吉田沙世が明かす「不倫を否定も肯定もしない役を演じる難しさ」 | FRIDAYデジタル

吉田沙世が明かす「不倫を否定も肯定もしない役を演じる難しさ」

なんと元巫女!! モデル歴10年の女優・吉田沙世が「セックスレス」「不倫」というテーマにどう答えるのか?!

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撮影:加藤岳

取材当日は“取材日”といって、何社か同日にはいっているのは聞いていた。約束の時間より前に到着したとき、ちょうど別の取材部隊の撮影に遭遇。いわゆる普通のオフィスのエントランスなのに、ファッション誌を切り取ったような光景がそこにあった。今回ご紹介する吉田沙世はモデル出身。モデルとしてのキャリアも華やかで、雑誌や広告で活躍。「あ、見たことある」という方も多いだろう。

今回のカメラマンは、数年前にモデルとしての彼女と仕事をしたそうだ。「せっかくだから、そのことを伝えてみれば?」というと、「相当数の人と仕事をしているだろうし、僕は当時アシスタントだったので覚えているはずないですよ」という答えが返ってきた。確かに……。

まあ、しょうがないことなのかもしれない。そしたらなんと! 取材部屋に入ってきた彼女が「お久しぶりです!」と真っ先にカメラマンに声をかけたのだ。そのときの彼女の表情は、先ほどの撮影中のクールでカッコいい表情から一転。緊張している現場で知り合いを見つけたような感じで、すごく可愛かった(余談ではあるが、カメラマンもいっそう撮影に気合がはいったことだろう)。

彼女がモデルとして順調にキャリアを積んだという理由のひとつに、容姿や資質だけではなく、こんな点もあるのだろうと感じた。そして、モデル出身で身長が大きいのかと思っていたら、160cmと意外と小柄なのだ。「写真と実物の印象が違うと言われませんか?」と、伝えたところからインタビューがスタートした。

「そうなんです、よく言われます! クールな印象だったので話しかけにくかったけれど、意外と気さくで話しやすいんだね、といっていただくことが多いです。写真ではとっつきにくく見えるんでしょうか」

最近ではモデルと女優を、最初から平行して活動する人も多い。しかし、彼女はモデル経歴約10年目にしての挑戦で、女優としては遅いスタートである。モデルとしてのある程度のキャリアがあるのに、女優としては新人という状況は、気持ち的にもなかなか大変なのかもしれない。

「作品によって現場の雰囲気が全然違うので、毎回刺激的でとにかくすごく楽しいです。モデルとしてのお仕事も、毎回イメージする女性像というものがあります。それを演じるというか、自分のなかに落とし込んで撮影に挑んでいたので、ある意味演じることに近かったのかもしれません。その経験が、今女優というお仕事にも活かされているのかなとは感じています」

撮影:加藤岳
撮影:加藤岳

彼女のプロフィールを拝見して、どうしても聞いてみたかったことがある。実は彼女、高校を卒業してすぐ神社の巫女として働いていた経歴があるのだ。モデル、女優といえども、巫女出身というのはあまり聞いたことがない。そもそも巫女の職は、簡単になれるものなのだろうか。

「何か特別な理由で選ばれたとかそういうことではなく、普通に高校卒業後の就職先として、試験や面接を経て就いた職業なんです。私自身も外側から見て特別な仕事だと思っていたので、就職先として高校の先生に薦められたときは驚きました。就職してからは、4時起き6時出社という、毎日きちっとした規則正しい生活でしたね。

その頃すでに休日を利用してモデル業をスタートさせていたので、短い期間でしたが巫女として神聖な場所に務められたのは特別な時間だったと思います。今でもお仕事が決まったときや挑戦するとき、必ず感謝の気持ちは忘れず大切にするようにしていますし、神社などにお参りに行くと気持ちがすっきりします」

こんな綺麗な巫女さんがいると、地元で話題になっていたのではないかと思うが……。

「そんなことは全然ないです(笑)。あ、でも参道を移動しているとき“写真を撮ってください”と声をかけられたので、カメラを受け取ろうとしたら、“一緒にお願いします”といわれたことは何回かありました。お仕事中ですので、お断りしなければいけなかったんですけれど」

撮影:加藤岳
撮影:加藤岳

現在、萩原ケイクによる同名マンガが原作の『それでも愛を誓いますか?』(ABCテレビ・テレビ朝日系)に真山(真山篤郎:藤原季節)の同期・橘野明(たちばな・のあ)役で出演中。本作は、子供を持たない夫婦の「セックスレス」がテーマ。原作マンガ連載当時から、衝撃的なテーマと夫婦の描写がリアルだと話題を集めた。

「ドラマの出演が決まる以前から、私も読んでいました。結婚している友人たちの間でも話題になっていて、何気ない幸せを感じる瞬間とか、気持ちがすれ違ってしまうところとか、夫婦の日常がかなりリアルに描かれていると盛り上がっていました。私はまだ結婚していないので無責任なことはいえないのですが、センシティブな内容なので、純(純須純:松本まりか)が自分ひとりでずっとこの悩み(セックスレス)を抱えてしまうのは理解できないわけではありません。

でも一緒に生活してお互いのことを知っているからこそ、やはり思っていることをはっきりとぶつけあわないと解決しないと思いますし、誰かに素直に話してみることもありかと。自分の思いや悩みは、すぐに解決しなくても外にだすということが大切なんじゃないでしょうか。自分の本当の気持ちや進むべき道って、人に話してみて初めてわかったりするときもあると思うので」

夫婦間の「セックスレス」というテーマと、切って離せないものなのかもしれない。本作品では、「不倫」に関しての描写も多くでてくる。

「橘に関しては、不倫という経験を、自分自身の強さや優しさに変えられたところが魅力だと感じています。真山に対する発言や態度にも、自分が不倫で苦しい思いをしたからこそ、そういう思いをしてほしくないという気持ちが見え隠れしているので。武頼(純須武頼:池内博之)の不倫相手となる沙織(足立沙織:酒井若菜)も、本人の立場からすると、その行動は生きづらさや悩みがあるからですよね。

でも、そういった経験をしている女性だからこその魅力ってあると思うので、武頼もそこに惹かれてしまったんでしょうか。この作品のなかでは、不倫を否定も肯定もしていないんです。登場する一人ひとりのキャラクター同士の関係や心情の部分を、リアルに繊細に描いているので、そこを是非見ていただきたいです。といいながら、私自身は、純と武頼という夫婦の愛を信じたい派です。ふたりには上手くいってほしい!」

ドラマを語るのに「セックスレス」「不倫」というテーマを避けて通れないのは、彼女自身もわかっていたと思う。そして下世話ではあるが、聞くからにはどんな答えが返ってくるのか期待していた部分もある。誤解を恐れずいうと、返ってきたのはとても真面目で品行方正な答え。でも、それが“吉田沙世”なのである。

例えば、個性的でぶっ飛んだ役は話題になる。でも演じる女優も、そうであればいいとは限らないのだ。今回も、人の目につくようなコメントをすれば注目を集めるかもしれない。けれど、そうはしない。モデルとしてキャリアがある上での挑戦。そこに、自分が自分らしく自信を持って挑むこと。いい意味でのプライドと気品を感じた。今すぐじゃなくてもいい。これから女優として経験をつんで、いつか汚れ役を演じる女優・吉田沙世を見てみたい。

撮影:加藤岳
撮影:加藤岳

吉田沙世に5つの質問

Q1あなたが人に自慢できることは?
A1動物に好かれること
これは、悩んで無理やり絞り出しました! 自分で自慢できることなんて、考えたことがないんですけれど、割と野良猫とかにも好かれるほうだと思うので(笑)。これにしておきます。

Q2今、プレイリストに入っているお気に入りの音楽は?
A2キリンジ『エイリアンズ』
切ない気持ちを包んでくれるようなところが好きです。その日の気分に合わせてプレイリストをつくります。今、自分が切ない気持ちでいるわけではないんですけれど(笑)。切ない気持ちが合うような季節になってきたからでしょうか。

Q3影響を受けた作品は?
A3テレビドラマ『きらきらひかる』
主演の深津絵里さんは、今でも憧れの女優さんです。人の生と死を扱った作品で、登場する女性たちが強くもあり影や弱さも持ち合わせていて、すごく魅力的なんです。今思うと、自分もいつかこういう作品にでてみたいという女優業に進む原点になった作品のような気がしてます。

Q4毎日していることはありますか?
A4猫を愛でること
家では猫を3匹飼っています。最初、家の近くに住んでいたのら猫を2匹連れて帰ったのがはじまりです。3匹目は近所の猫友達から、生まれた子猫を1匹もらい受けました。それぞれ性格が全く違うので、反応を見ていると楽しくて癒されます。

Q5好きなタイプは?
A5誠実な人
いいことも、悪いことも、支え合って行くのが理想です。相手だけではなく、自分も誠実でありたいですね。

撮影:加藤岳
撮影:加藤岳

吉田沙世(よしだ・さよ)
1990年2月8日生まれ。愛知県名古屋市出身。
高校卒業後モデルデビュー。『CLASSY.』『InRed』『BAILA』『VoCE』などのファッション雑誌・美容雑誌を始め、広告等で活躍。2021年「オー!マイ・ボス!恋は別冊で」(TBS)で女優デビュー。現在「それでも愛を誓いますか?」(ABCテレビ/テレビ朝日)に橘野明役で出演中。

撮影:加藤岳
取材・文:かわいゆうこ
ヘアメイク:小松胡桃(ROI)
スタイリスト:ゴトウカナエ
構成:SUPER MIX

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