむ人々は、日露戦争の旅順攻囲戦を指揮し、陸軍大将までつとめた乃木希典氏や、戦後、文部大臣などを歴任、哲学者としても著名な安倍能成氏ら、歴代の学習院院長に見られる「トップの重み」がなければ、学習院の存在感がますます薄まるのでは…と懸念するのだ。

また、学習院の中には桜友会という同窓会組織があり、今年創立100周年を迎えた。会長は旧子爵の東園家の当主・基政氏である。アンシャン・レジーム派からは、「東園氏が院長に就くべき」との声が強まっている。「耀氏の任期は3年で、残り2年あるが、交代すべきだ」という声も一部にはあるのだという。

さらに、メディア関係者は「ご学友」という存在に厳しい目を向ける。

「皇族方を語るとき、必ず『ご学友』という人がマスコミに登場して多くを語りますが、親友なればなるほど表に出ようとしません。上皇陛下には松尾文夫さんという胸襟を開いた友人がいました。ノンフィクション作家の保阪正康氏によると、高等科時代の寮のルームメートで、祖父は2・26事件で岡田啓介首相(当時)に間違われ射殺された松尾伝蔵大佐です。

松尾さんは学習院大を卒業したあと共同通信社に入社し、日本の首相が真珠湾、アメリカ大統領が広島・長崎の被爆地に花を手向ける献花外交を提唱したジャーナリストです。天皇在位時からさまざまなことについて意見を求められましたが、松尾さんは陛下について語ろうとはしませんでした。2019年2月、天皇在位30年の祝賀会直後にアメリカで亡くなり、陛下は大変悲しまれたそうです」

上皇ご夫妻は「開かれた皇室」を目指した。現在の天皇、皇后両陛下もそれを継承している。ただ、ご学友と称する一部の人が皇族方の意向をマスコミに伝えようとするが、それが本当なのかどうか。裏付けがなければ、結果的にミスリードになってしまう危険性は常にはらむ。ご学友が必要以上に存在感を示してしまう雰囲気は、結果として学習院と皇室の距離を拡げてしまうのでは…と危惧する大学関係者もいる。

「開かれた大学にしなければ優秀な学生は集まりません。少子化時代に生き残るために何をすべきか。それは時計の針を戻すことではなく、受験生に将来の指針を示すことです」(前出の大学関係者)

将来の天皇になるであろうと目される悠仁さまが、大学も学習院を選ばなければ、明治時代から華族の教育のために設立された老舗のプライドに傷がついてしまうのは間違いないだろう。

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